2008/2009シーズン
5月




2008/5/3(土)、4(日)、5(月) サニックス2008ワールドラグビーユース交流大会 グローバルアリーナ(福岡県宗像市)


●ジャパン観戦断念
 5/3に花園で行われたアラビアンガルフ戦の観戦は断念しました。金銭面、気力面はもとより、その足で九州に向かうため、大リュックを抱えて逆方向の花園に行って帰ってくるだけの気力がなくて……。珍しく、僕が唯一視聴できるJスポ2で放送があったことも大きかった。それでも九州行きがなければ行ってたんですがねえ。去年行って非常に気に入ってたこともありますし、滅多に会えない友人に会える数少ない機会でもありますし、今回はこっちが優先です。
 というわけで、アラビアンガルフ戦が終わってから、自宅から九州へ向けて出発しました。

移動中の内容は旅日記2008の方でどうぞm(_ _)m
 旅日記2008(過去ログ)


2008年5月4日(日)
決勝トーナメント第二日


●到着、グローバルアリーナ
 今年も来ることができました、グローバルアリーナ。相変わらず実に雰囲気のいい会場です。相変わらず会場を移動中の選手たちには挨拶されまくりですし。気持ちいいなあ。だから友人よ、挨拶されるのは僕の体格が元ラガーマンに見えるからって理由じゃないと思うってば。
 
 まずは受付でパンフレットを購入、300円也。入場は無料なので、観戦関係で払ったお金はトータルでこれだけ。全て持ち出しで運営してるのかなあ。しかもパンフを買ってたら、「来年の案内を送るのでよければ住所を書いてください」と来たし。もちろん書きましたが(^^;

 今日の四試合は全てトラックフィールドで行われる予定だったが、見てみるとメインスタジアムに変更になっていた。観戦する立場からすればありがたい話だけど、メインスタジアムの芝の状態が大丈夫と判断された、とかなのかな? ともあれメインスタジアムに向かう。とりあえず、メインスタンドの真ん中辺りに腰を下ろして観戦開始です。試合時間は決勝トーナメントに入ってからは30分ハーフになってます(予選リーグは25分ハーフ)。


第一試合
長崎北陽台高等学校 46-24 キョンサン ハイスクール(韓国)

キョンサン
ハイスクール
前半 7 24
後半 17
    合計
長崎北陽台
高等学校
前半 24 46
後半 22

Kick Off 11:00


 今日の試合はいずれも予選リーグ下位の四位同士、三位同士の対戦なので、そんなに観客は来ないだろうと思ってましたが、まあ予想通りでした。メインスタンドから見ると、試合開始前はこんな感じでした。

 序盤はキョンサンが攻めていて、北陽台はなかなか攻められないでいましたが、数少ないチャンスに確実にゲインを切っていっていました。一トライを返してからはリズムを掴んだようで、攻め立てるようになりましたが。

 キョンサンは攻めの意識は感じられるし、積極的に展開を試みていましたが、動きにメリハリというか、キレがもう一つ感じられませんでした。緩急をつけたり、一瞬の加速で抜いたりできないと厳しいんじゃないのかなあ。

 これが生ラグビー初観戦となる友人は、この試合が終わったら本来の用事のために博多に向かいましたが、かなり楽しんでくれたようで、何よりです。知人にラグビー好きが増えてくれると僕も嬉しいですし(^^;


第二試合
流通経済大学付属柏高等学校 29-19 シンクレア セカンダリースクール(カナダ)

シンクレア
セカンダリースクール
前半 12 19
後半 7
    合計
流通経済大学付属柏
高等学校
前半 19 29
後半 10

Kick Off 12:20

 体は明らかにカナダが上。ですが、強さは正直柏が上でした。柏のプレーには、相手に捕まって倒れる際に「もう一歩、前へ」という意識が強く感じられました。その少しずつのゲインが積み重なった結果がこのスコアのようにも思えるほどです。また、ディフェンス時に密集脇にいる選手がクラウチングスタートのように身構えているのが印象的でした。

