2007/2008シーズン
11月


2007/11/10(日)
ジャパンラグビートップリーグ2007-2008 第3節 近鉄花園ラグビー場


●そろそろ花園にも慣れてきました
 遠くて時間もお金も結構かかるので、頻繁に来るのは勘弁ですが(^^;
 木々もすっかり秋の装いです。



 スタジアム前のチームブース、今日はたくさんありました。ラグビー協会、神戸製鋼コベルコスティーラーズ、サントリーサンゴリアス、

コカ・コーラウエストレッドスパークス、三菱重工相模原ダイナボアーズ、

ワールドファイティングブル……ワールド? 何かと思ったら、今日は隣の第二グランドでトップウエストのワールドvs中部電力戦も行われるんだとか。今日チームブースがなかったのは、中部電力だけということになります。

 ブーステントの立地にも、そのチームの人気・立ち位置が反映されてました。協会は入り口正面のベストポジションなのは当然として、入場券売り場のすぐそばの一等地に神戸製鋼、その隣にサントリー。反対側の動線の少し外にコーラ、三菱重工相模原の順。トップウエストのワールドは、入り口から少し(本当に少しだけですが(^^;)離れたところ。


 今日も各チームブースを巡ってパンフレットなどをもらってきました。チームごとの色の違いなどを見るのが楽しいんですよねえ。神戸製鋼とサントリーのブース内には、試合に出ない選手が沢山いましたし。相変わらず、こんなに貰っていいのかと思うほどもらってしまいました。特にコーラとワールドが感じが良かったです。

 コーラに至っては、ブースの横にチームキャラクターのゲッタードラゴンじゃなくてスパーキーがいたので、写真を撮らせてもらいました。ラグビーボールを手にする得意のポーズです。……握手をお願いしたら、えらく力強く握り返してくれたし、別れ際にはサムアップサインで見送ってくれたし、なんというか、色々とスゴイや(^^;
 

 今日も神戸製鋼ブース隣のタマノイ酢ブースで飲料を買い込み、スタジアムに入ります。トップリーグスタンプラリーの手続きをしてから売店で花園ラグビーまんを購入。形だけじゃなく、具も普通の肉まんとは一味違うんですよねえ。


サントリーサンゴリアス 22-23 コカ・コーラウエストレッドスパークス (近鉄花園ラグビー場)

コカ・コーラウエスト
レッドスパークス
前半 0 0 2 0 6 23
後半 2 2 1 0 17
    PG DG 合計
サントリー
サンゴリアス
前半 3 0 0 0 15 22
後半 1 1 0 0 7

Kick Off 12:00
観衆 3,439
レフリー 平林泰三
トライ等 

 サントリー 前半 5分 6大久保直弥(14栗原徹×)、16分 14栗原徹(14栗原徹×)、28分 13平浩二(14栗原徹×)
 コーラW 前半 20分 15原留大祐(PG)、32分 15原留大祐(PG)
 サントリー 後半 6分 7元申騎(14栗原徹○)
 コーラW 後半 10分 22ベンジャミン・ジョーンズ(PG)、15分 21徳住茂久(22ベンジャミン・ジョーンズ○)、23分 22ベンジャミン・ジョーンズ(22ベンジャミン・ジョーンズ○)
シンビン なし



●前半戦
 スタンドに出て10秒もしないうちにキックオフになりました。慌てて近くの席に腰を下ろします。どちらの応援をするわけでもありませんので、とりあえずは入り口からすぐのゴール裏へ。基本的に花園には神戸製鋼の試合に来るだろうから、ここから見る機会は少なそうなのでちょうどいいかも。思った以上に見やすい席でした。ゴール裏もいいなあ。

 
 正直、観客は多くありませんでした。まあ、いくら優勝候補とはいえ関東のチーム対九州のチームですからねえ。というか、なんでそのカードを大阪の花園でやるんだろう?
 そんな中で、僕が見たところ、ファンの割合はコーラがやや多いように感じました。社員の動員があったからか、声がガンガン出ていたというのも印象に影響しているのかもしれませんが。サントリーは普通のファンか、動員があったにしても応援の強制はなかったようで、普通に観戦してました。


