2009/4/26(土)
HSBCアジア五カ国対抗2009 日本代表 vs. カザフスタン代表 近鉄花園ラグビー場
●春はジャパンから
待ちに待った日本ラグビー春シーズンの開幕です。
が、今日は朝から本降りだったので、よっぽど行くのをやめようかと思いました。試合の勝ち負けはやる前から度外視の試合でしたし。
でも、今日の試合はJスポーツでも中継がないし、事前購入している次の韓国戦とのセットチケットがもったいないし、ネットで天気レーダーを見ると、試合開始前後には雨が止むだろうことも予測できたので、出かけることにしました。ただし、試合開始にギリギリで間に合う一番遅い便で。
予想通りに東花園に着いた頃には雨具なしで花園に向かえるほどにやんでましたが、予想通りに試合開始直前でも全く混雑してなかったのが寂しかったです。
日本代表 87-10 カザフスタン代表
カザフスタン代表 | 前半 | 0 | 0 | 1 | 0 | 3 | 10 |
後半 | 1 | 1 | 0 | 0 | 7 | ||
T | G | PG | DG | 計 | 合計 | ||
日本代表 | 前半 | 6 | 5 | 0 | 0 | 40 | 87 |
後半 | 7 | 6 | 0 | 0 | 47 |
Kick Off 15:00
観衆 1,575
レフリー アンソニー・ロシアン(HK)
アシスタント・レフリー アンドリュー・トラネン(HK) デューウィー・ロウランズ(HK) 大槻卓(日本協会A1)
出場選手(※太字はキャプテン)
カザフスタン代表 |
1ミハイル・ブズィツキー 2イヴァン・オシコフスキー 3ヴラディミル・チュルニク 4セリク・ザンセイトフ 5イエブゲニー・シェクロフ 6イリヤ・ポプラフスキ 7アントン・ルドイ 8ティモル・マシュロフ 9オレグ・グセルニコフ 10デニス・チェルカシン 11ドウルト・アキュンベコフ 12イルダル・アブドラザコフ 13アレキサンドル・ザハロフ 14ジャスラン・タスポラトフ 15ドゥミトリー・ピチュギン 16ミハイル・ソロヴィヨフ 17イヴゲニー・アントノフ 18ロマン・ソロコデュバ 19アフメジャン・バラトフ 20グリゴリー・イヴァンチェンコ 21パヴェル・スティキシン 22登録なし |
日本代表 |
1平島久照(神戸製鋼) 2青木佑輔(サントリー) 3山下裕史(神戸製鋼) 4北川俊澄(トヨタ自動車) 5ルーク・トンプソン(近鉄) 6フィリップ・オライリー(横河武蔵野) 7菊谷崇(トヨタ自動車) 8タウファ統悦(近鉄) 9矢富勇毅(ヤマハ発動機) 10ショーン・ウェブ(コカ・コーラウエスト) 11小野澤宏時(サントリー) 12今村雄太(神戸製鋼) 13ブライス・ロビンス(NEC) 14吉田大樹(東芝) 15五郎丸歩(ヤマハ発動機) 16金井健雄(サントリー) 17仲村慎祐(日本大学) 18マイケル・リーチ(東海大学) 19大野均(東芝) 20田中史朗(三洋電機) 21大田尾竜彦(ヤマハ発動機) 22ジャック・タラント(日本ラグビー協会) |
●今日のスタンド
少ないことは分かってましたが、天気のせいで思った以上に少なかったですね。二千人から三千人くらいかと思ってたんですが、1500人程度とは。カザフスタン代表には悪いですが、接戦が期待できるカードでもありませんでしたしねえ。天気が悪いので、傘のあるメインスタンドに比較的人が多かったかな。
ちなみに今日は、空いているカザフスタン側に座って観戦しました。とはいっても、カザフの応援に来てたっぽい人は自分の近くでは見かけませんでした。まあ、日本にいるカザフ関係者は多くないでしょうし、競技人口が実質200人ほどというカザフラグビーの人気を考えれば仕方ないのかな……。
●試合
立ち上がりからジャパンはずっとカザフ陣で攻め続けますが、序盤はまだ残っていた雨の影響もあったのか、ハンドリング等のミスが連発したこともあり、なかなか点が奪えませんでした。
スクラムは特に最初のうち、カザフの1番が暴れ気味に組んできて上手く合わせられなかったりしましたが、途中からはしっかりコントロールできるようになってました。レフリーがそっち側に立つようになったのも大きかったかもしれませんが。それほど押せてはいなかったように思いましたが、意識的になのかな。
ラインアウトは正直、あまりよくなかったですねえ。取られたり乱れたり。修正が必要でしょう。