 印象的といえば、カナダの選手は大勢がモヒカン刈りにしていて、強烈なインパクトがありました。これは元からしてたんだろうか? また、ジャージの両袖に日本とカナダの国旗をあしらっていました。日本での国際大会ということで、特別にあしらえたんだろうなあ。

 試合後には、両チームの選手が入り混じっての記念撮影が。いいですねえ、こういう風景は。


第三試合
桐蔭学園高等学校 17-41 伏見工業高等学校

伏見工業
高等学校
前半 17 41
後半 24
    合計
桐蔭学園
高等学校
前半 12 17
後半 5

Kick Off 13:40


 一月の花園であるようなカードでしたが、両校譲らぬせめぎ合いで、見ごたえのある立ち上がりでした。面白い。伏見工は積極的に展開していってたので、見てて楽しかったですし。それにしても、伏見の連携はここまで見た中で一番滑らかでした。よく鍛えられてるんだろうなあというのがプレーを通して感じられました。

 桐蔭はチーム作りはこれから、という印象を受けました。まあ、それは日本のチーム全てに共通して言えることなんですけどね。
 それにしても今日は暑い。かなり日焼けしそうです。


第四試合
尾道高等学校 5-40 常翔啓光学園高等学校

常翔啓光学園
高等学校
前半 14 40
後半 26
    合計
尾道
高等学校
前半 0 5
後半 5

Kick Off 15:00


 最初から激しいぶつかり合いが繰り広げられました。特に尾道の激しくしぶといタックルは見ごたえがありました。タックルに入る瞬間、ほぼ全員が「おうりゃ!」「どうりゃ!」などのかけ声とともに突き刺さっていく様は迫力満点でした。こんな掛け声をかけて気合もろともタックルに入るチーム、初めて見ました(^^; けど、狙ってないにしても、空中の相手へのタックルはなあ……。啓光に負傷退場が二名出てしまったのは残念です。

 対する啓光は、対照的にしっかりと堅い守りという印象でした。元々粘り強いディフェンスは啓光の特徴でもありますが。攻めても啓光の展開力は目を引きました。春の選抜を制したのは伊達じゃありませんね。

 尾道はボールを持ったら必ず前に出ていました。が、試合中大半の時間、ボールは啓光が支配してた印象です。やはりチーム、各選手の経験値が高いのか、試合運びが上手かった。啓光の15番(森田慶良選手? 13番が多いようですが、パンフではFBとなってましたし)が二度ほどランのコース取りで相手ディフェンスを抜いてトライに結びつけたシーンが印象に残りました。一度だけではないので、たまたまでもないでしょうし、凄いなあ。あんなの、相手の動きがよく見えてないと無理だよなあ。

 今年は初日から四試合観戦できて大満足です。試合も後半になるほどレベルが上がっていくのが実感できましたし。明日は上位チーム同士の順位決定戦が四試合あります。楽しみです。

 この後いったん会場を離れて寝床の確保に向かいます。それについては以下のリンクからどうぞm(_ _)m
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●ワールドバイキング

 ということで、再度グローバルアリーナへ。おお、ロッジ前の芝生広場で各国の学生たちが遊んだりくつろいだりしている。やっぱり雰囲気いいなあ。
 先に場所を確認しておいたので、まっすぐ目標のGAレストランに向かう。ここの今日のメニューはワールドバイキング。ワールドユース開催にちなみ、参加各国の料理がバイキング形式で出されるとのこと。南アやNZ、豪州やフィジーなど、どんな料理が出るのか見当もつかない国も結構あるので楽しみだったんですよ。

 ディナーでは60分1500円と90分1800円の2コースがあったけど、60分コースで。そんな、90分も食べ続けられませんので(^^; 夕方になっていたので、レストランの中はなかなか盛況でした。あんまり空いてる席はなかったような。友人と二人でテーブルに案内され、制限時間を教えられ(60分のところを、5分おまけしてくれてた。ありがとう、店員さん)、バイキング開始。

