2007/2008シーズン
1月



2008/1/27(日)
ジャパンラグビートップリーグ2007-2008 第12節 秩父宮ラグビー場


●初の聖地
 やって来ました東京へ。もちろん秩父宮に来るのは初めてです。ラグビーに興味のない人でも知っていることの多い、日本ラグビーの聖地。どんなところなんだろう。花園とはどれくらい違うんだろう。楽しみです。

 入り口を探していたところ、ゲートがあり、人だかりがしていました。門のそばには出店があり、中には各クラブのテントもあったので、ここで間違いなさそうです。……って、ここなの? 確かにスタジアムが目の前なのは分かってましたが、目の前には職員駐車場くらいのスペースしかなかったので、裏口ではないかと思ってたんですが……ここがメインスタンド前の広場のようです。


 今日に関しては、敷地の半分くらいで場内と場外を仕切ってたので余計にそう感じたのかもしれませんが、それでも決して広くはなかったです。開門前に並んでいた列が、そんなに多くないのに敷地の外に溢れそうになってましたし(^^; さすがは東京の土地事情(?)。これまで花園やホームズスタジアム神戸、桃太郎スタジアム、西京極など、スタジアム周辺に広大なスペースがあるところにばかり行っていたので、余計にそう感じたのかもしれません。

 ともあれ、神戸製鋼のブースでファンクラブ価格でチケットを購入。ラグビー初観戦の知人にはトップリーグの観戦スタンプラリーでもらったチケットを渡し、料金は割り勘。かなり安くつきました。え、神戸製鋼のスタンプラリーとかケータイポイントとかは場内のブースなんですか。へえ、ここでは分かれてるんだ。
 時刻は10時40分過ぎ。11時の開門まではまだ時間があるので、ゲート前の屋台で食料の調達をば。今日出ていた屋台は三つ。広島風お好み焼き、超てんこもり焼きそば、たこ焼き。……全然関東っぽくないんですが。超てんこもりにはかなり惹かれましたが、最近食べてなかったので広島焼きを購入、500円。


 列に並んでしばし待ち、入場。おみやげをもらったので見てみると、トップリーグの紹介パンフレットとカイロ。かなり寒いので、カイロはありがたい。知人はいたく感動してました(^^; にしても、寒冷地用ってかなり強力なんじゃないのか(^^;

 トップリーグの紹介パネルや各チームのジャージの展示などを横目に見ながら、いつものように各種ブースを巡って用事を済ませます。神戸製鋼ブースではケータイ会員ポイントサービス、イヤーブックのスタンプラリー。トップリーグブースではスタンプラリーと回数到達による招待券の入手。毎回のことですが、これが結構楽しいんですよね。

 そして、試合前に行われた握手会に参加。神戸製鋼からは故障中の主力選手、元木由記雄、大畑大介、松原裕司が出席してました。サニックスからも二人出てましたが、ラグビーファン歴一年のにわかなので、誰か分かりませんでした。申し訳ない。並んでいるところではサインはできませんと係員が言ってましたが、みんな普通に頼んでましたし、選手も普通に応じてました。ま、列が長くなりすぎてるんでもなければそれくらいはね。
 みんなしっかりと力強く握ってくれました。特に元木の手が思った以上に大きかったのが印象的でした。が、大畑、大人数と握手して大変なのは分かるけど、もうちょっとしっかり握ろうよ(^^;

 一番最後に座っていた松原は、握手した記念に渡すシリコンバンドの配布係と化してました(^^; 開幕節では黒をもらったので、今日はオレンジを。残るは緑ですが、果たしてこの先、機会はあるのか。



福岡サニックスブルース 12-52 神戸製鋼コベルコスティーラーズ

神戸製鋼
コベルコスティーラーズ
前半 3 2 0 0 19 52
後半 5 4 0 0 33
    PG DG 合計
福岡サニックス
ブルース
前半 1 0 0 0 5 12
後半 1 1 0 0 7

Kick Off 12:00
観衆 3,774
レフリー 大槻卓

トライ等
 神戸製鋼 前半 3分 今村雄太(ピエーレ・ホラ○)、32分 林慶鎬(ピエーレ・ホラ×)、40分 八ツ橋修身(ピエーレ・ホラ○)
 サニックス 前半 19分 菅藤友(古賀龍二×)、35分 PG古賀龍二×
 神戸製鋼 後半 3分 村上正幸(ピエーレ・ホラ○)、7分 高倉和起(ピエーレ・ホラ×)、17分 ロン・クリブ(山本大介○)、24分 大石嶺(山本大介○)、33分 小笠原仁(山本大介○)
 サニックス 後半 26分 アマシオ・ヴァレンス(古賀龍二○)

出場選手
1平島 久照 2村上 正幸 3清水 秀司 4小泉 和也 5吉田 永昊 6林 慶鎬 7ジョシュ・ブラッキー 8伊藤 剛臣
9後藤 翔太 10ピエーレ・ホラ 11大橋 由和 12高倉 和起 13今村 雄太 14小笠原 仁 15八ツ橋 修身
リザーブ
16南條 健太 17山本 翼 18鈴木 敬弘 19ロン・クリブ 20今村 友基 21山本 大介 22大石 嶺
太字=主将


