ほろほろ旅日記2008
9月12日〜14日 神奈川・横浜行


2008年9月12日(金)〜14日(日) 兵庫→東京→神奈川→東京→兵庫


●大丈夫か(^^;
 今回の目的地は横浜だが、直前にいい感じのバスがなかったこともあり、1月にも利用した姫路-新宿間のバスを使うことにした。一度乗っているので気楽な気分で姫路駅南のバス乗り場に行く。おお、いるいる。バスに乗り込む前に代金を払おうと財布を取り出したところ、
「え、こっちでは料金徴収済になってますよ?」
 と言われた。そんな馬鹿な。
「払ってるのならこのまま乗りますが?」
「……えーと、振り込んだことの分かる領収書か何かあります?」
「まだ払ってないからありませんが」
「それなら現金でいただけますか」
「はい」
 どうも受付をした人の手違いだったようだけど、もしかしたらこれ、払ったけど領収書を紛失した、とか言っていたらタダで乗れていたのか(^^;
 払う段になっても
「受付でいくらって言われました?」
 と尋ねられたし、大丈夫なのか(^^;

 バスは今回は満席だそうだ。姫路からだと少ないけど、神戸・大阪でどんどん乗り込んでくるようだ。まあどのみち眠るのに必要なのは一座席分だし、うるさい人が隣に来たりしなければ同じか。まあ、僕は横幅があるので隣に来た人は災難だけど(^^; 朝見たら、隣の人は片足を通路側に出して座っていた。本当に災難だったようだ。ごめんなさい。

 夜行のバスもそろそろ慣れてきたけど、それでもやはり一晩座り続けるのでお尻が痛くなり、何度も体勢を変えないといけないのが辛い。でもそれ以外は大人しいもので、途中はトイレ休憩に立つどころかアイマスクを外すこともなく、ひたすら眠り続けた。
 バスは予定より20分早く、6時40分に新宿に到着。


●東京脱出
 一月に来た時はこの時点ではまだ思いきり夜だったけど、九月だとさすがに朝になっている。風が心地いい。

 それにしても毎回思うんだけど、夜行バスは旅というよりテレポーテーションだなあ。外の見えないバスに乗り込んで、目が覚めたら別の土地にいるんだから。夜行列車とかだと外の景色が見れたり途中駅のアナウンスがあったりして、動いている実感があるんだけど。

 ともあれ、今回は新宿にも東京にも用事はないのでJRに乗り込んで西へ向かう。
 関西のICOCAで改札を通る。便利だけど、いくら使ったか考えなくなるんだよなあ(^^;
 ……え? 今日って土曜日だよな? 時間もまだ朝の7時だ。なのになんだ、この混雑振りは。ホームでも車内でも、本を取り出すことすらためらわれるぞ。土曜でこれってことは、平日の朝の様子は想像したくないな……。

 しかし、ここまで見ていて思ったんだけど、さすがは東京。女子高生(中学生も?)が皆が皆、老けた顔つきをしている(失礼m(_ _)m)。正直、僕の感覚では20歳は越えているだろうという顔つきの人ばかりだ。なぜだろう。ぱっと見で10台らしいはつらつさが感じられない。土曜の朝だから疲れてるってのもあるかもしれないけど。僕が学生の時は女子高生のほとんどは山姥だったから、比べ物にならなくらいましになってはいるんだけど(^^;
 そして今回もいつものように、男子高校生の姿はほとんど見かけない。本当、何故なんだろう。


●TSURUMI
 今日の試合は18時から、知人と横浜で会うのも昼からなのに、今はまだ七時台だ。時間は明らかに余っている。が、東京でも横浜でも、特に見たいところはない。
 なので、昔から一度乗ってみたかったJR鶴見線に乗ってみることにする。折に触れて宮脇俊三さんが書いていた海芝浦ってどんな駅なんだろう。
 
 とりあえず川崎で南武線に乗り換えて一つ北の尻手駅へ。程よくローカルで、いい感じの駅だ。ここから鶴見線へ入る。

 まずは尻手⇔浜川崎駅間をピストンしている列車に乗り込む。案内図を見る限り、ここから先はぶつ切りの列車を乗り継いで行かないといけないようだ。
 浜川崎駅に着いた。ここから先へは、ここで乗換えだ。

 ……ってこの駅、道路を挟んで二つあるぞ。完全に別の駅同士なのに、どっちも浜川崎駅なのか。昔は別の鉄道会社の乗換駅だったんだろうなあ。
 今は同じ駅扱いだから、乗り換えの際にはICカード利用者は何もしないで向こうの駅に行ってくれとのこと。でもこれ、間にあるのはどう見ても一般道だよな……。駅員もいないし、この路線の料金徴収は大丈夫なんだろうか。


 ともあれ、南の浜川崎駅へ。ここから鶴見線の三つの櫛の歯みたいになっている終着駅を巡りにかかる。やはり西側の、一番楽しみな海芝浦駅は最後にして、まずは一番近い、東側扇町駅を目指すことにする。次の列車までは20分待ちになるが、どうせ暇つぶしに乗ってるだけだし構わない。

 それにしてもこの路線、ローカル線にしか見えないのに、昼間でも一時間に二本は走ってるんだな。かなり利用者はいるんだ。

 列車が来た。思ったより立派な車両だ。やはり平日とかはかなり利用者が多いんだろうか。車窓風景は、予想はしていたが、見事なまでに大きい工場しか見えない。完全に工業地帯の通勤路線だよなあ、これ。というかメインは貨物輸送なのかも。どこかの会社のではなく、JRの路線なのが不思議に思えてくる。