 皿の種類が多いので、一度に全部なんてとても無理なので、一通り試してから気に入ったのをおかわりする方針で。
 各国の料理ということでしたが、やはりフランス料理はおいしい。アルザス風チキンとか、なかなかのものでした。カナダはサーモンのフライとかサラダとか、あまりイメージがなかったけどなかなかでした。南アは肉団子のトマト煮が出てました。なかなか日本ではないスパイシーな味付けでおいしかった。ニュージーランドかオーストラリアかは分からなかったけど、子羊のソテーもおいしかった。友人は独特な風味がと言ってたけど、僕は普通においしかったとしか……舌、鈍いのかなあ(^^;
 日本の料理もたくさんありました。すき焼きは正直今ひとつだったかな。チキンカレーはおしいかったけど、まさかバイキングに出てくるとは(^^; 日本料理というか、ここ特製のハンバーグと宗像名物のテンペ(大豆の加工品。独特の味わい)、ソフトクリームとかが個人的にかなり気に入りました。
 韓国はキムチとタコのマリネだけだったような……焼肉とかビビンバとかは無理としても、ピザがあるくらいなんだから、チヂミとかがあればよかったのに。とは友人の弁。確かに。フィジーは良く分かりませんでした。なかったのかな? そしてこれだけ色々ある中で、イングランドはジャケットポテト(皮付きジャガイモ)のみ……なんかかわいそうな気分になってしまいました(^^;

 などと、一時間みっちり、たっぷり食べて飲んで、最後に黒豆茶とソフトクリームで締め。ふう、大満足。おいしかったです。ありがとう。来年もこの大会に来れて、同じような企画をやっていたらまた来ようっと。
 席を立つ頃、隣のテーブルではJRFUのスタッフと海外レフリーかな? が交流会らしきものをはじめようとしていました。ここに限らず、本当にファンとの距離が近くてラグビーの世界は楽しいです。


●一憩
 まだ午後七時過ぎですが、この後の予定は何もないので、とりあえず近所をぶらぶらと散歩します。売店を覗いたり(今年は大会記念Tシャツ、デザイン、色、サイズ的に欲しいのがありませんでした……残念)、芝生広場でくつろぐ各国の選手の様子を眺めたり。屋外でミーティングをしようとしていた海外のチームもありました。

 ふと思いつき、グローバルアリーナの図書館に足を向けました。ここで無料でネットが見れるとのことだったので、今夜の天気情報を得ようと。雨予報だったので、テント泊をする身としては気になります。あんまり酷そうだったら、車中泊とか山口に一度戻るとか、次善策を考えなければなりませんから。祖国にメールしたりニュースをチェックしたりする大会参加選手を横目に、速くない回線で調べた予報では、夜は思い切り雨のようでしたが、降りはそこまで激しくなさそうだったので、気にしないことにしました。とりあえず寝付くまでぱらぱら程度なら、そのまま寝てしまえば問題はないかということで。

 ついでに図書館でぶらぶらと閉館の午後八時前まで本を読んで時間潰しをば。外に出て食堂を見ると、参加選手が何チームか合同で食事をしてました。どこで食べてるんだろうと思ってたけど、食堂の一階が丸々選手用に充てられてるんですねえ。ちなみに先ほど我々が食べたのは二階でした。でも体の大きい選手で座席がほぼ満席なので狭そうだなあ(^^;

 そしてグローバルアリーナを再度後にしました。夜の出来事は、旅日記の方でどうぞm(_ _)m
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2008年5月5日(月・祝)
決勝トーナメント最終日



●雨のグローバルアリーナ
 グローバルアリーナに着いたら、また雨がぱらついてきました。おいおい。まあ、午前中は少し雨が残るかもみたいな予報だったし、仕方ないかな。

 着いたのが朝の9時前。今日は表彰式があるため試合開始が早いといっても、第一試合が始まるのは午前10時なので、まだ一時間以上あります。暇なので、アリーナ内をうろうろと。雰囲気のいい会場なので、これだけでも十分時間を潰せます。ちなみに今日は最初の二試合は三つの会場で同時進行になりますが、昨日見れていないチームのプレーを見たいので、我々は一日メインスタジアムにいるつもりです。

 今日は芝生広場の一角でフリーマーケットがあるようで、準備に励んでいる人達がいました。雨が上がってよかったですね。それについてきている小さい子供も何人もいて、親に「外国の人と話してきた!」と興奮しながら報告していたりしました。微笑ましいなあ。