●今日のスタンド


 福岡と神戸の試合という、ぶっちゃけ関東には縁もゆかりもないチームの対戦としては、よく入ったほうではないでしょうか。西京極や桃太郎の試合より入ってます。神戸の全国的な人気もあるとは思いますが、さすがは聖地ということなんでしょうか。アクセスもいい所にありましたし。
 初めての秩父宮でしたが、見やすくていい感じのスタジアムですね。メインスタンドだけは最前列が高い位置にありましたが(とはいっても花園よりは低いかな)、残る三面はいずれも低く、圧迫感も少なくていい感じでした。東京の真ん中なので、周囲に山がなく、見通しがいいのも好印象です。北側、ビジョンの向こうに神宮球場が見えてました。


●試合
 公式戦では今季初と言ってもいいのではないでしょうか。見事な快勝でした。今年は勝つ時は辛勝で、負けるときは惨敗で、というケースが多かったですからねえ。スコア的には第三節の三菱重工相模原戦も同じような感じでしたが、あの試合はちょっともたついてる印象がありましたし。

 今日の神戸はパスもいつになく早く、どんどん繋がっていき、見ていて気持ちよかったです。ここにきてチームの成熟度が上がってきたのかな?
 まあ、サニックスのディフェンスが上位チームに比べて落ちるというのもあったかもしれませんが。というのも、パスを繋いで大外まで振った時などは、基本的に前に十分走れるスペースができてましたから。三洋やサントリー、トヨタなど、これまでの上位との戦いの時は、既に相手ディフェンスが目の前に迫ってるのが普通でしたからねえ。最初は「あれ?」と思いましたよ。神戸が上達したというのもあるんでしょうがね。

 今日のファーストトライは今村雄太でした。彼のトライ自体結構久しぶりですが、いいガタイをしているのに、相変わらず走りのスピードと切れ味は凄いです。開始早々、相手ゴール前のラックから後藤-ホラと繋いだところに後方から走りこんできて、スピードに乗ったままパスを受け、その勢いのままトライまで持って行きました。はっとするほど鮮やかな走りでした。後半早々に足を痛めて退場しましたが、大丈夫かな。
 その後しばらくはサニックスもトライを取り返し、一進一退の攻防が続きます。4トライ以上で勝つことが至上命題の神戸としてはじりじりしますが、勝負としてはこの時間帯が面白かったです。それでも前半終了近くになって、2つのトライを上げて突き放します。それぞれ普段そんなにトライを取らないFL林慶鎬、FB八つ橋修身のトライというのが、全員で攻めていたことを示しているように思いました。

 ジョシュ・ブラッキーの動きは今日も際立ってました。ボール争奪戦の場面には当たり前のように顔を出し、ボールを持ったらゲインし、タックルされても簡単には倒れない。ラグビー初観戦だった知人も化け物かと驚くほど目立ってました。
 そして、後半の途中からの出場でしたが、ようやく今季初出場となったNo.8ロン・クリブはもっと化け物でした。春のクラシック・オールブラックス戦で見て実感してましたが、まさに規格外。パワーもスピードも激しさも、桁が違ってました。そんな彼の今日の白眉はやはり後半17分のトライでしょう。自陣から攻め上がっていったんですが、右サイド、WTB小笠原のさらに外にライン参加していて、ボールをもらったら約50メートル、怒涛の突進。群がる相手選手をものともせずに最後まで走りきった独走は、味方ながらとんでもなかったです。
 試合の最終盤に、シンビンを受けて退場してしまいましたが、あれがシンビンになるのはちょっとかわいそうだったかも。本人も納得してなかったようで、しばらくはそのまま出続ける素振りを見せてました。
 今年のレギュラーNo8の伊藤剛臣がスピードとキレで勝負するタイプなのに対し、パワーと激しさで圧倒するクリブ。見事にタイプが違いますねえ。この二人の間に割って入れる若手が出てきたら、もっと楽しいんですが。


●ノーサイド
 今日気になったのは、グランド状態です。先日行った花園より、秩父宮の方が芝の剥げ具合はましなように見えていましたが、センター付近のメインスタンド寄りの場所で何度となく選手がスリップして転んでました。国内最高峰の聖地でしょう? いくら試合が数多く行われてきた年度の終盤とはいえ、整備はきちっとしてもらわないと。整備が追いつかないというのなら、開催試合数の調整をしてもらわないと。試合後には選手からもクレームが出てたようですが、聖地でベストのプレーができないようでは話になりません。


●おまけ
・ 秩父宮、いいスタジアムなんですが、すぐ南にある二つの高いビルのおかげで、試合開始当初はグランドもバックスタンドもかなりの部分が日陰でした。聖地なのに日照権はないのか……。

