2010/2011シーズン
2月




2011/2/19(土) 第48回 日本ラグビーフットボール選手権大会 準決勝 近鉄花園ラグビー場


●今シーズン最後の花園
 昨日のうちに散髪にも行って、大一番に観戦する方の気合もバッチリです(^^; 今日もダフ屋いたなー(^^;

 花園には12時20分頃到着。ほどよく暖かく、風もほどほどで空には薄雲のみ。実にいい天気でこの日を迎えることが出来ました。ラグビーファンになって日が浅いので、神戸が日本選手権で準決勝に進出したのを応援するのは初の経験で、ドキドキしてました(^^;
 でも、それはそれとして、一人でこんな早く着いてもさすがに暇です(^^; が、他にすることもないのでのんびりと入場待ちの列に並びます。JRFUメンバーズ会員だから短かったけど、一般の人の列は長かったなあ。開門も後だし。

 中に入り、今年最後のラグビーまん。

 さあ、後は試合開始を待つばかりです。今日も選手のウォーミングアップは隣の練習グラウンド。そして試合開始が近付いてくると、コーロクンが出てきてスタンドを温めにかかってました(^^; そうか、コーロクン主導の神戸コールは10回セットなのか(^^;



神戸製鋼コベルコスティーラーズ 33-37 サントリーサンゴリアス

サントリー
サンゴリアス
前半 3 1 1 0 20 37
後半 3 1 0 0 17
    PG DG 合計
神戸製鋼
コベルコスティーラーズ
前半 2 2 2 0 20 33
後半 1 1 2 1 13

Kick Off 14:00
観衆 5,718
レフリー 戸田京介(日本協会A)
アシスタントレフリー 大槻卓(日本協会A1)・久保修平(日本協会A1)・加藤真也(関西協会)


スコア等
 前半
  
サントリー 5分PGライアン・ニコラス○、6分竹本隼太郎(ライアン・ニコラス×)、14分小野澤宏時(ライアン・ニコラス○)、34分小野澤宏時(ライアン・ニコラス×)
  神戸
 1分PG山本大介○、22分猿渡知(山本大介○)、26分PG山本大介○、31分松原裕司(山本大介○)
 後半
  
サントリー 2分トゥシ・ピシ(ライアン・ニコラス×)、9分PGライアン・ニコラス×、14分ライアン・ニコラス(トゥシ・ピシ×)、22分ライアン・ニコラス(ライアン・ニコラス○)
  
神戸 6分PG山本大介○、29分フレイザー・アンダーソン(山本大介○)、39分PG山本大介○

出場選手
1平島 久照 2松原 裕司 3山下 裕史 4林 慶鎬 5谷口 到 6橋本 大輝 7ジョシュ・ブラッキー 8伊藤 鐘史
9猿渡 知 10ピーター・グラント 11大橋 由和 12山本 大介 13今村 雄太 14フレイザー・アンダーソン 15正面 健司
リザーブ
16村上 正幸 17安江 祥光 18鈴木 敬弘 19パスカ・マパカイトロ 20佐藤 貴志 21濱島 悠輔 22小笠原 仁
太字はゲームキャプテン


●今日のスタンド
 二週前の一回戦より少ないじゃないですか……! まあ今日は一試合だけではありますが。まあ確かにバックスタンドの入り方を見たらそうかなとは思いました。でも、試合中の神戸への声援は今年の試合で一番大きかったと思います。来てる人一人一人の声を出す量が違ったのかな。確かに神戸コールもいつもより多かったし、メインスタンドでもコールしてたし、叫んでる人も多かったですしね。
 


●試合

 神戸CTB山本大介とサントリーCTBライアン・ニコラスのPGで始まった試合ですが、神戸的に見ると、事前に苑田右二ヘッドコーチやPR平島久照主将が言っていた、ブレイクダウンの接点で食い込むか食い込めないか、食い込まれるか食い止めるか。そこの部分で負けていたのが非常に痛かったです。まあ負けているといっても明らかに押し込まれるとまでは行ってなかったですが、それでも攻められるとじわじわ、じわじわとゲインされていってましたから。
 休養十分ではありますが、その分試合勘は鈍っていてもおかしくないサントリー相手に先にせめて2トライ、できればそれ以上の差をにつけて試合を優位に運びたかったところですが、そううまくは行きませんでした。