 空腹ではないけれど、少し腰を下ろして落ち着きたいのでアリーナ内にあるグリーン・グラスというパン屋に入ることにしました。屋外のベンチは昨夜の雨で濡れてるし、図書館は10時からだけど、このパン屋は9時開店だったので。
 そんなに期待せずに入ったんだけど、ここが想像以上においしかった。こんなおいしいパンが食べられるとは。なんで去年来た時食べなかったんだ、自分。サンドイッチも、木の切り株みたいな形のパンもおいしかったし、満足、満足。

 それでもまだ時間があるので売店を冷やかし、メインスタジアム脇の臨時売店も覗いてみました。
 特に気に入ったのがなければ何も買わないつもりだったんですが、一人のおばちゃんと話し込み、気がつけばポロシャツを一着買ってました(^^; まあ、Tシャツならともかく、ポロシャツは手持ちが少なかったので、ちょうどいいと言えば言えるんですが。買ったのはシルバーファーンの白地に黒のデザイン。純粋にデザインが気に入ったというのもあります。一緒に見ていた友人もいいなあと言ってました。
 にしてもこのメーカーの銀シダのロゴ、はじめ見た時オールブラックスかと思ってしまいました。店の人によれば、デザインはそれより前の、一番オリジナルに近いものが使われてるんだとか。というか、シルバーファーンというメーカー自体、寡聞にして今まで知りませんでしたm(_ _)m
 そしてもう一つ驚いたんですが、このお店は元々関西で出店していて、花園でも試合時にはバックスタンド裏で営業しているのだとか。普段メインスタンドにばかり行ってるので知りませんでした。今度行ったらバックスタンドにも行ってみよう。


第一試合 七位決定戦
ラトゥ カダヴレヴ スクール(フィジー) 17-26 佐賀工業高等学校

佐賀工業
高等学校
前半 19 26
後半 7
    合計
ラトゥ カダヴレヴ
スクール
前半 12 17
後半 5

Kick Off 10:00


 パンフレットのチーム紹介を見て驚いていたんですが、フィジーのチームには190センチオーバーの選手が4人もいるんですね。生で見たらこの大きさには圧倒されます。世界は広いや。でもそこはまだ高校生、大人と比べるとかなり線は細いんですがね。それに、全員が大きいわけではなく、150センチ台の選手も何人かいましたし。
 そして伝統なのか遺伝子なのか、やはりフィジーのボールの繋ぎっぷりは凄い。パスの一つ一つは飛びぬけて上手いとまではいかない気がするんですが、奔放に回していき、それが繋がっていくんですよねえ。試合開始早々のトライはお見事でした。

 ただ、体が大きくてパワフルなのはいいんですが、それに頼りがちなのかタックルなどのディフェンスはやや甘いように感じられました。セットプレーでもスクラムやモールなどの「集団で押す」プレーは苦手なようで、結束して一塊となって押す佐賀工業にずっと押されっ放しでした。それがこの結果に繋がったのかもしれません。
 自在に繋いでゴールを目指すラトゥ・カダヴレヴと、自陣からはキックで前進し、敵陣に入れば集団で前進していく佐賀工業、という構図の試合でした。


 後半に入り、それまではパラパラとで、雨具がなくてもまあいいかと思えていた雨が本降りになって来ました。夜が明けたらあとは晴れる一方じゃなかったのか。しかもなんか妙に寒いし。
 バックスタンド中央最前列という、観戦には最適ですが風雨は全くしのげない場所で観戦していたこともあり、そろそろボディスパッツの上にTシャツという格好では厳しくなってきたので、万一に備えて持ってきていた神鋼のポンチョを着込み、そのまま観戦続行。
 試合は見事佐賀工業が啓光を破って2位入りしていたラトゥ・カダヴレヴを破りました。



