ほろほろ旅日記2002 6/21-30

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タイ王国 Kingdom of Thailand
6月21日(金)バンコク 

 部屋が違うと眠りも違う。今日は10時間寝た。
 昼から日本人街へ。先日紛失した風呂用のナイロンタオルを求めて。
 話には聞いていたが、本当に日本人以外は使わないようで、他では全く見かけない。普通のタオルでももちろん体は洗えるが、手に入るものならナイロンタオルの方がいい。
 フジスーパーにはなかった。次に伊勢丹へ。あった! ……が、高い。予想より0が一つ多い……ええい、買ってやる!
 せっかく伊勢丹に来たので、リュックも見てみる。が、信じられないくらい高い。大きいリュックは見当たらなかったが、小さいナップサックが1,000〜3,500バーツもする……。ここのはブランド品扱いで高いんだろうか。
 最後に、昨日見かけなかった週刊少年チャンピオンを見つけたので買って帰る。


タイ王国 Kingdom of Thailand
6月22日(土)バンコク 

 旅に出る前、言われた言葉がある。
「外国の人にとっては、目の前の日本人がすなわち日本だ。言わば、一人一人が日本の代表だ。だから、日本人としての誇りを忘れず、しっかりと旅をするように」
 日本を出て三ヶ月になろうとしているが、まだそれがどんなものなのか、よく分からない。
 かつてアジアで戦争をしたはずだが、ここまでの旅では批判的な視線を感じた事はない。それどころか、むしろ好かれているような印象さえある。数多の先人の苦労があったからか、金持ちイメージがあるからか、両方か、他に理由があるのか。
 そして、自分のような一介の芥旅人が日本人である誇りを持って旅するというのは、どういうことなのだろう。果たして今の自分は持っているのだろうか。旅をしていく中で、見えてくるのだろうか。

 ……なんてことをずっと考えていたわけでもなく、今日は一日、だらけていた。何やってんだか。


タイ王国 Kingdom of Thailand
6月23日(日)バンコク
 

 今後のプランを考えるため、今回の旅で特に思い入れのある場所を改めてリストアップしてみた。
 アンコールワット、ラオス、ユーラシア大陸最南端、フンザ、カッパドキア、ノールカップ(北欧)、シベリア鉄道。
 細かく言い出すときりがないが、あえて言うならこんな感じだ。
 前の二つには行ったが、ここから先、全部に行けるとは限らない。が、最南端と最北端の二つはなんとしても行って、ユーラシア袈裟懸けを達成したいものだ。特にノールカップは最大の目的地だし。

 日が傾いてから外に出る。
 ピーチーGH下のネット屋に行くと、プノンペンで一緒だったSくんがいた。会う人とは何度でも会うんだな。

 夜、約束をしていたウエムラさんと会う。4月のカンチャナブリー行きで一緒になった人だ。今回は、バンコクでたまたまタイミングが合った。IT時代前ならこういう再会は難しかったろうな。
 せっかくなのでカオサンの日本料理屋・竹亭に行く。ちなみに僕はサンマ塩焼き定食。
 カンチャナブリーで別れた後、ウエムラさんはネパール・インドと行ってきたそうだ。そしてこの後、カンボジアに行くらしい。そこで情報交換。ネパール・インドの話を聞き、ラオス・カンボジアの話をする。シェムリアップのタケオGH前のシェイクは美味い、とかの小ネタが特に喜ばれた。

 こういう話をすると、この世界を様々な人が様々に旅しているんだと改めて実感する。いいなぁ、この感じ。


タイ王国 Kingdom of Thailand
6月24日(月)バンコク 

 11時過ぎ、カオサンの南から出る2番バスに乗り込んで日本人街を目指す。今日は本を売ってからカバンを探すつもりだ。リュックもナップも完全に大破してしまい、もう素人が繕ったくらいではどうしようもなくなっているので。