 加えてあっさりと(素人目にはそう見えた)ラインブレイクをされるシーンが多かったのも厳しかったです。サントリーSOトゥシ・ピシのループプレイに翻弄された部分もあったでしょうけど、今季向上したはずのディフェンスがさくさくと破られていくのを見るのは哀しかったです。密集近辺のディフェンスなどは逆に安心して見ていられたんですがねえ。今年はもうかないませんが、今の神戸ならこの手痛い経験も必ず血肉にしてくれると信じます。


 などと悪いところばかり書いてしまいましたが、スコアでも明らかなように、今日の神戸は決して勝ち目のない戦いだったわけではなく、むしろ最後の一瞬まで逆転サヨナラ勝利の可能性を信じて応援し続けられた試合でした。前半もサントリーに12点差をつけられた(WTB小野澤宏時にああ走られたら諦めるしかありません(^^;)ところから盛り返してハーフタイムまでに一度は逆転してますし。
 正直、ボール支配率では負けてた試合でしたが、ここぞの場面で一気に攻め立てる集中力と意思統一は見事でした。そして、最初のトライでもそうでしたが、ゴール前の密集ではチャンスの時もピンチの時もひたすらにしつこく攻め、かつ守れてました。モールともども、今の神戸の武器ですよねえ。

 一旦は逆転トライとなった2トライ目は、正直右サイドのお客さん達が立ち上がっていたので隙間からちらちらとしか見えなかったのですが、ターンオーバーしたボールをSOピーター・グラントが自陣から大きく蹴り返し、それを追走したWTBフレーザー・アンダーソンが相手とのチェイスに負けてタッチに出たものの、そこからのクイックスローインでサントリーディフェンスが戻りきる前に一気に取りきった、鮮やかなものでした。今年はこれまで、神戸はほとんどクイックスローインをしないなあと思って見てたんですが、ここぞの場面で使うべく、しっかり準備してたんですね。

 それにしても今日のサントリーのキッカー、CTBライアン・ニコラスのプレースキックは不調でしたねえ。好調だったら正直ここまで食い下がれませんでしたよ。でも、今年のニコラスは不調な試合が多かったようですし、これも含めてこの日のサントリーの力ということですから、何も卑下することはありません。
 けど、一度、そのニコラスがプレースキックの体勢に入って静かにしないといけない時に、『外せー!』との複数の子供、そして助走に入った時に「外せ!」との大人の男性の声が聞こえたのは残念です。南半球で育ったニコラスにはなんてことはないでしょうが、日本の観戦マナーとしてはそれはいかんでしょう。まあ、僕の近くではその一度だけでしたが。でも、子供達の方は山本がキックの体勢に入った時にも「入れろ!」と叫んでたので、そもそも分かってなかったんでしょうねえ。


 その神戸のキッカー(完全にピーター・グラントから力で奪い取りましたね(^^))を務めたCTB山本大介。以前からノってる時のキックは手がつけられませんでしたが、今日はまさにそんな『スーパーブーツ山本大介』の日、でした。ラインギリギリの難しい角度から、40メートル以上ある長い距離から、関係なく狙い済まして全て決め、本当に見事でした。他のプレーも成長してますし、来年は今年以上に強力なライバル達が復帰してきますが、それに打ち勝ってもらいたいものです。

 SOピーター・グラントは逆転に繋がるキックはよかったですが、全体的にはリーグ戦終盤に比べるとランの積極性、キックの精度などは落ちてましたかねえ。12月以来の復帰となったFB正面健司もゲーム勘が戻ってなかったのか、そこまでよくなかったような。タックルが強くないのは元からですが(^^; 来週に進めてたらまた違ったんでしょうねえ。でも本当に頑張らないと、レギュラーも安泰でもなくなってきつつあるかもですよ(^^;