・ ビジョンの画面も頑張ってました。やっぱ今時のスタジアムには必須ですね。ねえ、花園さん。

・ ロン・クリブがシンビンになった際、歩いてフィールド外に出ようとしていたら、再開されたプレーが彼の周囲にやってきて、クリブは困ったように両手を挙げて立ち止まってました。そんな姿に場内からは笑いが漏れてました。勝負が決まってたとはいえ、なんかのどかでした(^^;
・ 最前列で観戦したんですが、迫力あっていいですね。隣に、神戸製鋼の関連会社から招待券を貰ったからと来ていた熟年夫婦がいたんですが、どうも普段は大学ラグビーを見ている方のようで、社会人ラグビーのありかたを色々話しました。こういう交流もスタジアムでの観戦の楽しさです。僕が兵庫から観戦に来ていると言うと、驚かれてました。気持ちは分かります(^^; 別れ際に「神戸製鋼の方ですか?」と尋ねられましたが、僕は全く無縁なただのファンですよ(^^;
・ ラグビー初観戦となった知人も楽しめたようで、誘ってよかったです。ラグビー自体も気に入ってもらえたようですし。またいい試合に当たりましたしねえ。これが惨敗した三洋戦やトヨタ戦だったらと考えると……(^^;


三菱重工相模原ダイナボアーズ 12-66 三洋電機ワイルドナイツ

三菱重工相模原
ダイナボアーズ
前半 0 0 0 0 0 12
後半 2 1 0 0 12
    PG DG 合計
三洋電機
ワイルドナイツ
前半 6 5 0 0 40 66
後半 4 3 0 0 26

Kick Off 14:00
観衆 4,645
レフリー 平林泰三



●今日のスタンド


 第一試合より1000人ほど多いんですね。さすがは関東のチーム同士の対戦、そして首位チームの登場です。
 ……あれ? 前の試合の入りと比べて、これ、千人近くも増えてるかな……? いやまあ、ダブルヘッダー時の数え方は、第一試合の人数に、その後入った人数を加えて出すというのは知ってますが。そんなに変わってないように感じてしまいました。


●試合
 無敗の首位・三洋と、無勝の最下位・三菱の対戦ということで、三菱には悪いのですが、試合前から勝ち負けよりも、点差と内容に興味がいってました。先日のヤマハ-三菱戦で、0-96という試合があっただけに、100点試合になってしまいやしないかという点に。


 結果から言うと、三洋の圧勝でしたが、そこまでの差はつきませんでした。それでも接点の強さ、バックスの決定力、いかんともしがたい差がありました。まあ、途中からは大差が付いたため、三洋の選手の本気度が落ちたのか、プレーに輝きがそんなに見られなくなってしまいましたが、仕方ないのかな。
 三菱重工相模原は、選手個々のタックルとかは頑張ってましたが、連携ができてないというか、せっかく一対一で頑張ってるのに、それがチームとしてのプレーに繋がっていってませんでした。それでは点は取れません。かといって個人プレーで取りきれるほど図抜けたプレーヤーもいませんでしたし。あと残念だったのは、謎のノックオンが多かったことでしょうか。ギリギリのところで落とすなら分かるんですが、普通にパスをしていて、なぜそこで落とす? というプレーが目に付きました。トップリーグで勝ち負けをするには、昇格するのが早かったのかなあ。

 後半の後半に、それでも三菱は意地を見せ、2トライを返しました。三洋の集中力が落ちてた感は否めませんが、なかなかいい形で取ってたので、来期は降格してしまいますが、先に希望の見えるトライだったと感じました。
 勝敗はもう決まってただけに、三菱が攻めている時は、会場中が三菱を応援している雰囲気でした。以前から感じてましたが、これがラグビー観戦のスタジアムなんですよねえ。


●ノーサイド
 この試合でも、メインスタンド前の芝が剥げたところでスリップして転ぶ選手が数多く見られました。この二試合は結果的に大丈夫でしたが、ギリギリの勝負で、それが勝負を分けるポイントになってしまったりしたら、そうでなくても選手が怪我でもしたら、後味が悪すぎます。調べてみたら秩父宮での年間試合数が半端じゃなく多いせいもあるようですが、もっと「聖地」以外の試合を増やすなどして、なんとか対策しないといけませんね。


●試合を終えて

 神戸が快勝したこともありましたが、初の秩父宮観戦は大いに満足できました。時間とお金は大量にかかりましたが、来て良かった。スタジアムも良かったですし、また条件が揃ったら来ようと思います。

 帰り道、メインスタンドの階段の上から入り口方面を見ましたが、やっぱり広くないなあ。東京の中心部ですから、あんまり広い土地を確保するのは無理があるんでしょうねえ。

 来た時にチラシにスタンプを押してもらっていたので、秩父宮を出てすぐ横にある、カンタベリーショップでスピードクジをしました。何も当たりませんでしたが、試合後にまでこういう楽しみがあるのはいいですね。


●次の試合
2月3日(日) vs日本IBMビッグブルー戦
 大阪・近鉄花園ラグビー場 14:00キックオフ
 次で今シーズンのリーグ戦は終わりです。プレーオフ進出をかけた大一番になるか、単なる一試合になるかは試合前に行われる他球場の結果にかかっているというのも悲しいですが、しっかり応援してこようと思います。


2007/1/19(土)
ジャパンラグビートップリーグ2007-2008 第11節 ホームズスタジアム神戸
神戸製鋼コベルコスティーラーズ 26-17 リコーブラックラムズ

リコー
ブラックラムズ
前半 0 0 0 0 0 17
後半 3 1 0 0 17
    PG DG 合計
神戸製鋼
コベルコスティーラーズ
前半 3 3 0 0 21 26
後半 1 0 0 0 5

