2010/2011シーズン
1月




2011/1/23(日) 2010-2011ワイルドカードトーナメント2回戦 近鉄花園ラグビー場


●ここからは別の世界
 リーグ戦が終わり、神戸製鋼は5位だったためリーグ優勝を決めるプレーオフトーナメントには進めませんでした。かわりに日本選手権出場枠をかけたワイルドカードトーナメントに出場します。といっても5〜10位の6チームで2枠を争うので、5位の神戸はシードされ、今日の一試合を勝てば出場決定です。どのみち日本選手権も一回戦でトップリーグのチームと当たりますし、ここからは負けたらそこでシーズン終了となるので、今日の試合は勝手に日本選手権0回戦と呼んでます(^^;

 花園も高校ラグビーモードが終わり、すっかり通常のたたずまいに戻ってました(^^; 少し寂しいですが、これに慣れてるので落ち着きます(^^; 

 今日もラグビーまんをお供に、いざスタンドへ。



NECグリーンロケッツ 38-33 リコーブラックラムズ

リコー
ブラックラムズ
前半 3 2 1 0 22 33
後半 1 0 2 0 11
    PG DG 合計
NEC
グリーンロケッツ
前半 2 1 0 0 12 38
後半 4 3 0 0 26

Kick Off 12:00
観衆 3,047
レフリー 松岡辰也(日本協会A1)
アシスタントレフリー 谷口かずひと(日本協会A)・工藤隆太(日本協会A1)・岡崎悟(関西協会)



●今日のスタンド
 入場したのは試合開始から10分ほど経ってしまった後だったので、スタンドに出るまでは「今、本当に試合してるんだろうか」と思ってしまうほどの人の少なさでした。まあ、試合をしているのがNECとリコー、ともに関東のチームだからというのもあるんでしょうが。観客は多くはなかったですが、ぎゅっと集まっていて、活気はありました。



●試合
 入場したら、ちょうどリコーがトライを取り返したところでした。

 前半は、リコーの攻めが目立ちました。特にゴール前セットプレーからの攻めが強力でした。けど、あれ、NECのディフェンスってこんなだっけ? もっと堅かったイメージがあるんですが……。今日のNECは外国人枠を全てバックスに使ってきてましたが、その関係もあったんでしょうか。

 後半に入るとNECが立て直してきました。このあたりはさすがの経験値です。そして試合のペースを掴みました。特に攻撃時の集中力が明らかに増しました。逆にリコーは前半と同じ調子のままで、上げてきたNECに押されるようになってしまいました。それでも突き放されることなく追いすがる辺り、リコーも地力がついてきている証拠ですね。

 後半23分、リコーSO河野好光の蹴ったPGは、ゴールポストの横のバーに当たって入りました。縦のポールに当たって入るのはちょくちょく見かけますが、これは初めて見ました。えらく低い弾道で蹴るなあと思って見てたんですが(^^;

 後半30分にはNECのWTBシュウベリ・ロコツイのこの日三本目となるトライ、そしてSOプライス・ロビンスのコンバージョンで38-30と突き放しますが、38分というもう時間がないところでリコーは相手反則にPGを選択し、5点差にしたのに痺れました。本気で勝ちを狙い続けていることが伝わってきたので。
 残り僅かの時間を必死に攻め立てるリコーでしたが、NECがそれを凌ぎきり、見事日本選手権進出を決めました。
 おめでとう、NEC!
 よく戦った、リコー!

 観客が少ないのがもったいないですが、ワイルドカードトーナメントはいい試合が多くて面白いです。


●おまけ
・ リコーの応援、なんか近鉄の応援が混じっていたような……? 中の人が来てたのかな。第二試合のサニックスの応援を聞いても同じことを思いました(^^;
・ 場内アナウンスの音声、気のせいか音量控えめでした。普段ホムスタにいる人じゃなかったかなあ(^^;
・ NECのリザーブの17番PR瀧澤直選手、スタンドにいても聞こえるような声でプレーの感想をちょくちょく呟いていたのが面白かったです(^^;


神戸製鋼コベルコスティーラーズ 55-40 福岡サニックスブルース

福岡サニックス
ブルース
前半 1 1 0 0 7 40
後半 5 4 0 0 33
    PG DG 合計
神戸製鋼
コベルコスティーラーズ
前半 3 2 1 0 22 55
後半 5 4 0 0 33

Kick Off 14:05
観衆 4,041
レフリー 久保修平(日本協会A1)
アシスタントレフリー 戸田京介(日本協会A)・真継丈友紀(日本協会A1)・板野宏紀(関西協会)


スコア等
 前半
  
福岡 9分古賀龍二(田代宙士○)
  神戸
 4分伊藤鐘史(山本大介×)、28分濱島悠輔(山本大介○)、34分濱島悠輔(山本大介○)、39分PGピーター・グラント○
 後半
  
福岡 5分西端要(田代宙士○)、17分カーン・ヘスケス(田代宙士○)、24分カーン・ヘスケス(田代宙士×)、27分永留健吾(田代宙士○)、31分小野晃征(田代宙士○)
  
神戸 1分安江祥光(ピーター・グラント×)、14分伊藤鐘史(ピーター・グラント○)、20分濱島悠輔(ピーター・グラント○)、35分今村雄太(ピーター・グラント○)、41分小笠原仁(ピーター・グラント○)

出場選手
1安江 祥光 2松原 裕司 3山下 裕史 4林 慶鎬 5谷口 到 6橋本 大輝 7ジョシュ・ブラッキー 8伊藤 鐘史
9猿渡 知 10ピーター・グラント 11大橋 由和 12山本 大介 13今村 雄太 14フレイザー・アンダーソン 15濱島 悠輔
リザーブ
16村上 正幸 17山内 雅延 18植村 始 19パスカ・マパカイトロ 20佐藤 貴志 21市来 大典 22小笠原 仁 
太字はゲームキャプテン


●今日のスタンド
 うーむ、4000かあ……。大畑がいなくなったこともあるでしょうが、やはりワイルドカードトーナメント自体がそんなに浸透してないのかなあ。実力の近いチームが生き残りをかけて必死に戦うから、間違いなく面白いんですがねえ。
 