ショーン・ウェブのゲームコントロールはさすがでした。キック・パス・仕掛けの判断など、素人目にも鮮やかでした。コンバージョンも何度も左右ギリギリの難しい角度を決めてましたし、頼もしい限りです。
12番に入った今村は、頑張って体ごとタックルに行ってました。でも、やっぱり当たりは強くなかったです。これから強い相手とやる時にどれだけできるかが勝負ですね。アタックでは力強さもランニングスキルもかなり戻ってきてました。去年復帰した後のトップリーグでは、アタックも正直物足りませんでしたからねえ。一番の持ち味が戻ってきたのは朗報です。今日は2トライを上げましたが、加速してパスを受けて飛び込んだ先制トライ、大外を一気に駆け抜けた終盤のトライ、ともにスピード豊かな気持ちのいいものでしたし。
SHは、矢富はいつも通りにガンガン自分から行ってましたねえ。今日は比較的チームにマッチしていたような。後半出てきた田中はさばくタイプなので、タイプの違うのが途中から出てくる効果がよく分かりました。でも田中、相変わらず寄りとか寄ってからのパスアウトとか、もっと早く出来ないのかなあ。あれはあれでタイミングを計ってるとかでいいのかもしれませんが、未経験の素人的にはちょっともどかしい場面もありました。
最後に出てきてSOに入った太田尾はウェブの後でどうアピールできるかなと思ってましたが、良かったです。相手をぐっと引き付けてからのパスが特に見事でした。これはもっと上の相手との対戦で見てみたいなあ。
今村もそうですが、五郎丸とかも、今日は力の差があったのでほとんどディフェンスの場面がなく、課題とされるそっち方面がどうかというのは次に持越しです。……次というか、PNCまで、かな。
日本は勝って当然の相手で気が抜けていたということもなかったでしょうが、やはり本気になりきれてない印象でした。仕方ないことではあります。
レフリーも実力差のある対戦に、笛の基準の設定に苦労していたように感じました。お疲れ様でした。
カザフスタンも個々のヒットは激しいですし、試合が進んでリードを広げられても、特にFWの気迫は最後まで日本に負けてませんでした。にらみ合いはほとんどカザフ側からでしたし。FWなどはいいガタイの選手も多いんですが、たくましい上半身に比べ、下半身が細い選手が多かったような……特にLO、FL。
この代表は首都アルマトゥの2チームから選抜されてましたが、若い選手が多かったです。特にTBは先発・リザーブの6人全員が19〜21歳だったのには驚きました。
カザフスタンは後半の序盤、ジャパンのミスから逆襲に転じ、セットプレーから一気の攻めでトライを奪いました。日本も大量リードで緩んだところがあったのかな。
去年の対戦でもトライはなく、日本相手に初のトライだったようです。トライの瞬間、カザフのベンチのコーチ二人が雄叫びをあげてました。嬉しかったろうなあ。おめでとう!
●ノーサイド
何はともあれお疲れ様でした。試合後の場内インタビューがなかったのが寂しかったですが、仕方ないですね。
●おまけ
・ カザフスタン代表のジャージ、胸のメインスポンサーはエアアスタナ(アスタナ航空)でした。青と黄色のジャージは格好よかったですが、パンツが国旗と同じ水色で、上着の青色とのバランスには、正直違和感を覚えました。プログラムの写真では上下とも同じ色で統一してたんですがねえ。
・ センターラインの真正面、一番メインのスポンサーバナーにはラグビーワールドカップ・コムが掲げられてました。今年のこの大会もワールドカップ予選ではあるからですかねえ。
・ 両端にはこの大会そのもののa5nのバナーがあり、その間には各種のオフィシャルスポンサーのバナーがあったんですが、そんな中になぜか読売新聞社が。ラグビーを取り上げたり宣伝したりしている印象は全くないんですが、購読してないから知らないだけで、色々やってるんですかねえ。
・ 平島・山下・今村の神戸製鋼の三人が揃って出てたのはやっぱり嬉しいですね。
・ カザフスタンのウォーターボーイ、みんな若いなあと思ってたら試合の後半、ウォーターのビブスを脱いで試合に出て行きました(^^; リザーブの選手がやってたんですね。まあ、この日の登録人数も21人と、一人不足してたくらいですもんねえ。
・ 雨は試合開始直後、試合終了後にぱらっと降りましたが、大したことはありませんでした。
●次の観戦予定
5/16(土)15:00〜 アジア五カ国対抗 日本代表 vs 韓国代表 花園
日本の強化を考えれば圧勝して欲しいような、アジアの底上げを考えれば韓国にも頑張って欲しいような……複雑です(^^;