 正直、この前半は観戦しながら食事をしたり、各チームブースでもらったパンフレットを見たりする方に注意が行っていたので、途中まであまり細かいことは覚えてません。
 全体的にサントリーが予想通りに押していて、中でもフォワードの強さが印象的でした。たまにコーラが攻めに転じても、確実に潰して反撃に転じていましたし。


 コーラはディフェンスが主でしたし、実際3トライ取られましたが、特にゴール前での守りはよく頑張っていたと思います。相手がゴールは外すもののトライを重ねる中、着実にPGを決めて少しずつでも得点していく様は、先週の西京極での九州電力を思い出しました。勝つためのゲームプランを遂行しようとする意思が見えました。

 ただ正直なところ、両チームともややミスが大目だったような。得にサントリー。自らチャンスを逃すシーンを何度見たことか。一方のコーラも、逆襲に転じて一気に攻め上がり、ここで! というところでのノッコンが何度かありました。もったいないなあ。


●ハーフタイム
 ゴール裏もいいのですが、やっぱり動きたくなったので、メインスタンドのホスト側エリアに移動。そんなに混んでなかったので、サントリーファンの邪魔にならないよう、空いている外よりの座席を確保。周囲を見てみると、同じような神戸製鋼ファンの姿がパラパラと。持っている物で大体分かります(^^;



●後半戦
 開始早々にサントリーが追加点を奪い、これはほぼ勝負は決まったかと思ったんですが、その後コーラはPGで得点します。16点差でその選択は、まだ勝つことをあきらめてなかったということなんでしょう。後半になって、スクラムも押されなくなってきましたし。
 実際、その後コーラは一気に加速してきました。試合の主導権も、後半はコーラのものでした。
 見事な連携でサントリーディフェンス陣を抜き去ってのトライあり、

 キックチャージ成功から一気に抜け出してのトライあり、

 と一気に逆転します。この後半、大活躍したのは、途中出場のFBの22番、ベンジャミン・ジョーンズです。白いヘッドキャップが印象的な彼は、蹴ってはゴールを三度決め、走っては二つのトライのいずれにも関わり、まさに試合の流れを変えました。


 そして試合を通してコーラのディフェンスは崩れませんでした。何度サントリーの攻めで「これは抜けた!」「決まった!」と思ったことか。それでもコーラは追いつき、タックルに入り、かわされてもアンクルタップでバランスを崩させ、すかさずフォローが入り、守り抜きました。この分厚く粘り強い守備に、サントリーは余計焦ったのかもしれません。

 何より感じたのは、コーラの選手達の「必ず勝つ!」という強い意志です。そこからくる集中力と執念は、最後には明らかにサントリーを圧倒していました。


●ノーサイド
 コーラが逆転して一点リードしてからノーサイドまでの20分弱、実に緊迫感にあふれた時間でした。ファンでない身でこれだけなんですから、プレーしている選手達にかかるプレッシャーはさぞかし凄かったことでしょう。ノーサイドの笛が鳴った瞬間、コーラの選手は喜びを爆発させ、まるで優勝したかのようにベンチの選手達が飛び上がって駆け出してきました。反対にサントリーの選手達は言葉もなくその場に立ち尽くしてました。

 無理もありません。昨年トップリーグ二位、去年からの継続体制で強化を続け、昨年優勝した東芝を開幕カードで下した、いわば優勝候補の本命になっていたサントリーに、昨年トップリーグ初昇格にして10位で残留を決めただけのコーラが勝ったんですから。番狂わせの少ないスポーツのラグビーで、これは見事な金星です。



●選手の感想
サントリー
11小野澤宏時
 生で見るのは初めてでしたが、うなぎ走りは見事でした。コーラのディフェンスが良かったからか、前に行くより横に走るシーンが何度かあった気もしますが。

コカ・コーラウエスト
1西浦達吉
 ワールドカップの時と変わらず、よく動いてました。



●おまけ
・場内FMラジオ、ゴール裏にいた時は普通に聞けたんですが、メインスタンドに移動したら混線が激しくなり、聴けなくなりました。仕方ないとはいえ、寂しいなあ。
・コーラのキャラクター、スパーキーはハーフタイムにはグランドに出てきてボールの投げ入れなどをしてましたが、