●試合

 今の神戸が明確にサニックスに勝っているのは、FWです。リーグ戦第2節で苦杯を飲まされた神戸としては、まずはそこで押してリードを奪いたいところでしたが、サニックスゴール前のスクラムをぐいぐいと押して先制のスクラムトライを決めることができました。

 そしてサニックスは今日も躊躇いなく自分たちの強み、展開ラグビーで攻めてきます。いつ見ても15人の意思統一がしっかりできていて、面白いです。敵に回して見てもこれだけ面白いラグビーなんですから、中立、ましてや応援している立場で見ると、その面白さはいかばかりかと思ってしまいます。

 両チーム1トライずつ取り合った後、試合は神戸がFWの優位を生かして有利に立ちます。前半の間にFWで崩し、BKで仕留める形でトライを2本追加し、点差を広げます。というかFB濱島悠輔の2トライだったわけですが(^^; 濱島は神戸デビュー時から見ていますが、本当にトライに対する嗅覚が鋭いのか、トライ運があるのか、トライに対して「持っている」ものがありますねえ(^^;
 

 うーん、それにしてもなんかつかみ合いの多いゲームだなあ。

 やる前から分かっていたことですが、後半はサニックスの時間になります。特に今年の神戸は後半の後半になると疲れから足が止まるので、最後まで変わらず走り続け、展開し続け、しかもハンドリングスキルもしっかりしているサニックス相手にはどうしても押されてしまいます。前半は22-7と15点リードで終えましたが、正直全然安心できる点差ではありませんでした。

 とにかく繋いで展開し、振り回してディフェンスのギャップを見出しては切り裂く。サニックスの面目躍如の攻めが随所に見られました。後半の頭から向こうの切り札、カーン・ヘスケスも登場してきてましたし。
 
 とはいえ、今日の神戸はただやられていたわけではありません。FWで、BKで、取られたら取り返し、リードを保ったまま試合を進めていきました。……後半の前半までは。


 後半の後半に入ると、いつものように神戸の足が止まり、サニックスの攻めが圧倒するようになって来ました。24分、27分、31分と3連続トライで41-40。試合時間が残り10分を切った時点で、リードはわずか1点となってしまいました。正直、富山の悪夢が頭をよぎりました。なにしろ向こうは押せ押せ、こっちは足が止まっている選手が多数、なんですから。
 
 が、神戸もあれから四ヶ月、成長してました。1点差に迫られた後のキックオフからサニックス陣に居座って攻め続け(サニックスゴール前ラインアウトでのノットストレートは肝が冷えましたが(^^;)、最後はリーグ戦12節から本来の13番に戻り、爆発的にグランドを駆け回っているCTB今村雄太が素晴らしいランでサニックスディフェンスを切り裂いてトライを決め、48-40。勝負あり、でした。
 サニックスが支配する展開になった終盤に粘り、突き放せたのは今季の成長の証ですね。そもそも支配させない域まで強くなってもらえればなおいいですが、それは来期以降の課題ということで。


 最終的には15点差こそつきましたが、薄氷を踏む勝利でした(^^; でも、今日は勝ったのでそれでいいです。ノックアウトステージでは勝利が全てです。確かにシーズンが深まったこの時期に、この大量失点は困りものですが、今の神戸とサニックスの相性的なものもあったと思いますし。
 とにかく今日は、高揚感に浸れた熱いゲームでした! そしてサニックス、面白いラグビーで、強かったです! 強敵と書いてトモと読む、強い相手です。


●選手達
 ここまで書いてない、今日見ていて印象に残った神戸の選手を何人か、箇条書きで。
・WTB/CTB大橋由和ゲームキャプテン
 今季いまいちキレがないなあと感じていた時は見られなかったキックオフと同時に突っ込んでいくタックル、今日は復活してました。大橋はまずこれがなきゃあ(^^; 
・SH猿渡知
 猿渡のゲーム経験値が上がってきたように感じました。現状チームで一番ボール捌きのテンポが早いですし、期待してます。なんというか、強気だけど強引じゃない印象なんですよねえ。
・FLジョシュ・ブラッキー
 獅子奮迅の働きぶり、いつもいつも頭が下がります。ワールドクラスが身近に当たり前にいてくれるというのは幸せなことです。
・CTB山本大介
 キッカーも任されてましたし、アタックでもディフェンスでも存在感がありました。シーズン半ばまでは出番自体ありませんでしたが、実力でレギュラーをもぎ取りましたよねえ。それだけに、後半の交替は残念でなりません。様子からすると、脳震盪でしょうか。だとすると、今年の高校ラグビーで大阪朝高の権がそうだったように、IRB規定で三週間出場禁止になってしまうんでしょうか……。これからの日本選手権、彼がいるといないとでは大きく違ってくるんですが……。

  
・FB濱島悠輔
 
活躍は上で書きましたが、交替時は思い切り右足を引きずってました。完治してない状態のまま復帰してきてたのは分かってましたが、なんとかもって欲しいところです。



●「ヘスケスヘスケス!」「ヘスケスヘスケス!」「ヘスケスヘスケス!」「ヘスケスヘスケスヘスケス!」
 「サニックスの22番はリザーブ(控え)番号ではなく、カーン・ヘスケスのレギュラー番号だ」誰が言った言葉だったか。まさにその通りだと思います(^^;
 リーグ戦中盤以降、あまり名前を聞かなくなっていたのでどうかなと思っていたんですが、ヘスケスショックは健在でした(^^; 相変わらず凄い。ボールを持ったら走る、跳ねる、舞う。ダイナミックすぎる力強いラン。どうやって止めるんだ、こんなもん(^^;

 リーグ戦で手痛い目に遭っていたので、神戸もヘスケスを意識しまくりでした。後半にサニックスボールのFKで再開する際に神戸の選手から聞こえてきたのは、上記の連呼でした(^^;
 それでも止めきれずに2トライを許してしまいましたし、さらなる精進と対策が必要ですねえ。いや本当、凄いわ。