 ディフェンスではCTB山本大介、WTB大橋由和、FLジョシュ・ブラッキー、LO谷口到などがいつも通り体を張って頑張ってましたが、今日出色の出来だったのは、なんと言ってもPR山下裕史でしょう。スタンドから一斉にどよめきが起きる、相手FWの強烈な突進を完璧に止めるビッグタックルを何度も(特にごついのは二度かな)決めてましたから。本当に成長しましたねえ。一人だけタックルに入る音がスタンドまで聞こえてきましたよ。ドムッ、ドスッ、という鈍く響く音が(^^; 元から体重と体格のあるプロップが強いタックルを覚えたら、鬼に金棒ですね(^^;


 後半も38分を過ぎ、7点差を追いかけていた神戸がサントリー陣地で得たPKを外に蹴り出さずにショットを選択した場面で、周囲に「???」となってる人が多かったので、
「よしよし、引き分けは負けだから当然だ!」
 と声を出しました(^^; この字面だけでは余計意味不明ですが、周囲の人は分かってくれました(^^; 同点で終わった場合、規定によりトライ数が多いほうが次の試合に進めるので、トライ数がサントリーの半分だった神戸としては、勝つしか決勝に進める可能性はなかったんですよねえ。この場面で同点狙いは敗退行為と同義でした。

 それだけに、山本のスーパーブーツで4点差に迫り、ホーンも鳴った後のラストワンプレーに全てを懸ける神戸の攻撃には奮い立ったんですが……。大外にいたWTBフレイザー・アンダーソン、あそこで何故蹴った……!? 失礼ながら、蹴った後思わず
「あほーー!!」
 と叫んでしまいましたよ。多くのファンが何故? と思ったことでしょう。サントリーファンも含めて。前半のグラントのキックじゃあるまいし、あそこから相手の裏に落としてトライを取りきるという大博打はないでしょう。あそこはじわじわとでも繋いで繋いで繋ぎまくる以外の選択肢はなかったと思うんですが。ちょん蹴りで抜くつもりがヒットしすぎたのかもしれませんが……。外国人選手はこういう本当に最後の最後、後がない場面でもキックを選択する選手が多いように思います。

 それでも、山本のスーパーブーツを活かしたゲームメイクで最後の最後まで勝利への期待が持てるように試合を組み立て、渡り合ったのは見事です。こういう試合巧者の伝統は是非継承していってもらいたいです。



●2010年度シーズン、終了。
 ノーサイドの笛の後、その場に倒れこむ、しゃがみこむ選手が何人もいました。最後のプレーで力が抜けた人もいるかもですが(^^;、それだけ出し切ったんでしょう。
 負けはしましたが、過去二年ほどの悔しさはありません。一回戦敗退と準決勝敗退の差もあるかもしれませんが、戦いぶりが違いましたから。去年はトヨタ相手に大畑の2トライはあったものの、力の差を見せ付けられる完敗、一昨年は完全に勝ちペースだったのに、前半20分で主将の後藤翔太が相手選手とのクラッシュで首を痛めて退き、そこからずるずると……。それに比べれば、今年はシーズン後半からチームとしての戦い方に芯が通り、どんどん力をつけていると感じられた中での敗戦ですからね。上昇曲線の途中、来年こそは、そう思える負け方でした。

 まあ正直、戦い方からも明らかでしたが、真正面からやり合ったらサントリーの方がまだ力は上、でしたしね。次、勝ってやりましょう!
 しかし今シーズンは本当にチームの地力がつきました。去年までは勝つ時は接戦、負ける時は大敗の構図が多かったのに、今年は負けた試合の最大点差は三洋戦の11点ですから。それだけ他のチームより成長できたと見ていいと思います。方向性は間違ってないと思うので、来年も今日をスタート地点にして積み上げていってもらいたいです。