第二試合 五位決定戦
セント ベネディクツ スクール(イングランド) 38-19 東福岡高等学校

東福岡
高等学校
前半 12 19
後半 7
    合計
セント ベネディクツ
スクール
前半 19 38
後半 19

Kick Off 11:20

 雨は激しくなる一方でした。天気予報、完全に外れたなあ。濡れるし寒いしポンチョで動きが制限されるしで、写真やメモも一苦労です。面倒くさいので取り出さずに見ているだけの時間も増えました。眼鏡者としては、雨天時はレンズを雨から守るため、濡れるのを覚悟で帽子を被る必要があることに気付きました。今さらではありますが。

 これだけ降ってくると、さすがに退散する人も結構でてきましたが、想像以上に根を張って観戦を続ける人も多かったです。人のことは言えないけど、マニアな人、多いんだなあ(^^;

 ともに基礎からみっちり鍛えられてきたチームと見受けられましたが、ベネディクツのほうがややパワーやキレ、錬度が上という印象でした。東福岡も頑張っているけれど、じわり、じわりと離されていく感じでした。後半になってアジャストできてきて、スクラムなどは逆に押せるようになってましたが、全体の趨勢までは変えられませんでした。

 東福岡の選手では、エイトの突破力なども印象的でしたが、一番インパクトがあったのが14番の井上翔太郎選手でした。体は正直小柄なくらいですが、この加速力とスピードは凄い。何度もベネディクツのディフェンスラインを切り裂いて、大きくゲインしてました。確かトライも決めてたかと。啓光の森田選手(?)ともども、年末に向けて覚えておきたいと思いました。

 あと、さすがはイングランドのチームと言うべきか。プレースキックの前のポーズがまんまジョニー・ウィルキンソンでした。あれだけの選手ですから、やっぱ影響力があるんですねえ。まあ、日本でも大西将太郎選手がやってますが。初めて見たときは正直格好悪いと思ったものですが、見た目より実力が大事ですし、何より慣れました(^^;


第三試合 三位決定戦
セント エドマンズ カレッジ キャンベラ(オーストラリア) 5-20 ギズボーン ボーイズ ハイスクール(ニュージーランド)

ギズボーン ボーイズ
ハイスクール
前半 17 20
後半 5
    合計
セント エドマンズ
カレッジ キャンベラ
前半 5 5
後半 0

Kick Off 12:40

●これが楽しみで
雨はどんどん強さを増してきました。これじゃあ完璧に本降りじゃないか。天気予報、完全に外れたなあ。

 この試合のお目当ては、なんと言ってもNZのギズボーン校のハカです。長めで、すごい迫力でした。三位決定戦ではありますが、この大会最後の試合、ライバルのオーストラリア相手ということもあってか、気合が入りまくりなのがこっちにまで伝わってきました。それにしてもギズボーンのジャージ、赤は入ってるけど、ほぼ黒ってのがオールブラックスを連想させてなんかいいです。

 雨が弱まる気配すらないので、ハカが終わると、友人は一旦車に退散していきました。服を乾かし、体を温めないと風邪を引きそうだとのことで。まあ、無理もないですね。僕は観戦し続けましたが。

●試合

 さすがはニュージーランドとオーストラリアの対戦というべきか、何から何まで激しい試合となりました。特に目を引いたのが、ギズボーン(NZ)の選手達のタックル時のバインドの強さです。それでなくても雨で滑るでしょうに、ぎちっと抱え込んで離してませんでした。プレーそのものも、かけるプレッシャーはギズボーンが点差の通りに上回っていた印象でした。
 正直な話、個人的に濡れて冷えてそれに耐えるのに一所懸命で、プレーに集中しきれていなかったかもしれません。

 後半に入ると、雨は止みました。まだ晴れ間までは見えませんが、視界がクリアになったのはありがたい。服からカメラからメモから、すっかり濡れてしまいはしましたが。
 そして、天気が回復するとともに両チームのディフェンスが固くなったように思えました。どちらも簡単にはゲインを許さず、ゴール近くまで攻められても、そこでしっかり守り抜きました。
 とはいえ、点差はそこまで開きませんでしたが、ゲームそのものはギズボーンが支配し続けた印象でした。エドマンズカレッジキャンベラ、あまり見せ場がなかったなあ。