●鳴り止まない拍手
 試合終了後、両チームの選手がバック、メインのスタンドに挨拶に行くのはいつものことですが、今日のサニックスはサニックスサイドのバックスタンドに挨拶をした後、

神戸製鋼より先に神戸サイドのバックスタンド前に整列し、深々と一礼しました。シーズン最後だからというのもあったんでしょうか。僕のいたメインスタンドでは、サニックスが神戸サイドに移動を始めたあたりから、神戸サイドのメインスタンドにもやってきて挨拶をして去って行くまでの間、拍手が鳴り止みませんでした。彼らはそれだけの強い、素晴らしい戦いを見せてくれましたからね。悔しさ交じりではありますが、出しきった、いい顔をしてました。プレー・試合もさることながら、こういうシーンに居合わせることができる幸せ、これがあるからラグビー観戦はやめられないんですよねえ。


 これだけの走り、ハンドリング、フィットネスで戦いきることができるのは、何年もかけて着実に積み重ねてきた成果なんでしょうねえ。神戸もムービングラグビーを続けるなら、しっかり積み上げて熟成させていかなくてはなりません。
 まずはこの思いも背負い、日本選手権で暴れてやりましょう!




●おまけ
・ 今日も観戦場所、場所移動しました(^^; 神戸戦が始まる前に、今日はおっさんですが、愛もなく的外れな独り言を大声で呟き続ける人が横にどっかと居座ったので(^^; こういう人はそのうちまた移動するものですが、それを待つのも辛かったので(^^; というかじりじりこっちに近寄ってきてたし(^^;
・ 試合前、コーロクンがスタンドに挨拶、というかファンに気合を入れに回ってきてました。のはいいんですが、メイン前でスタンドにあいさつしようとして、二回も転んでたのはおいおいでした(^^; 気ぃつけぇよー(^^;

・ 試合終了後、スタンドの人の多くが一箇所を見て、大畑! と言い合っていたので見てみると、こんなところから顔を出してスタンドに手を振り続けてました。そこの窓って、開いたんだ(^^; バックスタンドから「早く帰って来い、待ってるぞ!」との声がかかかってました。無理と分かっているのにあえて言う、愛に溢れた声援でした。

・ しかしなんだかんだで故障者多いよなあ。日本選手権までに一人でも多く帰ってくることを願います。




●次の観戦予定
 1/30(日)10:30〜 平成22年度兵庫県高等学校ラグビーフットボール新人戦 兼 近畿高等学校ラグビーフットボール大会兵庫県予選 3回戦(準々決勝) JR鷹取グランド
 どうせトップリーグプレーオフ決勝を視聴する手段もないことですし、行けたら行きたいです。高校ラグビーも面白いですからねえ。

 2/6(日)12:00〜 日本選手権1回戦 神戸製鋼コベルコスティーラーズ vs. トヨタ自動車ヴェルブリッツ (14:00よりNECグリーンロケッツ vs. 東芝ブレイブルーパス) 近鉄花園ラグビー場
 神戸は二年連続で、日本選手権一回戦で敗退してるんですよねえ……。しかも去年はトヨタに破れてます。今年こそは勝ち抜けてもらいたい!


2011/1/9(日) ホームズスタジアム神戸


●今日は近い

 この時期に二日連続で生観戦するのは初めてかもしれません。今日は朝からJR神戸線が止まっているという情報があったので、久々に私鉄でホムスタに出かけました。ちょっと高い&乗り換え回数が多いので、あまり使ってなかったんですが、家から駅までが近いので、これはこれで楽かも(^^;

 高専大会に間に合うように、10時半頃には着いてましたが、神戸製鋼のテントがオープンしたのは9時半だったはず(^^; そんな早い時間から人来てたのかな。お疲れさまです(^^;

 自分は基本的に、西側の御崎公園駅からこのスタジアムに来るんですが、こちらからだとビルに隠れてスタジアム全体が見えないんですよねえ。メインスタンド側が。だから写真はいつも東半分だけみたいになってます(^^;

 とりあえず高専大会を見に入場する前に、チームテントを巡っていつものように色々と。今日も大畑大介選手のご両親がポポフ(大畑パン)を出店されていたので、ひとつ。今回はこれまで買ってなかった方をば。




第41回全国高等専門学校ラグビーフットボール大会 決勝
奈良工業高等専門学校 5-24 仙台高等専門学校名取キャンパス

仙台高等専門学校
名取キャンパス
前半 1 1 0 0 7 24
後半 2 2 1 0 17
    PG DG 合計
奈良工業高等専門学校 前半 1 0 0 0 5 5
後半 0 0 0 0 0

Kick Off 11:00
観衆 540
レフリー 藤実
アシスタントレフリー 吉岡雅記・大森寿史・藤本英一



●今日のスタンド
 去年は入場無料で、試合終了後に一度出されてから改めて入ったんですが、今回は入場時にチケットがもぎられ、そのまま居続けることが出来る形になってました。これは予想外(^^; でも、なんか去年より観客多いような……と思って去年の観戦記を見てみたら、観客300人だったんですね。神戸高専出てないのに、倍近く増えてるじゃないですか(^^;
 最初は珍しくバックスタンドで見てたんですが、ハーフタイムにいつものメインスタンドに移動。その途中にビジョン下から見たホームズスタジアムの格好よさ、知ってましたが見たのは久々だったので、しびれました……!
 