試合中はバックスタンドでお客さんに混じって普通に応援してました(^^;
 )
・試合終了後、コカ・コーラウエストの応援団は、サントリーにエールを送ってました。


神戸製鋼コベルコスティーラーズ 54-7 三菱重工相模原ダイナボアーズ (近鉄花園ラグビー場)

三菱重工相模原
ダイナボアーズ
前半 1 1 0 0 7 7
後半 0 0 0 0 0
    PG DG 合計
神戸製鋼
コベルコスティーラーズ
前半 3 2 0 0 19 54
後半 5 5 0 0 35

Kick Off 14:00
観衆 5,028
レフリー 麻生彰久
トライ等 

 三菱 前半 19分 7中川ゴフ・アレキサンダアキラ(9正田勝彦○)
 神鋼 前半 11分 大石嶺(ピエーレ・ホラ○)、15分 濱島悠輔(ピエーレ・ホラ○)、27分 村上正幸(ピエーレ・ホラ×)
 三菱 後半 なし
 神鋼 後半 1分 伊藤剛臣(ピエーレ・ホラ○)、15分 ピエーレ・ホラ(ピエーレ・ホラ○)、28分 今村雄太(森田恭平○)、33分 村上正幸(森田恭平○)、38分 今村雄太(森田恭平○)
シンビン 前半35分 神戸製鋼 6鈴木敬弘


出場選手
1北川 有広 2村上 正幸 3清水 秀司 4吉田 永昊 5ロイス・ウィリス 6鈴木 敬弘 7林 慶鎬 8伊藤 剛臣
9後藤 翔太 10ピエーレ・ホラ 11濱島 悠輔 12山本 大介 13今村 雄太 14小笠原 仁 15大石 嶺
リザーブ
16南條 健太 17金武 貴之 18近藤 洋至 19辻井 将孝 20今村 友基 21森田 恭平 22大橋 由和


●今日のスタンド


 正直、先週の西京極より少し多いくらいかと思ってたんですが、五千人を越えてたんですね。スタジアムの形状とかも印象に関係しているんですかね。
 しかし、いくら年末年始の花園は高校・大学などでも使うからそれ以外の時期に割り振らざるを得ないとはいえ、9月末に開幕して、一番地元の神戸での試合が12月までないというのはなんとかならないものですかねえ。



●前半戦
 神戸、なんかいつも序盤のFW戦は押されてるような気がするんですが、気のせいでしょうか?

 それでも、前節で課題と言っていたラインアウトを、フッカーも替えたのにきっちり修正してきていたのはさすがです。


 序盤は濱島の強さが目立ちました。左隅にボールを持って三度飛び込みました。最初のは押し出されてノーカウント、二度目はタッチを割るのが分かったので内側にいた大石にパスして大石がトライ。最後は自分がトライ。WTBとしては大柄な体格での突進は迫力満点です。このままレギュラー獲得なりますかどうか。顔もイケメンらしいので、人気が出てくれればいいんですが。


 今日でスタメン三試合目ですが、ホラのSOはいいですね。キックはタッチが柔らかく、コントロールがいいです。今日も右サイドから左サイドへの絶妙なキックパスが決まってました。コンバージョンもタッチラインぎりぎりからでもふわりと決めますし。難しいのを何度も決めていたので、今日の3トライ目のコンバージョンを外した時には、逆にどよめきが起きました。

 また、自分で攻める時の力強さも頼もしいです。今日も何度も相模原のタックルを跳ね飛ばしてました(^^;


 三菱重工相模原も頑張ってました。ボールキャリアに複数がタックルに行き、攻撃でも、ボールを支配し続け、攻め続ける場面もありました。
 
 特に印象的だったのは、特に前半、スクラムが完全に組み勝っていた場面が二度ほどあったことです。何メートル押されたんだろう。逆に、モールだと神戸製鋼が勝ってたんですが。