Kick Off 13:00
観衆 5,703
レフリー 原田隆司

トライ等
 リコー 前半 なし
 神戸製鋼 前半 2分 ピエーレ・ホラ(ピエーレ・ホラ○)、34分 大橋由和(ピエーレ・ホラ○)、40分高倉和起(ピエーレ・ホラ○)
 リコー 後半 6分 相亮太(河野好光×)、16分 金澤良(河野好光×)、35分 シュウベリ・ロコツイ(河野好光○)
 神戸製鋼 後半 25分 ジョシュ・ブラッキー(ピエーレ・ホラ×)

出場選手
1平島 久照 2村上 正幸 3清水 秀司 4小泉 和也 5吉田 永昊 6林 慶鎬 7ジョシュ・ブラッキー 8伊藤 剛臣
9後藤 翔太 10ピエーレ・ホラ 11大橋 由和 12高倉 和起 13今村 雄太 14濱島 悠輔 15八ツ橋 修身
リザーブ
16南條 健太 17山本 翼 18近藤 洋至 19鈴木 敬弘 20今村 友基 21山本 大介 22小笠原 仁
太字=主将


●五日ぶり
 ついこの間も来た所ですが、ホムスタです。

 今日も今日とてチームブースで用事を一通り済ませてからぶらぶらと。いかん、少なくともタマノイ酢ブースのスタッフと、ファンクラブグッズ販売コーナーの新井選手とかにはもう完全に顔を覚えられてて「いつも来てる人」という対応をされてしまった。まあ確かに今年、それなりには観戦に訪れてますが(^^;

 そのグッズ販売コーナーで、ニットキャップとマフラーが売りに出されてたので購入。いや、はじめは片方しか買う気はなくて、かなり悩んだんですがね。最終節の花園までに売り切れてしまう可能性が低くないだろうこともあり、思い切って買いました。ただこれで、頭と首の神戸製鋼関連の防寒具がネックウォーマーと合わせて三つになってしまったので、どれを定番にするか、しばらく悩みそうです。

 今日はFOR ALL「握手をしよう」プロジェクトの一環として、元木由記雄・大畑大介・松原裕司の三選手がトップリーグのFOR ALLシリコンバンドをプレゼントするイベントが12時からありました。30分ほど前から結構な列ができてました。にこやかに握手やサインに応じながら進めてましたが、三選手とも怪我さえなければレギュラーなのになあ。ここまで来たら、しっかり治して下さい。

 また別のテントでは、ゴーゴーご組によるかまどご飯の炊き出しをやってました。先週はタイミングが合わずに食べられませんでしたが、今日は食べることができました。おかずは海苔と塩だけという非常にシンプルなものでしたが、さすがはかまど、しっかりお米が立っていて、おいしかったです。またこのご組のホームページ、神戸製鋼の観戦記に異様に熱が入ってるので楽しみなんですよねえ(^^;
 


●今日のスタンド

 5,703人というのは、失礼ながら、リコー戦というカードと前節での惨敗を考えると、よく入ったと思います。メインスタンドから見てても、そんなに少ないとは感じませんでしたし。



●前半戦
 ベスト4に残るためには、今日を含めた残り三試合で全て4トライ以上取って勝ち、勝ち点を15積み上げなければならない神戸製鋼。そのうえで他チームの結果待ちというギリギリの状況です。

 試合開始のキックオフから攻め込んだ神戸製鋼は、その流れのまま先制トライを上げました。ゴール前のモールから展開し、ホラが切れ込んでトライ。このプレイに限らず、やっぱホラがSOに入るとラインが生き生きとする気がするなあ。
 が、その後はいつもの流れに。基本的に押してはいるんですが、スクラムやモールなどの押し合いでことごとく負けていて、ボール出しを乱されたりターンオーバーされたり。それでもここ一番ではよく守っていたので、失点はありませんでしたが。逆に、こちらが攻撃する際にはミスが目立ち、チャンスを生かしきれない、トライを取りきれないもどかしい展開に。

 それでも前半の終わりが近づいてきた34分、今日も再三いい動きを見せていた大橋由和がキックチャージからインゴールに転がったボールを押さえて2トライ目、前半終了のホーンをまたいで攻め続けた最後の局面では、先制トライと似たような流れで高倉和起がトライ。コンバージョンもきっちり三回とも決めて前半を21-0とリードして終えました。ロスも多かったですが、まずまずの前半戦でした。

 こちらはこちらでシビアな降格争いを戦っているリコーは、フォワード戦では勝っているのに、そこで得たボールを生かせてなかったですね。スタンドにも、数は多くないものの熱心なファンが応援に来ていました。しかし、エアバットで応援って、音的にあんまり迫力ない気がするんだけど、どうなんだろう。


●ハーフタイム
 SRC神戸ファイニーズのキッズチアリーディングが来てました。結構久しぶりに見た気がしますが、もう彼女達のユニフォームを見ただけで「あ、ファイニーズだ」と思うようになってた自分に苦笑してしまいました。今日はメインスタンドに一チーム、バックスタンドに二チームの計三チームに分かれて踊ってました。
 


●後半戦
 今年の神戸は前半でリードを取り、後半は流れを相手に渡してしまう試合が多いと感じていたので心配していたんですが、今日もそうなりました。リコーに再三ゴール前まで攻め込まれ、防戦主体の苦しい展開に。