 先にスタンドへの挨拶に向かったサントリーですが、神戸側のスタンドにも来ました。ワイルドカードのサニックス戦と立場が逆ですが、「決勝でも勝てよ!」と声をかける神戸ファンがいたりして、いい気持ちになれました。素直にそう思い、拍手できる戦いぶりでしたし、ノーサイドですもんね。ちなみにサントリーの選手達はメインスタンドでも、神戸側に来て挨拶してました。

 
神戸の選手はいつになく長く円陣を組んでました。色々と語ることがあったんでしょう。
 そして挨拶。一気に上り詰めるのは難しいと実感できた年でもありましたが、前半の躓きを考えれば、よくここまで立ち直りました。結果が出ない時もぶれずに鍛え続けたんでしょうね。

 公式戦では約八ヶ月のお別れですが、その時にはよりたくましくなった姿を見せてください!
 もちろん、その前に練習試合や何かを見に行くとは思います(^^;し、日本代表で一人でも多く暴れて欲しいとも思います。ともあれ、まずは体を休め、それから新たな戦いに身を投じて下さい。

 一年間、お疲れ様でした!


●おまけ
・ 今日もタマノイ酢さんの先着ドリンクプレゼントがありました。一回戦の1200名から500名に減ってましたが(^^; 前回はチョココロで、今回はビタミン一日分でした。これ好きです(^^;
・ せきずい基金にいつものように募金。ステッカー、だいぶ貯まりました(^^;

・ 関西テレビの関係者の方か、4月発売予定の大畑大介DVDのチラシを配って回ってました。これ、印刷じゃなくてカラーコピー(orプリンター出力)で、手作り感に溢れてました(^^; DVDには大いに惹かれるけど、これまでのトライ集みたいな映像は入ってるのかなあ。

・ 今日はNHKの中継も入っていたからか、いつもはいない場所にまでテレビカメラが設置されてました。

・ コーロクン主導の神戸コールは10回なのか(^^;
・ あれ、リコーのキムヨンデ? と思ったらLO谷口到でした(^^; ヨンデ、確かこんな髪型でしたよね(^^;

・ 試合後もあらかた片付いたまま、チームテントは出したままでした。グッズ販売してましたが、何よりファンの皆さんにシーズン終了の挨拶を、というのがあったんでしょうね。スタッフの方、控え選手の皆さんも一年間お疲れ様でしたm(_ _)m

・ スタジアムからの帰り道でも「なんであそこで蹴るかなあ」という声は多かったです(^^; 次いで多かったのが山本のキックと山下のタックルを褒める声でした(^^;



●次の観戦予定
 3/6(日)13:00〜 トップリーグオールスター「FOR ALLチャリティーマッチ」 名古屋市瑞穂公園ラグビー場
 行きたいですねえ。実際に行けるかどうかはまだなんとも(^^; その後は来シーズンの話になりますから、まだ情報が出揃ってないのでなんとも(^^; まあ何やかやとあるのは間違いないですから、10月末であろうトップリーグの開幕まで何もないなんてことはないですね(^^;


2011/2/6(日) 第48回 日本ラグビーフットボール選手権大会 1回戦 近鉄花園ラグビー場


●本番スイッチを入れろ
 さあ、ここから今シーズン最後の戦いであるトーナメント、日本選手権が始まります。負けたらそこでシーズン終了。行けるところまでいってもらいましょう!
 とまあ、なんか気持ちが入ってテンション高めの状態で花園に着いてみると、入り口のところにダフ屋がいました。珍しい(^^;

 到着したのは10時40分頃でしたが、既に入場ゲート前には開門待ちの長蛇の列ができてました。開門予定時刻は11時00分ですが、皆さん熱心だなあ。
 とりあえずいつものように神戸製鋼のテントを覗いてから、入場口に向かいます。