●試合
 この試合は35分ハーフで行われました。高校は30分ハーフ、トップリーグや代表は40分ハーフ、その間です。

 試合の入りはほぼ互角でしたが、FWの前に出る圧力は奈良高専がやや勝ってるかな、という印象でした。その印象通りに先制は奈良、モールで押し込んでのトライでした。
 BKの連携もなかなかのものでしたが、それをしっかり止めて渡り合ってる仙台の守りもいい。もちろん昨日見た高校の決勝やこの後のトップリーグと比べるのは酷ですが、高専大会だけで見ると、年々レベルが上がって来ているようにも感じました。

 前半の終わりごろから次第に仙台がボールをキープする時間が増えてきて、後半には試合の主導権を奈良から奪いました。
 互角以上に渡り合えるFWを起点にキックで陣地を確保し、バックス展開で奈良の守備を振り回し、生じたギャップを突いてトライを取りきる。仙台はBKに自信があったんでしょうね。時間が経つにつれてどんどん鮮やかに展開し、連続攻撃を繰り広げるようになりました。見ていて面白かったです。SH佐藤選手の視野の広いプレーぶりも良かった。

 対する奈良は、後半になっても個々のタックルはいいんですが、ディフェンスシステムが乱れたのを修正できませんでしたね……。ボールを持って反撃に転じても、ミスで潰してしまったりしてましたし。一度劣勢になった流れを引き戻すのは、やはり並大抵のことではないんですねえ。

 そして仙台が最後まで押し切り、王座奪還なりました。おめでとう!



●試合を終えて

 表彰式の後、選手が退場する際、先に出て行った仙台が奈良のために花道を作りました。こういう行為を当たり前に出来るのって、いいですね。やっぱりラグビー、大好きです。


 
喜びを爆発させる仙台、涙にくれながらも応援席に深々と一礼する奈良。どちらも素晴らしかったです。いいものを見せてもらいました。両校の選手達に感謝です。ありがとう。
 


●おまけ
・ 観戦を邪魔されたり心乱されたりする心配なく、試合を楽しめるって当たり前のことなんですが、やっぱりいいですねえ(^^; 朝はまだ昨日の不調を引きずりぎみだったんですが、見ているうちにどんどんすっきりしていくのが分かりました(^^;
・ スタンドに準決勝で敗れた神戸高専の選手の姿がありました。心中複雑なものがあったでしょうね。来年はここで試合するんだぞ!


ジャパンラグビートップリーグ2010-2011 第13節
神戸製鋼コベルコスティーラーズ 61-7 豊田自動織機シャトルズ

豊田自動織機
シャトルズ
前半 1 1 0 0 7 7
後半 0 0 0 0 0
    PG DG 合計
神戸製鋼
コベルコスティーラーズ
前半 3 2 0 0 19 61
後半 6 6 0 0 42

Kick Off 14:00
観衆 7,063
レフリー 下井真介(日本協会A)
アシスタントレフリー 真継丈友紀(日本協会A1)・藤実(日本協会A1)・落田佳宏(関西協会)

マンオブザマッチ 今村雄太(CTB13)

スコア等
 前半
  
織機 7分マリー・ウィリアムス(マリー・ウィリアムス○)
  神戸
 10分ジョシュ・ブラッキー(ピーター・グラント×)、18分ピーター・グラント(ピーター・グラント○)、36分今村雄太(ピーター・グラント○)
 後半
  
織機 なし
  
神戸 1分山本大介(ピーター・グラント○)、6分ジョシュ・ブラッキー(ピーター・グラント○)、23分フレイザー・アンダーソン(山本大介○)、25分ピーター・グラント(山本大介○)、30分今村雄太(山本大介○)、37分フレイザー・アンダーソン(山本大介○)

出場選手
1安江 祥光 2村上 正幸 3山下 裕史 4林 慶鎬 5谷口 到 6橋本 大輝 7ジョシュ・ブラッキー 8伊藤 鐘史
9猿渡 知 10ピーター・グラント 11フレイザー・アンダーソン 12山本 大介 13今村 雄太 14大畑 大介 15濱島 悠輔
リザーブ
16吉田 永昊 17山内 雅延 18清水 佑 19パスカ・マパカイトロ 20佐藤 貴志 21大橋 由和 22小笠原 仁
太字はゲームキャプテン


●今日のスタンド
 リーグ戦的には完全に消化試合でしたし、力的にも正直勝ち負けの興味はさほどない試合だったんですが、7千人を越えてきました。やはり大畑の地元神戸でのラストゲームというのが大きかったんでしょうね。最後の姿、しっかりと目に焼き付けられたことと思います。僕ももちろん焼き付けました。



●試合前
 
今日はいつになく横断幕が多く出てました。さすがはラストゲーム。……だからなのかな。
   
 そんな中で、ひときわ目立っていたのはこれでした。でかさが違います(^^; というか、この大畑の等身大パネルって、確か加古川の試合からタマノイブースに掲げられていたやつでは……(^^; 今日はファンからのメッセージを寄せ書きしてたと思うので、同じものなのか予備なのかまでは分かりませんが、隣にタマノイ酢の宣伝もあるので、出所はそこで間違いないでしょう(^^;



 今日の試合前のチアパフォーマンスは、コンブリオキッズチアの皆さんでした(^^)/
 
 小さいお子さんは元気だなーと思って見ていたんですが、ふと気がつくと、バックスタンドの豊田自動織機シャトルズ応援団の人達も合わせて踊ってるじゃないですか(^^; それもノリノリで(^^; いやあ、いいなあ(^^;
 

 そしていよいよ試合が迫ってきましたが、選手入場ゲート脇の取材陣の数がえらいことになってました(^^; 大畑効果は凄いです。今季ここまでの地上波中継数は変化なかったんですが(^^;

 選手が入場してきたのを見て、驚きました。エスコートキッズだけじゃなく、選手も全員が発売中の「THANK YOU , OHATA !」Tシャツを着用してました! 粋なことをしますねぇ。



●試合

 今日の先制点はシャトルズでした。SOマリー・ウィリアムズが神戸ラインの裏に蹴ったボールが、FB濱島悠輔がキャッチする前に不規則に跳ね、それをキャッチしたウィリアムズがそのままインゴールまで独走。アンラッキーバウンドでしたが、濱島の集中力もちょっと足りなかったかな? というか濱島、今日は、特に前半は空回り気味だったかな。ちょっとミスが目に付きました。特にアタックではいいプレーもたくさんあったんですが。