 バスが出て一つ目の停留所で、大島くんが乗り込んできた。よく会うなあ。縁というのはあるものだ。
 インド大使館にビザの申請をしに行くというので、ついて行くことにした。日本人街と方向は同じだし。ヨーロッパを目指す道中として、インド行きも考えてはいるし、参考にでもなれば。というか、二度目のカンボジアがなければ、あるいはマレーシア行きを止めてれば、次はインドだったろうな。旅程的にも。ま、予定は未定、変わるものだ。

 インド大使館に着いてみると、ビザの受付は午前中までとのこと。……もうほとんど昼ですが。大島くん、急げ。
 手続きに奔走する大島くんを横目に周りを見物する。外とは空気が違う。やはり大使館の中は別の国だ。当たり前だが、インド人ばかり。服装はもちろんインド風、顔が濃く、太っている人が多い。インパクトあるなあ。東南アジアとは明らかに違う。……やっぱりインド行きは、マレーシアに行ってから考えようっと。

 その後、当初の予定通り日本人街へ。大島くんも一緒だ。本を売り、日本人街、南のエンポリウムビルと見てまわる。特に見たい映画とかないなあ。……それはともかく、今日、平日だよな? 昼の1時くらいなのに、なんで小学生位の日本人の女の子がいっぱいいるんだろう。
 大島くんが日本の本がある古本屋に行きたいというので、僕の知っている3軒を順番に巡る。サイアム、サラ=デーン、マーブンクロンセンター。それぞれ離れているので、回り終わったらさすがにぐったりしてしまった。

 終わってカオサンに戻る。大島くんによると、カンボジアで一緒だった吉村くんがバンコクに戻ってきているらしい。なら会いに行こう。
 カオサンのレストランで夕食を一緒しながら話を聞く。シアヌークビルで別れた後、タイ北部に行ってきたそうだ。首長族に会った話とかをしてくれるが、ちょっと待って。別れてから、まだ一週間しか経ってないんですが。吉村くん、すごい移動スピードだ……。そして逆に、自分達のなんとゆっくりしていることか……。
 それはともかく、やはり他の人の話はいい刺激になる。屋台の生ビールで乾杯して解散。

 宿に戻ってから気付いた。カバン探し、忘れてた……。


タイ王国 Kingdom of Thailand
6月25日(火)バンコク 

 今日こそカバン探しだ。
 いろいろあってそごうから調査開始。タイにもそごう、あったんだ。
 カバン売り場では何やらフェアをやっていて、安いらしい。が、大きいリュックサックの類は40リットルくらいまでしかなく、いまいちだ。ナップサックの方は、イギリスのダンロップ製でいい感じのものがあった。500バーツもまあ納得できる。でもやっぱり高いので、一通り見てまわるまで保留にしておこう。
 その後、ZEN・ISETANをはじめとしたWTCを見てまわる。アウトドアグッズの専門店は見当たらないが、品物はある。高いけど。金持ち相手の店だから質はいいのかもしれないけど、これでは手を出せないなあ。
 日本人街も調べてみようと思ったが、バスが来ないので歩いて行けるサイアムセンターにする。ここも今ひとつ。
 また明日、他のところも見てみよう。


タイ王国 Kingdom of Thailand
6月26日(水)バンコク 

 今日も今日とてカバン探し。
 日本人街に行って、エンポリウムビルの中を見てまわる。いまいち。
 サイアムに移動し、そのあたりの路地にある店をじっくり探して回る。特になし。
 最後にマーブンクロンセンターの中を全部見て回った。大きい複合ビルなので、一体何時間かかったんだろう……疲れた。でもそのおかげというか、マーブンクロンセンターにはリュックを扱う良さそうな店が何軒もあった。どれも小さな個人経営のちょっとした店、てくらいの店構えだったけど。
 よし、リュックはここで、ナップサックはそごうで買おう。でも今日は、あちこちまわって疲れて煮詰まってるので、明日にしよう。
 
 後は宿に帰って休むだけ。……なんだけど、帰りのバスが全然来ないんですが。ナショナルスタジアム近くのバス停で15番が来るのを7時から9時まで、二時間も待つ羽目になってしまった。一度来たんだけど、満員だったし……。