 今日のチケットはJRFU会員特典でプレゼントの招待券を使います。去年はなんだかんだで使わずじまいだったので、今年は早めに、と(^^;
 開門待ちの列に並ぼうと思ったら、手前にえらく短くて、しかも掃けていっている列があるのに気付きました。誘導員の方に話を聞いて納得。JRFU賛助会員orメンバーズ会員は15分前から先行入場ができるんでした。僕はJRFUメンバーズ会員なので先行入場をば(^^; というか、会員になってる人って案外少ないのかな。年会費3000円でチケット二枚もらえて、さらに代表の冊子とかも送付されて来るんだから、数見る人にとっては損にならないと思うんですがねえ。

 中に入ったのは10時55分ごろ。一般入場開始前なので、さすがにガラガラです(^^;
 座席は過去二戦で懲りたので、ファンの密集地帯になりそうなところにしました(^^; そして、最前列はバーにもたれる人が近くにいたら嫌なので、二列目に。

 前のサニックス戦でもそうでしたが、試合前練習はメイングランドを使わずに、隣の練習グランドでやるようになってますね。芝の保護のためかな。ま、きっちり準備できてくれればなんでもいいです(^^;
 それにしても今日の試合前のコーロクン、なんかえらくノリノリでテンションが高く、動きが激しすぎでした(^^; 路線変更なんだろうか(^^;

 おお、芝かぶり席だ! すごい迫力だろうなあ。写真撮影禁止なので多分僕が行くことはないでしょうが(^^; 基本的に大人しく見てますが、たまにエキサイトして叫びますしねえ(^^;



神戸製鋼コベルコスティーラーズ 27-17 トヨタ自動車ヴェルブリッツ

トヨタ自動車
ヴェルブリッツ
前半 1 1 1 0 10 17
後半 1 1 0 0 7
    PG DG 合計
神戸製鋼
コベルコスティーラーズ
前半 1 1 2 0 13 27
後半 1 0 2 1 14

Kick Off 12:00
観衆 5,996
レフリー 平林泰三(日本協会A)
アシスタントレフリー 大槻卓(日本協会A1)・加藤真也(関西協会)・落田佳宏(関西協会)


スコア等
 前半
  
トヨタ 21分ヘイデン・ホップグッド(オレニ・アイイ○)、36分PGオレニ・アイイ×、37分PGオレニ・アイイ○
  神戸
 8分PGピーター・グラント○、14分PGピーター・グラント○、29分橋本大輝(ピーター・グラント○)
 後半
  
トヨタ 33分オレニ・アイイ(オレニ・アイイ○)
  
神戸 7分橋本大輝(ピーター・グラント×)、14分PG山本大介○、30分PG山本大介○、36分DGピーター・グラント○

出場選手
1平島 久照 2松原 裕司 3山下 裕史 4林 慶鎬 5谷口 到 6橋本 大輝 7ジョシュ・ブラッキー 8伊藤 鐘史
9猿渡 知 10ピーター・グラント 11大橋 由和 12山本 大介 13今村 雄太 14フレイザー・アンダーソン 15濱島 悠輔
リザーブ
16安江 祥光 17山内 雅延 18清水 佑 19パスカ・マパカイトロ 20佐藤 貴志 21菊池 和気 22小笠原 仁
太字はゲームキャプテン


●今日のスタンド
 ……え? 約六千人? この入りで? 日本選手権はバックスタンドも中央部分が指定席になるからその関係なのかな。一万人くらいは入ってるかと思ってたんですが。残念。
 そして日本選手権だと強く感じるのが、このNHKフラッグだったりします(^^; これを見ると、シーズン最後を飾るトーナメントが始まったんだと実感するようになりました。

 


●試合


 試合開始開始早々、トヨタCTBスティーブン・イェーツがゴール前に迫ったラン。正面のWTBフレーザー・アンダーソンは振られたこともあって追走するだけでタックルに行く気配もなく、あ、これはやられた、と思いましたが、逆側から迫ったLO谷口到が猛然とタックルし、タッチラインの外に押し出しました。今日の試合の流れ的にも、このプレーは大きかったと思います。