 でも、それでスイッチが入ったのか、ここから神戸の時間が始まりました。何しろ今季最多の9トライです。最初のトライはモールからFWプレーで取りましたが、その後は全てBKが係わった、ボールを動かす意識がうかがえるものでした。ムービングラグビーを掲げつつもFWに頼ることが多かった今季ですが、目指す形を実際の試合で示すことが出来るところまで来つつありますかね。
 さあ、次は互角、そして上位相手にどこまで貫けるかです。何より勝つことが最優先な真剣勝負の中でどこまで出来るか、楽しみに見させてもらいます。

 攻撃だけでなく、この後は織機に得点を許さなかったように、ディフェンスもよかったです。一人一人が体を張り、たとえ抜かれてもしっかりカバーする。特に目立っていたのはFLジョシュ・ブラッキー、SOピーター・グラントでした。この二人が攻守ともに目立つのはいつものことですが、それでもいいものはいいです(^^;
 今日は連続攻撃を守っているうちに、次第に大外が空いてくる悪癖がどうなったかは見る機会がありませんでしたが、それも含めて向上していると信じます。

 ディフェンスで思ったんですが、PR山下裕史のディフェンスがどんどんやばくなってきてません?(^^; 元々ガタイを生かした強烈な当たりは見せてくれてましたが、最近はそこに出足の鋭さが加わり、毎試合一度は「おおっ!?」と思うようなビッグヒットが見れてるような気がします(^^;

 最近すっかりNo8での出場に馴染んできた伊藤鐘史、いいですね。今日もガシガシタックルに行って、何度もしなやかで力強い突進を見せてくれました。彼もどんどんチームにフィットしてきてますねえ。まだまだこんなものじゃないと信じてます。さらに上のプレーを見せてください!(^^;
 
 今年特に伸びたと感じるのは、LO谷口到とFL橋本大輝です。谷口は元々いい選手でしたが、LOになってからその激しさを伸び伸びと出せているように思います。密集でファイトしている時には、必ずと言っていいほど長髪を細いヘアバンドで留めた彼の姿がありますから。最近はそれが当たり前のようにも思えてきました(^^;

 橋本はシーズン序盤は出番もないくらいでしたが、終盤になるにつれ、いるのが当たり前になってきましたね。派手なプレーはあまりないですが、下働きというか、密集の中でいいプレーをしています。今日のファーストトライも、前節サントリー戦のファーストトライも、彼のラストパスからですし。ど素人の僕が見てそう思うんですから、経験者や玄人の方が見たらもっと色々分かるんでしょうねえ……見てる側も精進せねば。

 いつもはアップで撮るスクラムですが、こんな風に引いてみても格好いいなあと。観衆の視線や想いもプレーの力になっていると感じることができます。

 後半にSOピーター・グラントが痛んでからキッカーに入り、最後にはSOの位置にも入ったCTB山本大介ですが、体を張ったタックル、前進、パスといつものように頑張っていたのに加え、今日はキックも冴えてました。ノってる日はサイドギリギリの難しい角度からでも、当たり前のように決めるんですよねえ。今日も左右両サイドの端から見事に決め、スタンドで僕の近くに座っていたファンがうなってました(^^;

 前節から本職の13番に戻ったCTB今村雄太はマン・オブ・ザ・マッチを獲得しましたが、今日はそれも納得なほど、久しぶりにグランドを縦横無尽に走り回ってました。ディフェンスでは真っ先にタックルに入り、アタックでは速さで抜き、強さで弾き飛ばし、突き進みます。特に後半30分のトライはスワーブで抜いた後、立ちふさがる三人のディフェンスを跳ね飛ばしてのものでした。お見事! 各人が持てる能力を存分に発揮しているのを見るのは、実に気持ちがいいものです(^^)/


 
それはそうと、今日は両チームともに負傷する選手が多かったです。これだけ出るのも珍しいのでは。


 ともあれ、これで今季のリーグ戦は終了です。お疲れ様でした。織機、帰って来いよ! 神戸、ここからは日本選手権制覇がターゲットだぞ!
 


●大畑大介選手、ありがとう、お疲れ様!
 リーグ戦、そして地元神戸でのラストゲームのはずが、競技人生のラストゲームになってしまいました……。予想はしてませんでしたが、覚悟はしてました。とはいえ、やはり寂しいですね……。
 
 ラストゲームということで、ある程度リードを奪ってからはトライを取らせようと大畑にボールを集めにかかっていた神戸ですが、それは相手も承知の上。マークがきついので、なかなかいい形でボールを持って走ることが出来ませんでした。その代わり、いつものようにディフェンスでは素晴らしい存在感を見せてくれてましたが。
 

 右膝蓋腱断裂、ですか……。膝の正面下の太い腱ですよね。会見でも「一番太い腱が切れた」って言ってましたが……。ボロボロの体に鞭打って、ギリギリを越えた状態でプレーしているのは傍目にも明らかでした。シーズンをまっとうできなくなったのは残念ですが、よくぞここまで頑張ってくれたと感謝したいです。自分の体の出力と耐久力を考えると、普通は壊れないように、耐久力の範囲内でのプレーになるものですが、彼は常に出力限界の方でプレーしていたように感じました。少なくとも僕が生で見ることができた、アキレス腱断裂以後の晩年は特に。

 そういえば、僕が初めて生でラグビーを見たのが、大畑がホムスタでアキレス腱を断裂した試合で、大畑のラストゲームも同じホムスタで、腱を断裂してというのはなんとも妙な巡り合わせです。

それでも、引退を決意したラストシーズンで、前半戦のようにディフェンスは頑張ってるけど、CTB13番で不完全燃焼のまま淡々とシーズンを終えてしまうよりは、前節のサントリー戦での小野澤とのマッチアップをはじめ、14番で強烈に輝いたうえでの引退だったので、まだよかったのかなとも思います。
 なんにせよ、ここまで本当にお疲れ様でした。ありがとう。できればもっと早くラグビーファンになって、もっとたくさんプレーする姿を見たかったですm(_ _)m