 前半は神戸製鋼が攻め、後半はリコーが攻めたということは、試合は主にグランドの片側で行われていたわけですが、それが僕の座っていたサイドの反対側……。もっと近くでたくさん見たかったなあ。
 ブレイクダウンの勝敗などは前半と大差ないように感じたんですが、そこからリコーに走られることが後半は多かったかな。こちらも伊藤剛臣、今村雄太、ジョシュ・ブラッキー、大橋由和などが再三鋭いゲインを見せたんですが、フォローが足りなかったり、止められた後のボール争奪戦に敗れたりというシーンが多かったような。

 それでも後半に取った4トライ目は大きかったですね。ようやくリコー陣に攻め入ったもののボールを奪われ、またチャンスを逃すのかと思ったところにジョシュ・ブラッキーのキックチャージ、そしてそのままインゴールでボールを押さえてのトライ。試合全般を通して、ブラッキーのボールへの絡みの速さ、どんどん前に出て行く動きなど、非常に目立ってました。さすがは世界最高レベルのオープンサイドフランカーです。


 最終スコアは26-17の9点差、神戸4トライ、リコー3トライ。勝った神戸は勝利の+4と4トライ以上での+1で、勝ち点を5点獲得。対するリコーは7点差以内の敗戦にも、4トライにも後一歩で及ばず、勝ち点は0。勝負事ですから仕方ないですが、悔しかったでしょうねえ。ノーサイド間際の攻める気迫は鬼気迫るものがあっただけに。トライ数はともかく、点差はコンバージョンの成功率が悪かったのが響きました。


●ノーサイド
 素晴らしい戦いぶりだった、とは残念ながら言いかねますが、平尾総監督も言っていたように、まずは勝ち点5を獲得すること、これができたので及第点でしょう。というか、今年の神戸は負ける時はなす術なく破れ、勝つ時は競って勝つ試合が多い気がします。快勝とか借敗とか、あんまり印象にないんですよねえ。それが現時点でのチームの力ということなんでしょう。その中でベストを尽くし続けるしかありません。
 
 にしても、初めてホムスタでの神鋼の勝利を見ることができたので嬉しかったです。後藤キャプテンのインタビューも聞けましたし。やっぱり勝つのはいいですね。
 クールダウンの後、引き上げる前に選手がファンに応えてサインとかするんですが、今日は前節のようにあえて笑っている空気もなく、雰囲気も和やかでした。



●おまけ
・試合前、ブース近辺にロン・クリブがいました。やっぱりごついです。にこやかにファンと握手したり写真に写ったりしてました。試合で見たいなあ……

・試合前、スタジアムマスコットのスーパーウィングを見た子供が泣いてました。そりゃああのデザインは怖いよなあ……。
・今日も芝の補修作業、お疲れ様です。

・相模原-IBM戦の結果が試合中にアナウンスされたんですが、はじめ相模原が勝ちと言っていたので、「おお、ついに初勝利か!」と驚いていたら、しばらくしてからIBMの勝利だと訂正のアナウンスが。頼みますよ(^^;
・リコーの16番、滝澤佳之選手、インパクト抜群な髪型でした。

・タマノイ酢ブースでの選手カードプレゼント、今日も試合前と試合後の二回しました。300円でジュース2本とカード3枚、当たりが出たら好きな選手一枚なのは前回と変わらず。
一回目は今村友基、小泉和也、高木聡に当たりで伊藤剛臣を貰いました(^^)/

二回目は辻井将孝、山内雅延、鎌田卓に当たりで今村雄太を貰いました(^^)/

次回は今期トップリーグ最終節の花園で、何やらサイン関係とかの大抽選会を企画しているとか。楽しみです♪


●次の試合
1月27日(日) vs福岡サニックスブルース戦
 東京・秩父宮ラグビー場 12:00キックオフ



2007/1/13(日)
ジャパンラグビートップリーグ2007-2008 第10節 ホームズスタジアム神戸
神戸製鋼コベルコスティーラーズ 7-45 トヨタ自動車ヴェルブリッツ

トヨタ自動車
ヴェルブリッツ
前半 5 2 1 0 32 45
後半 1 1 2 0 13
    PG DG 合計
神戸製鋼
コベルコスティーラーズ
前半 0 0 0 0 0 7
後半 1 1 0 0 7

Kick Off 13:00
観衆 9,532
レフリー 谷口かずひと


出場選手
1平島 久照 2村上 正幸 3金武 貴之 4近藤 洋至 5ロイス・ウィリス 6林 慶鎬 7ジョシュ・ブラッキー 8伊藤 剛臣
9後藤 翔太 10森田 恭平 11大橋 由和 12山本 大介 13今村 雄太 14小笠原 仁 15大石 嶺
リザーブ
16南條 健太 17清水 秀司 18吉田 永昊 19小泉 和也 20今村 友基 21濱島 悠輔 22ジョエル・ウィルソン