 その後は相手の反則で得たPGをコツコツと決め、地道にリードを広げていきます。トーナメントでこういう力が近い相手と戦う時は、PGの3点は大事ですからね。
 それにしても今日の神戸はディフェンスが頑張っていました。二週前のサニックス戦から立て直した、というよりこちらが今の神戸の本来の姿なのかなとも思います。トヨタ相手にぬるいディフェンスをしていたら、あっというまにズタズタに切り裂かれて取り返しがつかなくなってしまいますしね(^^;

 今日の2トライはFL橋本大輝が決めましたが、どちらも骨惜しみしないで走り回り、しっかりサポートについていたからこそ生まれたトライでした。逆に言えば、橋本がいなければ孤立して捕まって終わっていたかもしれません。LO谷口到とともに、今年本当に伸びました。谷口と違って派手ではありませんが(彼にはもうちょっと冷静な部分を持ってプレーして欲しい気もしますが(^^;)、どんどんいい選手になってきてます。
 前半のトライはトヨタゴール前のラックから、サイドのギャップをSH猿渡知がするすると抜け出し、それをフォローしていた橋本が決めました。
 後半のトライは自陣からFB濱島悠輔が蹴ったハイパントを追ったWTB大橋由和(今の神戸でキックを追うと言えばこの人!)がキャッチし、そこからキレの戻ったランでくゲインし、最後はこれまたフォローしていた橋本に繋いでトライ!
 どちらもチームとしての今シーズンの成長ぶりが伝わってくるトライでした。お見事!
 そういえば大橋、サニックス戦の後のファンクションでWTBカーン・ヘスケスと話して「頑張ってね」と言われ、「ヘスケスの分も頑張る!」と言っていたそうですが、有限実行できましたね(^^) でも、まだまだこれからです!


 後半の途中から、キッカーがCTB山本大介がキッカーになりました。するとバックスタンドが盛り上がる盛り上がる。人気あるなあ、大ちゃん(^^;
 でも毎年当初の構想ではレギュラー外にいながら、シーズン終盤には欠かせぬ存在として出続けるようになるのは、腐らずたゆまず努力し続けているからこそでしょう。プレーも年々向上してきてますし、頭が下がります。


 試合の最終盤、神戸の7点リードで残り5分を切った場面、お互いに点が欲しくてたまらない局面でした。トヨタにすれば、同点にすればトライ数差で次に進めるのは自分達になるわけですから、同点は勝ちと同義、神戸にすれば負けと同義でした。
 そんな中、神戸が攻め、トライを取ってくれ、せめて反則でPGを得て3点が取れれば……! と思っていたら、SOピーター・グラントのドロップゴールが! あんなに皆がヒートアップしてる場面であの選択をして、しかもきっちり決めるとは。さすが南アのキャップホルダーというべきでしょうか。冷静かつ周囲が見えていて、素晴らしい判断でした。見ていても完全に意表を衝かれました。かつてピエーレ・ホラもこんな感じのドロップゴール、何度か決めてたなあ(^^;
 でも、それ以外は実は今ひとつ精彩を欠いてました、グラント。リーグ戦終盤に何度も見せていた的確かつアグレッシブなランが鳴りを潜め、キックもミスが目に付きました。何とか盛り返してもらいたい。


 実は、後半の多くの時間は自陣での戦いでした。スコアボード側で見ていたら、後半はずっと遠くで戦ってましたから(^^; でも、守りきれました。今日にしっかりと備えてきたのが伝わってきました。去年はトヨタに負けてシーズンが終わりましたし、今年の序盤はほぼ14人の相手に逆転負けしましたから、期するものがあったんでしょうね。
 そして今日の試合の激しさと、これまでのシーズンの蓄積からか、傷んでいる選手も多く出ました。PR平島久照主将、CTB今村雄太はともに膝を痛めて途中交替し、試合後も痛そうでした。HO松原裕司も胸を押さえてました。彼らだけじゃなく、ここまで来ると五体満足な選手の方が少ないんでしょうねえ。