 試合終了後、大畑が場内を一周してサイン入りミニボールを投げ入れるセレモニーが予定されていましたが、足の故障による退場ですから、当然グランドを回ることは出来ません。中止かなと思っていたら、コーロクンが急遽呼ばれて代役に!(^^; 選手や首脳陣がやるわけにはいきませんし、スタッフがやっても盛り上がりませんから、この選択肢で正解ですね。マスコットキャラクターというのはにぎやかしだけでなく、こういう時にも必要なんですよねえ。コーロクンがいてくれてよかったです。ありがとう(^^;

 そして、既に病院に行ったかと思っていた大畑大介選手ですが、松葉杖をついてスタンドのファンに挨拶をしに出てきてくれました。メインスタンドに座っていたのですが、これまでにないほど大勢のファンが前方に群がり、皆立ってそちらを向いていたので、生で見ることは出来ませんでしたが。仕方ないのでビジョンで。

 あと、このセレモニー時にながすつもりだったであろう、アディダス作成のPVがネットに上がってました。
ありがとう、大畑大介
 現地バージョンではアディダスおなじみの「Impossible is nothing」の文字もあったように記憶してるんですが、この退場に合わせてか、ないですね。


●おまけ
・ 神戸のテントのオフィシャルグッズコーナーで、福袋が2000円で売ってました。かなり悩んだんですが、既にタマノイで色々当たって荷物が厳しかったので断念。次こそは(^^;
・ タマノイ酢のくじ引きで、正月&最終戦記念の一等が当たってしまいました(^^; 人が混む前のこんな時間に当たりが出てしまってよかったのかな(^^; トートバッグ&サインカード三枚&大畑サイン入りカードホルダー、&ドリンク。盛りだくさんだー(^^;
  
・ 加えてタマノイ酢では、今シーズンの関西での開催試合に皆勤して、かつ毎回タマノイ酢で買い物をしてスタンプを押してもらったら貰えるポスター、貰ってしまいました(^^)/ サイン入りの今季の神戸開催告知ポスターです(^^)/ ポスター貼るところないけど有難う(^^)/

・ 神戸テントでせきずい基金に募金したところ、ちょっと離れたところに座っていたネーサン・アンダーソン選手が飛んできて、お礼にとステッカーをくれました。別にいいのに(^^; ありがとう、いい人ばかりだ(^^;

・ ホムスタサプライズ、今日は誕生日をくじ引きで決めるものでした。何が当たったんだろうなー(^^;
 
・ 職員の方が必死に整備しても、ここの芝はめくれ上がりやすいんですよねえ。試合中にこんな感じで。大畑の怪我もそもそも芝に引っかかったのが運命の分かれ道だったようですしねぇ……。

・ 今日はとにかく人が多かったです。試合終了後、サイン目当てに人が最前列に群がるのはいつものことですが、今日はちょっと記憶にないほどの群がりようでした。大畑は出てこなかったんですがねえ。出てきてたらどんなだったんだろう。
 



●次の観戦予定
 1/23(日)14:00〜 ワイルドカードトーナメント2回戦 神戸製鋼コベルコスティーラーズ vs. 福岡サニックスブルースor近鉄ライナーズ
  (12:00よりNECグリーンロケッツ vs. リコーブラックラムズorコカ・コーラウエストレッドスパークスもあり) 近鉄花園ラグビー場
 日本選手権の出場をかけたワイルドカードトーナメントです。別名日本選手権0回戦(僕が勝手に呼んでるだけですが(^^); ここからは、負けたらシーズン終了のノックアウトステージになります。勝利を信じて応援します!


2011/1/8(土) 近鉄花園ラグビー場

●決勝戦に向けて

 僕は通常、シーズン中は二日連続の生観戦はしないんですが、今回の決勝は面白そうでしたし、他についでもあったので、行くことにしました。おや、こっちの駅からの方が大分安く行けるんだ。
 いつの間にか、JR大阪駅の連絡通路、空中のもオープンしてました(今はまだホーム間の移動だけ)。大阪駅の構内をこんなアングルで見るのは初めてです。

 そして花園へ。12時試合開始なのに11時に行ったので、さすがにまだ人は少なかったです。今日で終わりなんですよねえ。本当、この大会はあっという間です。

 人が少ない中、ゆっくり買い物をして、席へ。今日の食事はラグビーカステラ3個400円。まだ食べたことなかったのでカスタード味を(^^;




第3回U18合同チーム東西対抗戦 〜もうひとつの花園〜
東軍 12-19 西軍

 西軍  前半 0 0 0 0 0 19
後半 3 2 0 0 19
    PG DG 合計
東軍 前半 1 1 0 0 7 12
後半 1 0 0 0 5

Kick Off 12:00
レフリー 橋脇正典


●今日のスタンド
 試合開始前時点での入り。まあ、こんなものですよね。この後どんどん決勝戦に向けて増えていくわけですが(^^;


●試合
 この大会を見るのは初めてですが、思っていたよりレベルが高かったです。
 普段15人制の試合が出来ない選手達によるコンバインドチームなので、連携やゲームの読みといった部分に未熟さが見えてしまうのは当然ですし、まず自分で決めてやろうとするプレーが多いのも仕方ないですよね。でも、個々のプレーなどではおおっと目を引く選手が何人もいました。

 試合開始当初の東軍は、FWをはじめ前へ出る力が強かったです。前半はそれで試合の主導権を握ってました。東軍では13CTB村澤大洋(下伊那農業。両軍合わせて唯一の二年生)選手の力強い突進が特に目を引きました。
 見ていて選手達の雰囲気が、開始当初の花園でラグビーが出来る喜びから、次第に試合に入り込んできて、このチームで勝利を目指すようになっていったのが、なんかぐっと来ました。

 後半に入ったあたりから西軍も調子を上げてきて、個人の突破力を生かしてトライを連取してきました。突破と言ってもペネトレイトというよりは、するすると抜ける感じのランが多くて見ていて楽しかったです。東軍のディフェンスの穴を見つけたのかな? 個人的に特に目についたのは小柄な14WTB石川のランでした。

 はじめて見ましたが、この試合はいいですね。どうせならもう一つ加えて、セブンスの大会も同時開催して、決勝を同じように前座でやるとかできないものですかねえ(^^;