●一ヶ月ぶり
 先月、同じくホムスタでのサントリー戦以来のスティーラーズ生観戦ですが、今日も人出は結構多かったです。冷え込みは特に厳しかったんですが、よく来てくれたものです。
 今日は神戸製鋼コベルコスティーラーズを応援してくれているごはん食推進のゴーゴーご組がかまどでのごはんの炊き出しをしてました。タイミングが合わず、食べられませんでしたが、かまどで炊いたご飯は興味があるので、次に縁があれば食べたいなあ。

 例によって、ブースでスタンプラリー、グッズ購入(お金ないのに(^^;)、プレゼント抽選会参加、タマノイ酢飲料を買って選手カードゲット、等々をしてから、スタジアムへ。
 今日はバックスタンド側から入ってメインスタンドへ移動したんですが、ゴール裏から見ると、スタジアムの風景がまた違った風に見えて、これはこれでなかなか。ちなみに、入った時間が早かったので、最前列に座れました。ここの最前列は花園より低い位置にあるので、座った状態で目の前にウォーミングアップ中の選手がいて、会話も聞こえてきました。これはすごい。

 今日のチアリーディングは社会人のファンキーレイダースとスーパーベアーズの合同チームでした。……って書いてても、よく分かってないんですが(^^; チアパフォーマンスをメインスタンドに向いてした後、バックスタンドにも向いてしていたのが印象的でした。

●今日のスタンド




 9,532人というのは、神戸の試合では今期最多ではないですかね。ファンはマイクロソフトカップ進出に大きくかかわる大一番ということが分かってたでしょうし、加えてトヨタもバスを大量に出して大応援団が来てましたし。小耳に挟んだところでは25台とか言ってましたが、本当なら凄いなあ。
 加えて動員もかかってたようです。が、動員をかけてもそれなりに人気がないと人は来ませんから、それは気にすることではないですね。神戸製鋼の社員チケット引き換えコーナーはいつ見ても、そんなに混雑してませんし、一般のファンが多いというのもスティーラーズの特徴です。社会人チームでありながら、地域への受け入れられ方は半分プロと言うかクラブチーム的ですよねえ。そもそもガチガチの会社の内輪のチームなら、僕も好きになってなかったでしょうし。


●試合
 開始からしばらく、具体的に言うとトヨタに2トライ目を上げられるくらいまでは押され気味ながらも互角に戦えていたんですが、そこで均衡が崩れてしまいましたね。後はもう一方的なトヨタの圧勝ショー……。スコア的には岡山での三洋戦と近いですが、今日のほうが意地も見えませんでしたし、どうしようもない感じでした。

 攻めてはとっさの判断ミス、肝心なところでのノックオン等のミス連発、突進してもパスしても、トヨタのディフェンスが待ち構えていてがっしりと受け止められる、これではどうしようもありません。加えて今日はインターセプトから独走されるシーンが何度もありました。深夜の録画テレビ放送で解説の萩本氏が何度も言っていましたが、神戸はパスを受ける時に加速して受けてないから相手のディフェンスが安心して詰められる、だからだと。言われて注意して見てみると、確かにその通りでした。逆に加速して受け取った時はラインが深くて結局相手に待ち構える時間を与えてしまっていましたし、これは厳しいです。

 今の神戸は急速な世代交代が行われていて、今日のBKは三年目までの選手しかいない状態(ウィルソン以外)でしたし、経験を積むしかないんでしょうね。個々人ではそんなに捨てたものではないんですが、それが集まると連携・総合力では足りないというか。
 そんな中、今村雄太は相変わらずの力強さを見せてました。マークがきつくなってきたか、シーズン序盤ほど抜けきれてませんが。ディフェンスもかなり行くようになって来てますし、成長してます。
 今日初先発だった大橋由和も、力強い突破、そして売りのディフェンス能力の高さを見せ、存在感がありました。いいですね、彼。次の試合でも見れるかな。
 濱島悠輔は先週痛めた右あごに湿布を当てたままでしたから、完調ではないんでしょうね。

 ならFWはと言うと、これも負けてました。スクラムでは基本的に押されてましたし。今日のメンバーなら重さは捨てたものじゃないはずなんですが、練習が足りてないんでしょうか。前半の早い時間にロイシーが下がったのも痛かった。今日はいつもの左膝ではなく、背中の肋骨の付け根あたりを押さえてましたが、大丈夫かな。

 反対にトヨタはもう、縦横無尽でした。特に目立ったのは、やはりというか、SO正面健司とFB遠藤幸佑。ワールドカップ仕込みの遠藤の走りはなかなか止められるものではありませんし、正面のステップとセンスは相変わらずとんでもなかったです。あれはそう簡単には止められません。
 例によって後半の後半に、フィジーの7人制の英雄、ウィリアム・ライダーが出てきたんですが、今日はボールを持って走るシーンがほとんどなく、見せ場はありませんでした。残念。

 前半最後、ここで神戸が1トライでも返しておけばなんとか勝敗の興味は残ると言うところで逆にトライを取られ、後半にトヨタが先にトライを決めた時点で、多くの神戸ファンは試合の勝敗には冷めてしまってました。それまではトヨタがトライを決めたら悔しげなため息がスタンドから漏れていたんですが、それ以降はもうトライを取られても淡々としたものでした。それにしてもトヨタは相手陣でペナルティーをもらうPGを選択することが多かったなあ。点差が開いた後でも狙ってたのは、嫌味かと思うほどでした(^^;