 そして中川ゴフ・アレキサンダアキラのトライが生まれました。顔を見ても名前からしてもハーフなんでしょうが、インパクトのある名前ですねえ。



●後半戦
 開始早々、密集で押し込んでトライを奪います。

 スクラムでも押し負けなくなってましたし、ハーフタイムできっちり修正してきたようです。攻撃に対する意識・集中力も増してました。
 


 連鎖反応とでも言うのか、攻撃にリズムが出てくると、防御にもリズムが出てくるように感じました。
 特に印象に残ったのは、トップリーグのランキングに載ったからというのではありませんが、FL林選手とCTB山本大介選手です。体を張ってタックルに行く姿を何度見たことか。


 途中出場の選手も頑張ってました。金武選手は相変わらずの人に対する強さを見せてくれましたし、

 森田恭平選手は得意のキックはもちろんのこと、タックルに行く場面もありました。そこを克服しないと、日本代表どころかチームのレギュラーもないですからね。若いんですし、成長に期待してます。


 今日の試合の締めくくりは、今村雄太選手の圧巻2トライでした。得意の切れ込みからパワーで押し通るのではなく、スピードとコース取りでスパッと切り裂くような走りで二度、トライラインを陥れました。こういう痛快なプレーを生で見るのが、スポーツ観戦の幸せです。
 


●ノーサイド

 試合後の選手同士の握手の際、三菱の選手は一人一人に会釈しながら握手している選手が多かったです。なんというか、新鮮でした。

 クールダウンの後は、花園名物サイン等の時間です。後藤主将はもちろんのこと、今日は濱島・今村雄両ルーキーも人気でした。



●おまけ
・考えたら前の試合からそうなんですが、神戸の両WTBが濱島・おがじんと、イケメンコンビですね(^^;
・今日はどんどんリザーブを投入していきましたが、一人、大橋だけ出番がありませんでした。彼のタックルを見たかったんですが。残念。

・三菱重工相模原のバックスタンドでの応援は、数は少ないものの声量はありました。それはいいんですが、応援グッズがエアバットなんですよね。音がマイルドなのはいいんですが、素手でする拍手より明らかに音が小さいんですが、その辺はいいんでしょうか?(^^;


・元木選手、今日もウォーターボーイお疲れ様です。

・後藤主将、今日は途中で下がったんですが、ベンチに戻ると早速左の内腿になにやら巻きつけてました。アイシングとかならいいんですが。



おまけ:
ワールドファイティングブル 47-12 中部電力 (近鉄花園ラグビー場第2グランド)

中部電力 前半 0 12
後半 12
    合計
ワールド
ファイティングブル
前半 33 47
後半 14

Kick Off 14:00

●すぐ横で
 トップリーグの下部リーグ、トップウエストAの試合が行われていました。降格即昇格を狙うワールド対中部電力です。神戸製鋼の試合と同時開始でしたが、メインスタンドからだとスコアボードの向こうに一部見えているので、試合中ちらちらと見てました。今日ブースでファンクラブの会報を貰ったので、印象がプラスになってましたし(^^;

 神戸製鋼のファンの絶対数が多いのでうっかりしてましたが、ワールドのファンも結構多いんですよねえ。
 

 第2グランドはスタンドの座席数ではメイングランドに比すべくもありませんが、その分グランドに近そうでした。最前列はグランドレベルのようですし。メイングランドはスコアボード側以外、壁がそそり立ってますからねえ。
  
 
 第2にはロッカールームもないのか、あっても遠いのか、ワールドの選手は隣の人工芝グランドで着替えてました。その人工芝グランドでは、試合中、小さな子供達がラグビーをして遊んでました。なんかいいなあ、こういうの。


 試合は、昇格を狙うワールドと降格の可能性のある中部電力の対戦なので、大差試合になりました。が、後半はワールドが息切れしたのか中電が意地を見せたのか、互角の展開でした。試合そのものはまともに見てません。神戸製鋼の試合がメインでしたし、スコアボードでグランドの7割以上が見えませんでしたし(^^;




●次の試合
11月17日(土) vsクボタスピアーズ戦
 新潟・東北電力ビッグスワンスタジアム 14:00キックオフ
 さすがに新潟は遠いなあ……。次回観戦は

12月2日(日) vs三洋電機ワイルドナイツ戦

 岡山・桃太郎スタジアム 13:00キックオフ
 かも。



2007/11/4(日) トップリーグ第2節
神戸製鋼コベルコスティーラーズ 33-31 九州電力キューデンヴォルテクス (西京極陸上競技場)


