2009/2010シーズン
5月




2009/5/16(土)
HSBCアジア五カ国対抗2009 日本代表 vs. 韓国代表 近鉄花園ラグビー場


●またも雨予報
 先月のカザフスタン戦もそうでしたが、この試合も思いっきり雨予報でした。それでなくてもカード的に動員は見込みにくいのに……。
 でも今日は朝から曇ってはいましたが、降りだしてはいませんでした。神戸で新型インフルエンザの発症が確認されたという報道があったこともあり、この試合は録画だけどJスポーツでやるしなあ……と日和りかけましたが、やはり生観戦の魅力には勝てず、出かけてきました。


●場内イベント
 14時過ぎに会場に入ると、何やらマイクで語っている声が。おお、上田昭夫氏と太田治GMじゃないですか。来月に行われるU20JWC(世界ラグビー選手権)のアピールのためのトークイベントがあるのは知ってましたが、もう終わってると思ってたので嬉しい誤算でした。


 あと、こんなものも無料で配布してました。

 手帳サイズですが、ワールドカップからU20JWCまで網羅して、かつ大野均、田中史朗、マイケル・リーチ、山口真理恵各選手のインタビューも載っていてお得でした。
 あと、この冊子で今日の韓国戦と6月のU20JWC五試合を対象としたスタンプラリーも行われます。計6日で、来場スタンプ3つでJRFU主催試合の招待券が、5つでオリジナルグッズが貰えるようです。招待券はともかく、グッズはなかなか厳しいですね。JWCは平日開催も多いですし。特に今日来てない人はJWC5試合皆勤しなきゃいけませんし(^^;
 招待券くらいはゲットしたいなあ(^^;


日本代表 80-9 韓国代表

韓国代表 前半 0 0 1 0 3 9
後半 0 0 1 1 6
    PG DG 合計
日本代表 前半 5 4 0 0 33 80
後半 7 6 0 0 47

Kick Off 15:00
観衆 3,398
レフリー スコット・ハーバート(アラビアンガルフ)

アシスタント・レフリー グラント・ベイトマン(アラビアンガルフ) チョウ・ウェン・リャン(中華台北) 久保修平(日本協会A1)
出場選手
(※太字はキャプテン)(韓国代表選手のうち、日本のチームに所属している選手は所属名を記載しました)

 韓国代表
1パク・ソング(ヤマハ) 2ファン・ミンソ 3キム・グァンシク 4チョン・デイク 5シン・ヨンチョル(NTTコミュニケーションズ) 6ヨン・グォンウ 7イ・グァンムン 8ハン・ゴンギュ 9ヤン・ヨンフン(ホンダ) 10ホン・チュンギ 11ユ・チョルギュ 12パク・ノフン 13キム・ソンス 14イ・ジョンミン(横河武蔵野) 15チェ・ジェヨン
16ホ・ウン(NTTドコモ) 17キム・ヨンナム(NTTドコモ) 18パク・ソンギュ 19パク・ワンヨン 20ユン・テイル 21キム・ウォンヨン 22オ・ソンジョン
 日本代表
1平島久照(神戸製鋼) 2安江祥光(神戸製鋼) 3山下裕史(神戸製鋼) 4ルーク・トンプソン(近鉄) 5北川俊澄(トヨタ自動車) 6マイケル・リーチ(東海大学) 7中山義孝(トヨタ自動車) 8菊谷崇(トヨタ自動車) 9吉田朋生(東芝) 10ショーン・ウェブ(コカ・コーラウエスト) 11小野澤宏時(サントリー) 12ライアン・ニコラス(サントリー) 13今村雄太(神戸製鋼) 14五郎丸歩(ヤマハ発動機) 15ジャック・タラント(日本協会)
16青木佑輔(サントリー) 17川俣直樹(三洋電機) 18北川勇次(三洋電機) 19タウファ統悦(近鉄) 20矢富勇毅(ヤマハ発動機) 21大田尾竜彦(ヤマハ発動機) 22冨岡耕児(NTTドコモ)



●今日のスタンド

 正直最初から勝ち負けの興味は薄い試合だと分かってましたが、それでもカザフスタンよりは関心を持たれたようで、この入りでした。
 雨を警戒してメインスタンドの傘の下はよく混んでいたので、ゆったり見れる傘の外で観戦しました。いつもポンチョは持っているから、降られても大丈夫なので(^^; ちなみに傘は他の人の視界を遮るので、後方に人がいる限り、プレイ中は差しません。カメラとメモが困りますが、雨に濡れること自体は嫌いじゃないですしね。