 最後に1トライ返したので、最低限の体面は保てましたね。林 慶鎬-伊藤剛臣と繋いで、剛臣がライダーとチェイスしたのは見てて楽しかったですし。
 展開としても、後半の後半は勝負になってました。トヨタを無得点に抑え、こっちは1トライ取りましたから。でも、試合の趨勢が決まってしまった後ですし、焼け石に水状態ではありますが。それでも最後まで蹂躙され続けるよりはましでしたしね。

 とまあ、いいとこなしではありましたが、見ていて思ったのは、点差ほどの力の差はないはずなのに、ということです。ラグビーは基本的に番狂わせのないスポーツですが、それでも一つのたがが外れると、ありえないほどバランスが崩れてしまうことがあると言いますが、今日がまさにそんな感じだったのではないかなと。希望的観測かもしれませんが。トヨタが強いと言うのには全く異論はないんですがね。


●ノーサイド
 今期最多の観客の前で、今期最低の試合をやらかしてしまいましたねぇ。本当、よりによって。勝つときはギリギリ、負けるときはなすすべなく惨敗。今年はそんな感じです。上位陣との対戦の続いた12月以降、これで2勝4敗です。
 トータルでは6勝4敗の7位と、厳しい状況なのは変わりませんが、それでも残り三試合はいわゆる下位との対戦ばかりですし、逆にライバルチームは上位の潰し合いが始まりますので、まだ4位に入ってプレーオフへに出る望みはあります。望みが消滅するまでは信じて応援し続けます。プレーオフに出れないと、2・3月は寂しすぎるんですよ。去年もそうでしたし。


●おまけ
・試合前、スタジアムの前にトヨタのライガー君が来てました。神鋼のジャージを着たヴィッセルのモーヴィーと交歓しているところに、お正月らしく和服を着込んだホームズスタジアムののマスコット、スーパーウィングが絡みに来てました(^^;
 それにしても神鋼さん、モーヴィーに神鋼ジャージを着せるくらいなら、自前で新たな着ぐるみキャラ作りましょうよ。冗談抜きに、絶対必要ですって。

・試合前、ホムスタ1階にあるウイングギャラリーに足を運びました。ヴィッセルの歴代ジャージ(サッカーはユニフォームって言うのかな?)もありましたが、今は基本的にラグビー特集が組まれていて、ビデオ上映なんかもあり、なかなか楽しめました。
・今日も芝の補修作業、お疲れ様です。

・スタジアムの入り口で、リコー戦のチケット引換券二枚つきのチラシを配ってました。今日ほどの動員は見込めないとはいえ、今期神戸での最終戦でもありますし、集客作戦、頑張ってますね。ありがたく使わせてもらいます(^^;
・谷口レフリーは相変わらず偉そうと言うか上から口調ですね。声もやけに大きいし。そしてなぜか常に笑顔。
・今日のような惨敗の後、それでもいつもと変わらず求められるままにサインをしていた選手達、お疲れ様です。
・今日買ったグッズはタオルマフラーとベージュの帽子。タオルマフラーは特にスタジアムで使う予定はないのですが、500円と安かったし、ブロック体の大文字で「KOBE STEEL」とあるのが格好良かったので。帽子は2000円。今日の試合直前には売り切れてたようですが、間に合ってよかった。受け渡し担当の新井選手もさすがに仕事に慣れてました(^^;

・タマノイ酢での選手カードプレゼント、条件が変わってました。前回は300円買うと一枚+クジだったのが、今日は300円と200円のコースがあり、300円だとカード3枚+クジで当たると好きな選手一枚でした。一回目は高倉和起・ピエーレ・ホラ、市来大典の三選手でした。クジは外れました。

 試合終了後にももう一度したのですが、今度は300円で二枚+クジで当たれば2枚という形になってました。最初松原裕司・大畑大介と大当たりを引いたので満足してたのですが、さらにクジで当たって濱島悠輔・苑田右二が。大満足です。


●次の試合
1月19日(土) vsリコーブラックラムズ戦
 兵庫・ホームズスタジアム神戸 13:00キックオフ


2007/1/12(土)
トップウエストAリーグ 優勝決定戦 近鉄花園ラグビー場
ワールドファイティングブル 20-23 近鉄ライナーズ

近鉄
ライナーズ
前半 1 1 0 0 7 23
後半 1 1 3 0 16
    PG DG 合計
ワールド
ファイティングブル
前半 1 1 1 0 10 20
後半 1 1 0 1 10

Kick Off 14:00
観衆 1,870
レフリー 吉浦忠孝


●久々の花園
 色々あってたまらなく眠かったけど、大一番だし、神戸製鋼の日程とも被らないし、たまたま当日兵庫の東側にいたこともあって、行ってきました。天気が悪かったこともあり、行くかどうかかなり悩みましたが。その割りに、試合開始の二時間以上前に着いてしまい、ほとんど人もいなくてかなり暇でした。

 今日はワールドのブルーチアーデイとのことで、青いものを身につけて行けば観戦チケットがもらました。青と言えばオリックスですが、もう身につける気はないので、オークランドブルースのキャップと青い雨合羽で(^^;
 今日は先着300名に関西協会から抽選でプレゼントがあるとのことでしたが、4等で、NTTドコモレッドハリケーンズ(ドコモのニックネーム、初めて知りました(^^;)の携帯ストラップでした。