第四試合 優勝決定戦
タルブ ハイスクール(フランス) 0-39 グレンウッド ハイスクール(南アフリカ)

グレンウッド
ハイスクール
前半 20 39
後半 19
    合計
タルブ
ハイスクール
前半 0 0
後半 0

Kick Off 14:15

 晴れ間も見えてきた決勝戦、さっきまでの雨もものともせず、大勢の人が観戦してました。さすが。スタンドのあちこちに、試合を終えた各学校の選手達が陣取って最後の試合を見つめていました。


 ここまで勝ち上がってきたフランスのタルブは、去年もいました。名前だけでなく、絶大なインパクトをもつジャージでも思い出しました。ウルトラマンぽいというか、レスリングぽいというか……。
 対する南アフリカのグレンウッドも、最初は驚きましたが、国代表とほぼ同じ配色の、上とソックスが緑、パンツが白のジャージでした。

 試合を通して一番印象に残った選手が、グレンウッドのFBでした。パンフでFBとなっていたマリヌス・クッツィー選手かと思ってましたが、後日ラグビー解説者の村上晃一さんのブログを見ると、ディーン・ラヴェット選手だったようです。なんにせよ、ランのキレとスピードは際立ってました。先制トライも決めましたし。


 ナショナルチームと同じというか、南アのFWのパワーはフランスを圧倒してました。特にモールは「これが電車道か」と思うほどでした。これでは試合展開が一方的になるのも無理はありません。タルブはそもそもマイボールを確保するのに苦労してました。しまいには、シンビンで退場者まで出してましたし。

 スコアは上記の通り、グレンウッドの圧勝でした。二日間で八試合見ましたが、敗者に勝ち点が与えられるような接戦は見られなかったのが残念ではありました。
 グレンウッドの控え選手なのか、バックスタンドでは熱烈な応援団が元気してました。ここまで高いテンションで熱く応援されたら、気合も入るだろうなあ。

 試合が終了して表彰式も終わる頃になると、大挙して最前列に移動してきて、選手たちに熱い歓声を送ってました。選手もイベントが終わると応援団のところに駆けつけ、喜びを分かち合ってました。こういう光景が目の前で見られたのは幸運でした。おめでとう、グレンウッドハイスクール!


●おまけ
 見てて一つ気になったのが、南アとイングランドの選手が着ているジャージやジャンパーのメーカーロゴが「SAMURAI RUGBY GEAR」だったことです。サムライって……バックに赤い丸印もありましたし、日本を意識しているのは間違いありませんが、そんなメーカーあったかなあ。
 帰宅後にネットで調べてみたところ、ありました。イングランドの会社でした。1995ワールドカップの日本の戦いに感銘を受けて、設立者のラグビーチームの名前にサムライとつけ、ウェア会社は1996年に設立されたんだとか。伸びてるメーカーみたいだし、将来日本にも入ってきたりするんでしょうか。というか、1995の南アW杯って、あの145があった大会ですよね……(^^;


●バグパイプ
 表彰式終了後に、閉会イベントとしてスコットランドのジョージ・ワトソンズ・カレッジのバグパイプバンドの演奏がありました。大会期間中、芝生広場で何度も演奏をしているのが聞こえていましたが、目の前で聞くのは今回が初めてです。なかなか味わい深い演奏でした。
 


●祭りの後
 それらのイベントが全て終わろうとしている頃、選手の一団がゴミ袋を手にスタンドを回ってきました。東福岡の選手たちでした。試合に出ていた選手もいましたし、全員でやっているんでしょうねえ。別にコーチの目が光っているわけでもありませんでしたが、皆手を抜かずに取り組んでいて、非常に好感が持てました。こういうのって、選手の将来のためにもいいですよねえ。

 体が冷えていることもあり、朝も寄ったパン屋(グリーン・グラス)で一服してから出ることにしました。やっぱりここのパンはおいしい。いいなあ。
 今年も本当に楽しかったです。来年も条件が合えば、是非訪れたいものです。


 ここから帰宅に至るまでの様子は、旅日記の方でどうぞm(_ _)m
 旅日記2008(過去ログ) 


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