●おまけ
・ 正月に家族に進められたインナー、ヒートテックを買ってみて、今日が初着用でした。薄さの割りにまあまあかな。
・ 決勝戦記念で、スタジアムの隣ではこの試合の途中から連凧が上げられてました。一月だというのを強く感じました。いいなあ。
 



●決勝戦記念イベント・アクアタイムズ(Aqua Timez)ミニライブ
 東西対抗の時から、今日はやけにスタンドに選手でもなさそうな若い女の人のお客さんが多く、さすが高校生の大会は違うなーとか思ってたんですが、別の意味で違ってたようです(^^;
 バック・メイン両スタンドともに奥の最前列が鈴なりという珍しい人の入り方をしているから不思議に思ってたんですが、大会公式ソングを歌っているグループ、「アクアタイムズ」によるミニライブ目当てだったんですね、納得です(^^; 今日の入場料は大人千円、高校生300円、中学生以下無料ですから、遠方からでなければ十分元は取れるでしょうしね(^^;

 特設ステージはスコアボードの下。東西対抗の時からしつらえてあったんですが、色々できるんですねえ。というかスコアボードの文字に色をつけられるのなんて初めて知りました(^^;

 僕は普段全く音楽を聞かないので、このグループも知りませんでした。というか前回大会の公式ソングを歌ってたのも知らないってのは我ながらどうなんだろう(^^;
 ミュージシャンってどんな格好で出てくるんだろうと思って見ていたら、少なくとも遠目には普通にスタンドで観戦している人と同じような格好でした(^^; 寒かったですしね(^^; それとも普段のライブでもこういうスタイルのグループなんだろうか。親しみやすくていいですけどね(^^;

 歌ってくれたのは二曲。大会公式ソングともう一つ。ファンの女の子達がノってたので有名な曲なんでしょうね(^^;

 演奏中、トライくんといしきりん(石切のイメージキャラクターかな(^^;)も合わせて踊ってました(^^;

 ボーカルの人のトークで初めて知ったんですが、今回のイメージソングは前回大会の決勝を観戦して、そこから感じたものを元に作ったんですね。歌詞からも感じてましたが、真摯な人たちです。
 演奏が終わった後、去り際に自分達もこの後決勝を見るから一緒に見よう、とファンの子達に向けて語ってたのもポイント高いです。こういう挿入イベントの方のファンって、そのイベントが終わると帰っちゃうのが普通ですからね(^^;

 まあそれでもラグビーには興味を持てないファンは多かったようで、決勝戦を前に続々と帰って行きましたが(^^;
 でも、最終的には僕が思っていたよりはるかに多くのファンの子が、残って最後まで試合を見て行ってました。しかも、そういう人たちの大半は一応残ってるけどどうでもいいとばかりに雑談に興じるのではなく、プレーを見つめてくれてましたし。ありがとう。これで少しでもラグビーにも親しみを持ってくれると嬉しいなあ。

 集客力のある、他ジャンルのゲストを試合に招くというのは、やり方しだいでは面白いと思いました。ラグビー界も2019に向けて、ムダはいけませんが、ファン増加、認知度アップに向けて、できることは片っ端からやっていくべき時期に入ってますからねえ。



KOBELCOスポーツスペシャル 第90回全国高校ラグビー大会 決勝戦
桐蔭学園高等学校 
31-31 東福岡高等学校

東福岡 前半 2 0 0 0 10 31
後半 3 3 0 0 21
    PG DG 合計
 桐蔭学園  前半 4 2 0 0 24 31
後半 1 1 0 0 7

Kick Off 14:05
観衆 10,000
レフリー 麻生彰久
アシスタントレフリー 松岡辰也・真継丈友紀・小原淳一



●今日のスタンド
 なんですか、ぴったり一万人って(^^; 協会、もっと真面目に数えようよ(^^; でもこれ、土曜だったし、関西のチームが残ってたら動員力はまた違ったんだろうなあ。

 両チームとも円陣を組んで気合を入れ、試合開始です。
 


●試合

 序盤は、東福岡の強力FWに桐蔭FWが見事に対抗してみせたことで、桐蔭ペースになりました。準決勝ではこのレベルを戦ったことはないものの、強力FWを喧伝されていた関西学院FWがあれだけやられたヒガシ相手に……。さぞかし明確に東をターゲットにしてこの一年、鍛えこんできたんでしょうねえ。体格、パワーなどではヒガシが勝ってるように見えるんですが、強固なタックルと連携、集散の早さなどでほぼ五分に渡り合い、しっかりと味方にボールを供給してました。スクラムでも圧倒されてはいませんでしたし、敬服します。

 そしてFW戦がなんとかなったことで、桐蔭の強力BK、特に注目のWTB竹中祥、FB松島幸太朗の二枚看板が存分に機能してました。
 FB松島は噂どおり、一歩目の加速がものすごい。こんなに早くトップスピードに乗れて、ランが柔らかい選手も珍しいのでは。松島と東福岡の藤田慶和のFB対決とか、なんと贅沢なものを見てるんだろうと幸せな気分になってました(^^; ……対決自体は松島がぶっちぎってる印象ばかりですが(^^; でも、藤田は二年生だし、これでまた一回り成長してくれることに期待です。
 しかし松島の存在感は本当に凄かったです。自陣でボールを持っただけでスタジアムがどよめくんですから。まあ、あの異次元の走りを何度も見せられては無理もないですが。

 WTB竹中祥も相変わらず重くて速くて低くて強い走りで何度もヒガシの防御を切り裂き、トライを奪ってました。後半早々のトライまで入れると、松島1トライ、竹中3トライ、そしてSO小倉順平1トライで31点を取り、21点のリードですから。してやったりだったでしょうね。まさに東の横綱、桐蔭の時間でした。