●今日のスタンド

 
 天気は悪いし、開場早々は人も少なく、どうなるのかと思いましたが、時間とともに増えてきました。下部リーグで熱心なファンしか残ってないため、トップリーグより少ないのは仕方ないですが、それでもワールドは応援バス3台で乗り込んできたそうですし、花園は近鉄のホームグラウンドなので、近鉄ファンも大勢やってきてました。
 トップウエストはS指定席がなく(関係者席はありましたが)、全席自由だったので、メインスタンドの真ん中当たりで見てました。


●試合
 試合開始から、両チームとも実にきびきびと、激しい当たりを繰り返してました。さすがはトップリーグ昇格挑戦権をかけた優勝決定戦、ともに本気、必死です。
 序盤は近鉄の当たりが強く、パワーで押す感じでした。が、近鉄が先制トライ&ゴールを決めた後はワールドがそれに対応してきて、試合をコントロールし始めました。


 近鉄の日本代表LOコンビ、ルーク・トンプソンとルアタンギ・侍バツベイの突破に注目していましたが、対面のマナコ朗仁、真羽闘力がしっかり止めていたため、そんなに飛びぬけて目立ってませんでした。悪目立ちしていたのは、近鉄のタッチキックでしたかね。あれはいいんだろうか……。
 ワールドのSOショーン・ウェブは去年まで神戸製鋼に所属していました。僕が観戦し始めたのは去年の終盤からなのでそんなに印象はないのですが、フルバックで途中出場していた時とは見違えるような生き生きとしたプレーをしてました。キックもよく伸びてましたし。SOが本職だったんだろうなあ。

 試合は前半にワールドが逆転してからはワールドペースで進んでいきます。が、後から見れば、後半の前半に、連続してPGを外したのが痛かった。強い逆風で、距離も角度もありましたが……。一本目はちょうど蹴ろうと言うときに橋下氏の選挙カーがうるさくて集中しにくかったのもあるとは思いますがバーに当たって外れ、二本目は、タッチジャッジの一人は旗を上げ、一人は上げず、最後は主審の裁定で外れました。あんなのは初めて見ましたが、どちらかが入っていれば、また展開も違ったでしょう。
 その後、ウェブのドロップゴールで13-7としましたが、そこから近鉄が連続でPGを決め、13-13と同点に追いつきます。

 ここでワールドがテンポを変えたかったのか、SHを李から長田に変えました。が、この長田のキックをチャージされ、近鉄が逆転トライを決めました(13-20)。長田、試合後も特に落ち込んでましたが、眠れなかったろうなあ。
 それでもワールドは果敢に攻め、試合終了が目前に迫ってきた36分、ついにはモールを押し込んでトライし、20-20の同点に追いつきます。

 そのまま引き分けてもリーグ戦の順位でワールドの勝ちだったのですが、今度は近鉄が執念の反撃を見せます。そしてロスタイムに入った41分、難しい角度からではありますがPGを得ます。これを決めれば近鉄の「サヨナラ」勝ちでしたが、これが低く外れてしまいました。もう時間はないので、ワールドがこのボールをタッチに蹴りだせば試合終了です。が、蹴りだしたボールは楕円の綾か、タッチラインを割らずにインゴールに跳ね返りました。そして最後の攻めで再度近鉄がPGを得ます。しかも今度はゴールほぼ正面。今度は決めて近鉄が「サヨナラ」勝ちを収めました。


●ノーサイド
 ノーサイドの瞬間、近鉄は選手・ファンともども喜びを爆発させてました。二千人弱しかいなかったのに、スタンドが揺れたように感じました。死闘を制して悲願のトップリーグ昇格に近づきましたからねえ。おめでとう、近鉄ライナーズ! まだ先はありますが、ワールドともどもトップリーグに昇格して欲しいものです。

 両チームのファンではないから言えるのかもしれませんが、いい試合でした。スコアだけでなく、やはり本気で必死な接戦(死闘)は、見る者の胸を打ちます。勝負を決めたのは、今日はもう「勝負の綾」とでも呼ぶしかないようなものでしたし。トップウエストや両チームの試合、また見に来たくなりました。もちろん神戸製鋼の試合と被らない時に限りますが(^^;


●おまけ
・まだ正月ではあるわけで、スタジアムの入り口にはこんなものが(^^;

・試合開始前、隣の第三グラウンドでは、雨の中東大阪市中学生ラグビー大会が行われてました。さすがはラグビーの町。僕の出身地では、そもそもラグビー部自体がありませんから。

・ハーフタイムにスタンドで、なにやらにこやかに客席に手を振って歩いているおっちゃんがいました。なんか客席からは野次も飛んでました。誰かいなと思っていたら、大阪府知事に立候補している橋下氏でした。彼もラガーマンでしたからねえ。それでもわざわざ今日、花園に来るとは。
・ノーサイドの精神はスタンドにもありました。試合後、ワールドの客席から「おめでとう近鉄!」と、近鉄の客席からは「ワールド強かったぞ! トップチャレンジ頑張れ!」と声が飛んでました。様々な感情はあるでしょうが、その上で健闘を称え合えるのはいいですね。


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