 試合が始まってからついに雨が降りだしましたが、幸いせいぜい小雨で、しかもしばしば弱くなったりしたので、結局ハーフタイム以外は雨具のお世話にならずに済みました。


●試合前
 国歌斉唱の際、韓国の選手はそれまでメインスタンド正面に向いていたのが、一斉にスコアボードの国旗に向きを替えてました。日本はもとより、他国の国歌斉唱でも見たことがない光景でした。確かに国歌を歌う時に国旗を向くってのは分かりますが。

 韓国代表のジャージは上着と靴下が水色でパンツが白の……セカンドジャージですね、これは。これまでのa5nの試合画像を見ていたら、上着と靴下は赤でしたから。ウェールズ代表と同じ配色ですね(^^;(ロシア代表とも同じと書きかけましたが、確認してみたらこっちはパンツが黒でした(^^;) 去年までは赤青白を取り混ぜた、特徴的なジャージでしたが、今年はシンプルに来ましたね。でもこれ、なんで青じゃなくて水色なんだろう(^^;


●試合

 試合は予想通り、いや、予想以上に日本が韓国を圧倒しました。ミス連発してこのスコアですから。カザフスタンに敗れたとはいえ、a5nでは香港よりやや上の二番手かなと思ってたので、ここまで点差が開くとは思ってませんでした。確かに日本もカザフ戦よりは本気度の増したメンバー選考でしたが、韓国にもアジア枠で日本のTLでプレーしてる選手が入ってたんですがねえ。
 

 最初はスクラムがなかなか合いませんでしたが、合いだしてからは日本が大体において力強く押し、回してました。体格・重さ的には韓国代表も日本と遜色なかったんですが。

 今日はラインアウトで新しいことを試そうとしていましたね。ジャンパーがキャッチしてからSHへのパスがえらく速かったです。タップではないですが、それに近い速さで。このテンポアップは見ていて気持ちよかったですし、相手の虚をついたりできそうなので、ものにして欲しいです


 結果的には大勝でしたが、日本はまだまだつまらないミスが多かったです。ノッコン、スローフォワード、オフサイド等。まだシンガポール戦は残ってますが、日本代表にとっては春の本番である来月のPNC(パシフィック・ネーションズカップ)では格上のサモア・トンガ・フィジー・Jrオールブラックスと対戦するわけですから、そのあたりの精度を上げていかないといけません。


 CTB今村雄太、今日のタックルは明らかに良くなってました。積極的に行ってたし、ヒットの強さも出てきてました。この調子で頑張れ! けど、決定的な場面でのパスで何度かスローフォワードしたのはいただけません。
 後半、トライ阻止に走った際に膝を痛めてましたが、大丈夫かな。やっちゃった後も普通にプレーしていたけど、プレーが止まるとちょっと引きずってたし、試合後も気にしてましたから。小野澤の胴上げの時も一回やって痛みに顔をしかめてましたし。でも、ラグビー選手はこれくらいは次の試合になればけろりとしていたりしますから、大丈夫なことを願います。
 

 HO安江祥光、思いのほか熱い選手ですね。ラインアウトのスローインに失敗すると自分の頬を殴ってましたし。その熱させいでオフサイドなどのポカも何度かしでかしてましたが(^^; 松原裕司のような圧倒的なワークレートはないですが、わずかなギャップの隙間にぐいぐいと突き進んでいく前進力は目を引きました。これからは出たら注目しようと思います。


 先発SOのウェブ、今日もキックが冴えてました。何度となく相手の裏の絶妙なところに落とし、韓国ディフェンスを翻弄してました。
 後半に出てきた大田尾は、前回も思いましたが対照的にパスが実にいいですね。彼が入るとラインがダイナミックに動き出す気がしました。
 こう並べると、SH同様、タイプが違う二人を置いておくというのは面白いかもと思いました。


 SHでは先発の吉田朋生、やっぱりいいですね。手堅いアタックと激しいタックル。TLではもっと縦横無尽に走り回ってた気もしますが、チームとのフィット度の問題でしょうか。
 後半に出てきた矢富勇毅は自ら仕掛ける思い切りの良さはいいんですが、パス能力はこんなもんでしたっけ。スピード・キレ・コントロール、全てに物足りませんでした。