 しかし、ディフェンディングチャンピオン、東福岡はこのままでは終わりません。後半になってからは、明らかに戦い方を変えてきました。それまでの自在にパスを繋ぐスタイルから、相手に勝っている自分たちの強み、すなわちFW戦中心の戦い方に。モールでぐいぐいとゲインする姿が増えました。最後までFWで押し切ることに固執しているわけではないのでトライはBKも取ってますが、中盤の戦い方は勝ち方を知っていると感じました。これだけ勝ち続けているチームなのに、劣勢の時の戦い方ができる、試合中に切り替えられるというのはやはり地力でしょうね。

 残念だったのは、東福岡の大黒柱、CTB布巻峻介の動きが今日はいまひとつ目立ってなかったことでしょうか。とはいっても十分以上に働いてはいたんですが、ずっと怪物と言われ続けているだけに、どうしても相手のマークもきつくなり、観客としても期待の目で見てしまうからというのもあるかもしれませんが。

 後半、残り時間が少なくなってきた頃に気がついたんですが、桐蔭ベンチからコーチ・控え選手を問わず「楽しもう!」「さあ、ここから楽しむぞ!」との声が盛んに出ていました。気楽にやるのではなく、全力を尽くして戦えることを楽しもう、という高いレベルでの話ですよねえ。そんな境地の中にいられるというのは本当に幸せなことです。ヒガシのベンチはどうだったのかな。

 試合そのものは31-17という、大きい差のようで実は2トライ2ゴール差のところから、残り時間も10分を切ってから東福岡が追いつきました。ここ一番の集中力、一気の攻めはさすがの一言です。特に最後の同点トライは時計も29分を過ぎ、ミスしたら終わりかもという状況下で激しく桐蔭ゴールを脅かし続けた挙句のものでした。お見事!
 同点になったあともワンプレーありましたが、あえなくタッチに出たところでノーサイドの笛が鳴り響きました。




●両校優勝!
 引き分けで終わったのでもしかしたらと思ってたら、案の定というか、両校優勝のアナウンスが!
 決勝戦くらいは延長戦をしてもいいのではと思わなくもないですが、これはこれでいいのかもしれませんね。両校優勝は昭和天皇崩御による自粛で決勝戦が行われなかった昭和63年度大会以来、引き分けによる両校優勝は63年ぶりという珍しい結末でした。
 両チームの選手ともにいささか戸惑いながら握手を交わし、表彰式です。

 さすがに主催者側も両者優勝は想定してなかったようで、珍しい光景が見れました。

 表彰は両チームから一人ずつ出て並んで受け、賞状や盾などはそれぞれが交互に受け取るというものでした。もちろん、こんなの見たことありません。
 
 でも、なんかじんわりと暖かい気持ちになれました。選手の中では何かすっきりしない気持ちもあったことだろうと思いますが。それでも、どちらもれっきとした優勝です。桐蔭学園、東福岡高校、おめでとう! 素晴らしい戦いを見せてもらいました!

 ご多聞に漏れず長い表彰式(長いのは格式的に仕方ないかもしれませんが、選手の体が冷えるので、せめてグランドコートを着せてあげてからするとかできないものでしょうか)の後で、いよいよスタンドの自校応援団に挨拶です!

 ここぞとばかりに喜びを爆発させる応援団に、選手達もテンションが上がっていくのが目に見えて分かりました(^^; 学校の知り合いと喜びを分かち合う一時、どんな気持ちなんでしょうねえ。経験がないので羨ましいです。
 
 そしてお決まりの記念撮影……。おーい、カメラマンさん達。気持ちは分かるけど全く見えないぞー。カメラマン集団が両手を高々と掲げて並んでる図しか見えなくて、わけが分かりませんでした(^^;

 この後桐蔭はピッチの角で胴上げを行ってましたが、優勝決定戦は試合の後にもこういうものが見れるんでした。いいですねえ。
 桐蔭学園、東福岡両校、そして出場校の皆さん、いや、全ての高校生ラガーとそれを支える人達、これだけのものを作り上げてくれて、本当にありがとうございました。花園大会の生観戦は今年が初めてでしたが、これからも状況が許せば訪れたいですm(_ _)m



●おまけ
・ 高校ラグビーグッズも何点か買いましたが、種類豊富ですねえ。トップリーグもこれくらいの色気を出せばいいのに(^^; なかでも花園クッションはわずか1000円だったので、嵩張るのに衝動的に買ってしまいました(^^; ジャージ形のとかは2000円だったんですが(^^; うう、カバンがぎっちりだよう(^^;

・ ジャージ型キーホルダーは700円。両面ジャージじゃないんだな。というか関学のジャージって赤黒じゃないんだけどなあ。

・ 両校の応援風景、凄い。声の量も物凄い。そうか、高校スポーツだもんなあ。普段基本的に各自が思い思いに声援を送るだけの神戸製鋼見てるからなんか新鮮でした(^^; 神戸の応援がこんな感じになるのは断固として願い下げですが、この場面でのこの文化は高校生の情熱がダイレクトに伝わってきて、大好きです(^^)
 
・ 応援団旗、かな。久しぶりに見ました。

・ 凧、連凧だけじゃなく、単独のも沢山上がってました。

・ そして試合と同じくらい素晴らしいと感じたのが、閉会式終了後のこの光景です。サニックスワールドユースでもいつも見かけますが、高校生達が先生に言われながらではなく、、積極的にゴミを拾い集めている姿は清い気持ちになります。
 


●本当、勘弁してください……
・ 花園の最前列で手すりにもたれながら観戦するのは勘弁してください。隣にいると、グランドが半分から見えなくなってしまいます(ノД`)
・ いくら小さい子供だからって、ラグビーに関係ない話を大声で話し続けるのを横にいながら放置しないで下さい、親御さん。ここは公園ではなくラグビー場で、しかも試合中なんです。周囲には試合を楽しみたい人が沢山いるんです(ノД`)



●次の観戦予定
 1/9(日)13:00〜 トップリーグ第12節 神戸製鋼コベルコスティーラーズ vs. 豊田自動織機シャトルズ ホームズスタジアム神戸
 リーグ戦の最終節。降格が決まった相手ですが、最近のスコアを見ると、そこまで楽勝でもないかなと。トップリーグ土産にふさわしい戦い方を示して欲しいです。



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