 それにしてもトヨタ、つくづく今日はミスが多かったです。ここぞの場面でノックオン、スローフォワード、パスミスの嵐……。トヨタらしからぬプレーぶりでしたが、主力が四人も欠場していましたからね。FL中山義孝主将、No8菊谷崇、SH麻田一平、WTB遠藤幸佑。プレー面でもそうですが、ギリギリの局面で立て直せる、精神的支柱になりえる選手がこれだけ不在だったのは大きかったでしょう。
 でも、それを含めてチーム力です。ついこの前まで神戸がそうだったから言えますが、ここぞでミスが出るのはそれがその時点の実力だということです。僕はそう思います。
 まあ、主力が欠けているといえば、神戸だってCTBジェイソン・カワウ、WTB大畑大介、SO/FB正面健司がいなかったんですがね。神戸は不在に慣れていたってのはあるかもしれませんが。


●一回戦突破!
 タイムキーパー制になってから、他の試合では何度か報告がありましたが、歓声で試合終了のホーンの音が聞こえないって、本当にあるんですね。初めて体験しました。
 そして個人的には、ラグビーファン(=神戸製鋼ファン)になって初めての日本選手権での勝利です! やったー! おめでとう! 試合後の挨拶時も、バックスタンドは久々に見る赤い波で揺れてました(^^;


 でも、この勝ちは個人的には驚きの結果ではなかったりします。確かにトヨタには連敗中でしたが、そこまで力の差はないと思ってましたから。加えて今日のトヨタのメンバーと出来を考えると、ねえ。

 なんにせよ、神戸はここまで負けて得られるものは散々得てきました。ここからは、勝ってこそ得られるもの、見られる景色を取りに行く番です(^^)/ この選手達の笑顔も、日本選手権で勝ってこそのものですしね(^^;

 ともあれ今日はお疲れ様でした。次も期待してますよー。まずは可能な限りの回復につとめて下さいな。



●おまけ
・ 試合前に習慣で 神戸のテントを覗きましたが、特に用事もなく。フラッグとパンフだけいただきました(^^;
・ せめて募金だけでもと思ったものの、せきずい基金の募金箱、まだ用意されてませんでした。林丈太郎さんに尋ねてみたところ、どうやら今日担当になってた選手が、自分の担当だと分かってなかった模様(^^; はじめちゃんだったのかなー(^^; まあ、スティーラーズのステッカーが欲しいわけではない(既にたくさん頂いてます(^^;)ので、募金さえできればいいんですけどね。毎回書いてますが、ラグビー経験はないものの、柔道経験者としても脊髄損傷は他人事ではないので。
・ 今日特別に行われました、タマノイ酢さんからのドリンクプレゼント、チョココロ二本(^^)/ 1200名プレゼントとのことだったけど、一人一個じゃなくて大丈夫だったんですか、丈太郎さん(^^;

・ 今日のレフリーは平林泰三さんでした。ブレないし、簡単にはカードを出しませんが、その分厳しい彼の笛への対応力、神戸はついてきたように思います。

・ PR山下裕史がエキサイトして掴みかかった際、バックスタンドのトヨタ応援団から「退場だー!」「お前、自分で退場しろ!」などの野次が散々飛んでました。
・ そのしばらく後、今度はLO谷口到がハイタックル(相手がステップのために沈んだ瞬間に入ったので、不運ではありました)した時には、さらに「退場ー!」の声が飛びまくりでした。が、そこで神戸側のスタンドから「ごめんなさいー!」「謝ってるから許してー!」と返しがあり、これで相手も黙ってくれました(^^; こういうウィットに富んだ野次は面白いです(^^; 僕もこれくらいの切り返しが出来るようになりたいなあ(^^;
・ ハーフタイムとノーサイドの後、他会場の途中経過・結果が放送されましたが、その際、スコアボードにも表示されてたんですね。今まで気付いてませんでした(^^;

・ ハーフタイムは主にメインスタンド前で観客に声援をせびっていたコーロクン。やっぱりハイテンションで動きが激しいままでした(^^; これからはこの路線で行くんだろうか(^^;