 扇町に着いた。うん、ここは普通の工業地帯の終着駅って感じだな。
 
 よし、次は三つの櫛の歯の真ん中、大川駅だ。

 やはり貨物路線としての役割もかなりあるようで、たくさん並んだ線路にずらり連なる貨物車両を見ながら、

 大川駅への乗換駅、安善駅に到着。おお、川崎市から横浜市に変わっている。

 さて、次の大川行きは何時かな。一時間かそこらなら待つよ。と思って時刻表を見ると……うわあ。17時過ぎまでないのか……。今はまだ9時前なのに。あと40分ほど早ければあったんだけどなあ。仕方ない、今回は思いつきだけで動いてるから時刻表持って来てなかったんだよなあ。大川駅に用事があるわけではないし、仕方ない、パスするか。
 次の列車が来るまで暇なので、少し外に出てみる。安善駅の周辺には人家もあるし。
 

 それにしてもこの鶴見線、貨物路線の路盤はよく手入れされていて整備も行き届いて見えるのに、旅客路線の方は草もぼうぼうで、明らかに扱いが軽いよなあ。



●海芝浦へ
 この路線のハイライト、海芝浦駅への乗換駅、浅野駅に到着。この駅、線路がここで二つに分かれているルートの関係で、ホームが三つつに分かれている。しかも真ん中のホームは三角形だ。面白い。
  
 海芝浦駅行きの列車は、この時間は一時間に一本で、次は9時27分発だ。30分も待たなくていいんだ。


 そして到着した海芝浦駅。宮脇さんの本に書いてあった通りだ。確かに面白い。単線ローカルの終着駅。ホームのすぐ横は海。なんか無理やり作ったスペースに線路を敷き、駅を作ったようにも見えてしまう(^^;
 
 そして浦の駅名にもあるように、この駅は東芝の社員の通勤専用で、僕みたいにふらっとやって来ただけの旅人は駅を出ることすら出来ない。駅のコンコースでは守衛さんが立って見張っていたし(^^;
 
 その辺も合わせて、確かに面白い駅だ。旅感満載だ。
 
 さて、十分堪能できたことだし戻るか。


 鶴見で乗り換え、

 横浜に至る。



●横浜にて
 至ったのはいいが、暇だ。横浜は昔来た事があるので、大雑把にはもう見てるんだよなあ。特別「これが見たい!」ってのもないし。知人と合流するのも12時〜1時だから、まだ2,3時間暇がある。どこかでゴロゴロしてようかとも思ったけど、それにふさわしい場所も知らないしなあ。駅は人が氾濫しててダメだ。

 なので、まずはツーリストインフォメーションで情報収集。……海外を放浪してた時と行動パターンが同じだ(^^;
 全身に刺青を入れた白人さんが富士山への行き方を英語で尋ねたりするのを眺めながらパンフレットを漁る。そうしているうちになんか博物館に行きたくなってきた。手近で手頃なものの場所を尋ねてから、みなとみらい線に乗って日本大通り駅へ。200円也。地上に出たら目の前に入り口があった。横浜都市発展記念館&横浜ユーラシア文化館。今日は常設の二つの博物館と同時に開館五周年記念特別展示・横浜ステーション物語というのがやっていて、合わせて500円だった。ユーラシアも鉄道も好きな身としては、これは行くしかない。
 横浜の駅の歴史的な経緯や成り立ち、ユーラシア文化の俯瞰など、期待通りの展示ばかりだったので時間はあっという間に過ぎていった。
 ただ、博物館って楽しいけど、じっくり見ていったらえらく疲れるんだよなあ。

 知人からあと30分ほどで横浜に着くとメールが入ったので、こちらも博物館を出て横浜に戻り、1時過ぎに合流。
 ラグビーの試合開始は6時なので、まだまだ時間がある。適当にモスバーガーで時間を潰してから三ツ沢競技場へ。

 ……特に横浜で見たいものがないからこういう行動を取ったけど、観光好きの人には怒られそうだなあ(^^;


   ラグビー観戦

●帰路
 試合も終わり、友人と夕食を食べてから川崎駅で別れたまではいいんだけど、その時に座っていたのがまずかった。うっかりそのまま眠ってしまい、気がついたら終点の南浦和駅に着くところだった。山手線の間は完璧に眠りこけてたんだな(^^;
 時刻は22時30分前。帰りのバスは新宿駅から0時発予定だ。なるべく20分前までには着いていたい。
 土地勘も距離感もないけど、南浦和から新宿まで一時間もあれば着くかな?

 着いた♪ それもぴったり計ったかのように、23時30分前に。結果的にはちょうど良く時間を潰せたようだ。
 やってきたバスは、朝はたっぷり余裕があるとの話だったが、またしても満席になっていた。一日の間に埋まったのか。まあ、はくろバスさんにしたら、儲かってええですやん。
 さっさと席について寝支度を整え、隣の人が来る前にアイマスクを装着して眠りに落ちた。

 気がついたら三宮に着いていて、隣の人が降車するところだった。
 もうひと眠りしたら既に姫路に着くところだった。
 7時50分。HPに載っている到着予定時刻より一時間も早かった。土曜日で空いていたのかな。ま、帰りだし、早く着く分には何も問題はないよ。
 そして帰宅。
 お疲れ様でした。

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