 韓国、なんでこれだけのプレーが出来るのにカザフスタンに負けたんだろう。日本戦のスコアは大差ないですが、日本は今日の方がメンバーも精度も上がってきてますし。
 韓国のゴツゴツした力強さと、ディフェンス時に激しく前に出てくるプレッシャーはなかなかのものでした。体もあります。けど、スキルの錬度や連携などの総合力になってくると、いかんともしがたい差がありました。
 帰ってJスポを見ていると、韓国代表監督の「韓国は昔から変わっていない。日本ははるかに進歩している」とのコメントが紹介されてましたが、アジアの底上げがないと日本としても世界としても辛いので、頑張って欲しいものです。



●ノーサイド
 何はともあれ、試合が終わった後の両チームの交歓はいつ見ても気持ちがいいです。ここを見ている限り、韓国代表も思ったよりショック受けてなかったのかな。

 日本代表はスタンドに挨拶に行った際、バック・メインともに大量にミニボール投げ込みをしてました。観客が少ないからアピールですかね(^^; もしそうなら事前告知しておくべきだろうと思いますが。なんにせよ、こういうファンサービスはありがたいです。



●連覇おめでとう!
 現状アジアでは優勝して当然、逆に一敗でもすれば大ブーイングに晒される事必定の日本代表ですが、きっちり勝って連覇を決めてくれました。おめでとう!
 試合後に優勝インタビューが行われてましたが、場内放送もして欲しかったなあ。帰宅してJスポで見ましたが。国際放送だったから英語のインタビューだったんですね。道理で横に中澤ジュリアさんがいたわけです。

 記念撮影時に祝砲のクラッカー? があったのには意表を突かれました。派手でいいですね(^^;


 にしても優勝トロフィーはでかいですねえ。ずん胴だから余計にボリュームを感じるのかもしれませんが(^^;
 選手間を回ってましたが、気がつけば半分以上の時間は山下裕史選手が持っていたのでは。他の選手に渡っても、気がつけば山下が持っていましたから(^^;


 そして小野澤宏時選手、日本では四人目の50キャップ到達おめでとう! この試合では4トライで自ら祝ってみせましたね。お見事。
 まだ31歳だし、テストマッチの多い現代ラグビーだし、怪我さえなければまだまだ伸びそうですね。上にいる神戸の三人、元木由記雄79、伊藤剛臣62、大畑大介58とどれだけ渡り合うんでしょうか。楽しみにしてます。



●おまけ
・ 今日もスコアボード下のスペースに屋台が出てました。韓国戦ということで、韓国フードコートが出るのは知ってましたが、一店舗だけだとは思わなかった(^^;

・ バックスタンドで一瞬だけ、「ジャーパーン!」と声援のリードを取ろうとしていた人がいましたが、花園でそういうコールを煽られても盛り上がらないですよねえ。しかもこのワンサイドゲームで。やっぱりラグビーの声援は野次と自然発生的なコールでいいです。少なくともリードを取るなら、状況に合ったものでないと。
・ 予想通り、メインスタンドの韓国側では韓国の大声援が響いてました。
・ 花園名物生垣越しのサイン会はいつものように。もしかしてワールドカップ会場候補から外れたのって、ここの「保安上の問題」だったりしないよな?

・ 選手のクールダウンも終わりかけ、生垣サイン会が始まって少しした頃、最前列に来て平島に「ラッシー!」と呼びかける兄ちゃんがいました。安江も寄ってきて挨拶していたし、山下や今村にも「集合!」と呼び寄せていたので神戸の人かと見てみると、後藤翔太でした! 代表の四人と一緒に記念撮影してもらったり、めっちゃ元気そうでした! 心配していたので、元気な姿が見れて良かったです。
 その後で吉田朋生や吉田大樹とも話してましたが、やっぱり首を心配されてました。なんか大掛かりな手術だったようだけど、順調に回復に向かってるようで安心しました。後藤らしい強気な言葉も聞けましたし(^^;
 無理はして欲しくないですが、トップリーグシーズンに間に合えばいいなあ。そしてもちろん、日本代表にも復帰してもらわないと。十分割って入る余地はあると思いますし。待ってますよ!



●次の観戦予定
5/30(土)13:00〜 練習試合 神戸製鋼コベルコスティーラーズ vs ホンダヒート 灘浜グランド
 新型インフルエンザの状況次第でこれに限らず、いろいろ中止の可能性があるんですよねえ……。大丈夫なら、この試合から5週間、ラグビーファンになってから初めて、かつ一生で最も試合が詰まっているかもな期間になりそうなんですが。さて。


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