●眠い……
 実はこの日、前日の19時から朝7時までの夜勤が明けてから直行してきたのでかなり眠かったです。
 梅田で阪急京都線の準急に乗ったとたんに爆睡してしまい、一度河原町まで乗り過ごし、折り返しでも桂まで乗り過ごし、そうしてやっと西京極に着くことができました。



●久しぶりの西京極
 4月にU23日本代表とNZUの試合に来て以来の西京極です。相変わらず程よくのどかな、いい感じの公園です。近所にあったら格好の散歩コースになるような。

 西京極に着いたのが10時過ぎとかなり早かったので、公園内をぶらぶら歩いていると、サブグラウンドのほうからスピーカーで「トップリーグ」という単語が聞こえてきました。何かやってるのかと行ってみると、「ジャパンラグビートップリーグ普及育成事業 キッズラグビー教室」が行われていました。結構多くの子供の参加者と、親御さん達がいました。もちろんコーチ役の選手の姿も。地道な普及活動、大事ですよねえ。お疲れ様です。

 普段ならしばらく見物するところですが、今日は眠気があまりに強かったので、そのまま試合会場の陸上競技場のほうへ。

 試合開始まではまだ四時間近く、ファンクラブの受付開始までもまだ二時間あるんですが、対戦相手の九州電力キューデンヴォルテクスのチームブースはもう設営を始めてました。のぼりもあちこちに立ててたし。力が入ってるなあ。

 続いて神戸製鋼のブース用資材を詰め込んだレンタルトラックがやって来て、設営をはじめました。やはり高卒ルーキーの新井選手はここにいるんですね。林副務、実に様々なことに対応してて大変そうでした。いつもお疲れ様です。
 僕はと言うと、睡魔に勝てず、少し離れたベンチに腰掛けて、一時間半程の仮眠をば。晴れてて本当に助かりました。

 12時になったので、両チームのブースに寄ってからスタンドへ。



SCIXユース 58-7 福岡ユース (西京極陸上競技場) 第3回クラブユース交流試合

福岡ユース 前半 1 1 0 0 7 7
後半 0 0 0 0 17
    PG DG 合計
神戸SCIXユース 前半 3 2 0 0 19 58
後半 7 2 0 0 39

Kick Off 12:15
30分ハーフ

 トップリーグの前座として行われました、高校世代のユースチームの中で、15人制ラグビーができる環境にある両チームの交流試合です。スタンドでは単なる練習試合と思っている人が多かったようですが、選手にとっては貴重な試合の機会だったそうで。
 高校世代なので、トップリーグとのレベルの差はともかく、序盤から、突破されるとゴール前でも追いかけるのを早々に諦めるシーンが何度か見られたのが残念でした。最後まで追いすがって欲しかったなあ。SCIXの11番の走りが個人的には目を引きました。
 とか言いつつ、正直なところ、入場早々に行われたため、荷物の整理でバタバタしてたし、眠気もピークだったし、ワンサイドになったしで、あまりきちんと見てなかったりします。すいませんm(_ _)m


※おまけ
 西京極はビジョンの能力の関係で、スタメン発表の文字が半角カナ、しかも苗字がかぶってない選手は苗字のみで行われるんですが、福岡ユースのメンバーを見たアップ中の神戸製鋼のピエーレ・ホラ選手が、横にいた林慶鎬選手に「俺がいる」と話してました。そう、ビジョンには「15 ホラ」の文字が(^^; 洞くんだったのかな?