・ 出番はありませんでしたが、今年初めて菊池和気のジャージ姿を見ました。どれくらいの回復具合なのかは分かりませんが、帰ってきてくれて嬉しいです(^^)/ そしてSH佐藤貴志、途中一度コートを脱いで出場に向かってたんですが、取りやめになったようで戻ってきてました。ちょっとかわいそうでした(^^;

・ 後半の途中から、トヨタのFL槇原航太選手、破れたか血がついたかで、背番号なしジャージでプレーしてました(^^; 番号違いはちょくちょく見かけますが、番号なしは珍しい(^^;

・ 後半の後半に、FLジョシュ・ブラッキーに替えてパスカ・マパカイトロを投入した際、近くに座っていたラグビー観戦にあまり慣れてないっぽいおじさんが「え、あの白人さん替えるのか。あんなに働いてた人替えて大丈夫かな」と言ってました。ブラッキーの仕事ぶりは誰の目にも明らかなんだなあ(^^;
・ 試合終了後、芝かぶり席の皆さんに、両チームの選手全員が握手してました。いいなー!




東芝ブレイブルーパス 21-10 NECグリーンロケッツ

NEC
グリーンロケッツ
前半 1 1 0 0 7 10
後半 0 0 1 0 3
    PG DG 合計
東芝
ブレイブルーパス
前半 1 1 0 0 7 21
後半 2 2 0 0 14

Kick Off 14:05
観衆 7,081
レフリー 久保修平(日本協会A1)
アシスタントレフリー 松岡辰也(日本協会A1)・真継丈友紀(日本協会A1)・白井健三(関西協会)



●試合前
 神戸が負けたら見ずに帰るつもりでした(^^; 拗ねてとかそんなんじゃなく、過去二年の経験で、精神的にダメージが甚大で、観戦できなくなると分かっていたので。でも今年は見れました(^^)/
 ラグビーまん&ラグビーカステラ、奮発しましたよー(^^)/



●今日のスタンド
  どちらにも肩入れしてない時の観戦はここ、ゴール裏です(^^;
 


●試合
 試合前は正直東芝が圧勝するかなと思ってました。NECの皆さん、ごめんなさいm(_ _)m
 バチバチと体を張り、東芝相手に一歩も引かぬ戦いぶりで、前半27分まで0−0で推移してました。

 その後も五分の展開で、ロースコアのまま後半も進んでいきます。固く締まった展開で、どちらも日本選手権に出てくるだけはある、と思わせる試合でした。

 などと書いてますが、実のところ体調がやばかったです(^^; 前の神戸戦で集中しすぎて精根尽き果てたのか、なんか頭も痛いし叫びすぎて喉も嗄れてるしで、フラフラしてました(^^; ぶっちゃけ、試合時間の1/3ほどは舟をこいでいた気も(^^;
 面白い試合なのにもったいなかったです(^^;

 試合は後半の後半に、東芝が2トライを奪ってNECを突き放し、勝負を決めました。
 勝つには勝ったけど、東芝もここから先を考えると、上げていかないと厳しいかなと感じました。東芝のことですから、心配するまでもなく上げてくるんでしょうけど(^^;


 ちなみに東芝は次週の二回戦、タマリバクラブを破った帝京大学と対戦します。


●おまけ
・ トップリーグの現役最年長出場記録を更新中の松田努選手。40歳を越え、今日はWTBでスタメン出場です。もう、ただただ感心です。

・ 東芝の応援団、かな。赤いフラッグが目立ってました。

・ そしてNECは、それよりさらに大きいフラッグをうち振ってました(^^;

・ コーナーに設けられたロゴスファミリーゾーンは、至極くつろいでまったりと観戦している方でいっぱいでした(^^;



●次の観戦予定
 2/19(土)14:00〜 日本選手権準決勝 神戸製鋼コベルコスティーラーズ vs. サントリーサンゴリアス 近鉄花園ラグビー場
 ……という願望(^^; その前に来週のNTTドコモに勝たないといけません。見に行きたいところですが、秩父宮は遠い……。何かの弾みで行かないとも限りませんが、今のところは花園に戻ってくることを信じて待つ方向で。


トップへ  戻る