 宿に戻って一服し、宿の隣にあるガソリンスタンド併設のマートにあるネットコーナーに行くと、そこにはまたしても大島くんが。つくづく縁があるなぁ。カオサンの行きつけの店が満員で、こっちに流れてきたらしい。ネットをしながら、夜の11時半までだべる。


タイ王国 Kingdom of Thailand
6月27日(木)バンコク 

 例によって昼まで転がっていてから出かける。

 まずはカオサンの屋台で、マレーシアの「地球の歩き方」最新版を500バーツで購入。マレーシアは変化が著しいので、最新版でないとおっつかないという話だ。

 次いでそごうに足を伸ばし、ナップサック購入。はじめ目をつけていたやつはサイドポケットが一つしかなかったので、もう一回り小さいが、サイドポケットが三つついてるのにした。同じイギリスダンロップ製。

 さらにマーブンクロンに……行く前に、途中にある伊勢丹へ。確か眼鏡の三城があったはず……あ、あった。しかも日本人スタッフだ。ありがたい。共通サービスの無料メンテをしてもらう。これで旅に出てから二度も上に乗っかってしまって壊れそうだったのが直る。(……まさか、この晩にもう一度乗っかってしまうとは……ネタか?)

 マーブンクロンへ。昨日いい感じだった数軒をまわる。と、とある店で店員が言ってきた。
「お前、昨日冷やかすだけで何も買わなかったろ。店主が怒って『Kill you』と言ってたぞ」
 知らんよ、下見禁止なんて無茶言われても。冗談だとしたら品がない、本気だったら情けない言葉だ。

 もう少しこましな感じの店に行く。選んでいたら、「そっちは偽物だから安い。こっちは高いが本物」とか言ってくる。おいおい。で、そこで気に入ったのを購入、3,500バーツ。やっぱ高いなあ。交渉下手なのもあるし、相場も知らないし、仕方ないことにしておこう。モノはいいんだし。

 宿に戻って買ったものを検めていたら、気付いた。このリュック、口を紐で縛る形式なんだ。気にしすぎかもしれないけど、セキュリティ的には鍵をつけられるチャック式の方がいいような。
 明日、交換してくれるか尋ねてみよう。どうせ別件でマーブンクロンに行くつもりだったし。


タイ王国 Kingdom of Thailand
6月28日(金)バンコク 

 取り替えてくれた。ありがとー。
 80gのTOP NORTHの品から、85+15(サブバッグ)gのLOWE alpineの品へ。濃い緑色のカラー、チャック式でいい感じだ。
 マーブンクロンの別フロアに行き、リュックにつける鍵を数個購入した後、Tシャツを買い漁る。日本にいる友人に、こっちで見かける妙なTシャツを買って送ることになっているのだ。事前にどんなのがあるか教え、希望を聞いているので指定の品を探して奔走する羽目になった。7枚購入。今日はこれくらいにしておこう。疲れた……。


タイ王国 Kingdom of Thailand
6月29日(土)バンコク 

 マーブンクロンへTシャツ買い出しの続き。4月には普通に見かけたんだけど、商品サイクル早いなあ。……と、あったあった。よかったー。
 次いで伊勢丹の眼鏡の三城で、再度調整してもらう。これでTシャツを日本に送ったらバンコクを出られる。

 宿に戻り、サッカーW杯三位決定戦(トルコ-韓国)観戦。トルコ強いなあ。
 新しいカバンに荷物の詰め替えをしながら、マレーシアの「歩き方」を読む。何も知らない国なので、読まないと行動指針が立たない。初めてのイスラム教国で、やっぱり緊張するし。


タイ王国 Kingdom of Thailand
6月30日(日)バンコク 

 残るバンコクでの用事はTシャツの発送だが、日曜日なので郵便局は閉まっている。ということで何もない一日。
 W杯、ブラジル優勝。
 そして夜、不眠症のきついのが来た。朝4時になっても寝付けない。何かいい寝る方法はないものか。


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