神戸製鋼コベルコスティーラーズ 33-31 九州電力キューデンヴォルテクス (西京極陸上競技場)

九州電力
キューデンヴォルテクス
前半 1 0 3 0 14 31
後半 2 2 1 0 17
    PG DG 合計
神戸製鋼
コベルコスティーラーズ
前半 2 2 0 0 14 33
後半 3 2 0 0 19

Kick Off 14:00
観衆 3,158
レフリー 戸田京介
トライ等 

 九電 前半 17分 吉岡泰一(PG)、22分 吉岡泰一(PG)、29分 吉永将宏(吉岡泰一×)、40分 吉岡泰一(PG)
 神鋼 前半 12分 ロイス・ウィリス(ピエーレ・ホラ○)、34分 後藤翔太(ピエーレ・ホラ○)
 九電 後半 2分 ナイサン・グレイ(吉岡泰一○)、13分 吉岡泰一(PG)、31分 ティム・アトキンソン(吉岡泰一○)
 神鋼 後半 8分 後藤翔太(ピエーレ・ホラ○)、16分 林慶鎬(ピエーレ・ホラ○)、28分 パスカ・マパカイトロ(森田恭平×)
シンビン なし


出場選手
1平島 久照 2松原 裕司 3清水 秀司 4吉田 永昊 5ロイス・ウィリス 6野澤 武史 7林 慶鎬 8伊藤 剛臣
H後藤 翔太 10ピエーレ・ホラ 11濱島 悠輔 12山本 大介 13今村 雄太 14小笠原 仁 15八ツ橋 修身
リザーブ
16南條 健太 17金武 貴之 18鈴木 敬弘 19パスカ・マパカイトロ 20今村 友基 21森田 恭平 22大石 嶺


●準備風景
 
 ユースの試合の後半ごろから両チームともにグランド外でアップが始まりました。ユースの選手とは体やレベルが違うのは当然ですが、それ以上に、『声の大きさ』の差が印象的でした。

 平尾誠二GM券総監督。相変わらずダンディです(^^;

 後藤翔太主将は、全体のアップが終わったあともいつものように黙々とパス練習に励んでました。



●試合前
 今日の対戦相手、九州電力キューデンヴォルテクスの応援団は、揃いの法被を着てました。九州から来てたのかなあ。お疲れ様です。

 選手入場前に姿を現した九電のマスコット、キューデンヴォル太くん。……なんか顔が怖いんですけど(^^;
 


●今日のスタンド

 観客数からして、全景を見ると少々寂しい感じがするのは否めませんが、観客のほとんどが神戸製鋼ファンだったので、僕のいたメインスタンド自由席、神戸製鋼側はほぼ埋まっていたような。少なくとも僕のいた最前列からは、そう見えました。
 陸上トラック付きのスタンドはグランドまでの距離が遠いんですが、特にここ西京極陸上競技場は、メインスタンドと400mトラックの間に、幅跳び用のレーンまであるので、さらに遠いんですよねえ。なので、入場が早かったこともあり、最前列に座りました。
 でも、前も思いましたが、最前列は難しいですね。お元気なお子様達が試合中でもちょくちょく前の通路に陣取り、立ち上がったまま観戦されますので。視界を塞がれれば注意しようと思ってましたが、幸いにしてプレーが見えなくなることはありませんでした。



●前半戦
 最初のトライは、ラックからのロイシー(ロイス・ウィリス)の強烈な突進によるものでした。開幕戦でもそうでしたが、ロイシーの働きは目を引きます。今日も攻撃でもディフェンスでも、必死の形相で常にアグレッシブにボールに絡み続ける姿が印象的でした。今日は後藤主将に次ぐ働きだったのでは。


 ここから、ヴォルテクスが吉岡泰一の連続PGで7-6と一点差に迫ります。キックで敵陣に入り、フォワードで渡り合い、敵陣でペナルティを得たら迷わずにキックを選択。先のワールドカップでよく見た戦い方です。自分たちの強みを活かし、スティーラーズに勝つための戦略を考え抜いてきたのが伺えます。

 前半の試合の主導権はヴォルテクスが握っていました。ラインアウトでは、スティーラーズボールでもかなりの割合で奪い取り、ラックなどの争奪戦でも、再三ターンオーバーを決め、キックで確実に陣地を取っていく。ボールキープ率も高かったと思います。
 対する神戸製鋼は、先週の快勝を受けてか、全体として受け気味な試合になってしまってましたかね。ミスも多かったし。九州電力の勢いに圧倒されていたのかもしれません。エリア的にはそんな一方的に神戸陣でのプレーばかりという印象でもなかったんですがねえ。ホラのバックスピンパントなども面白い感じにバウンドするんですが、どうにも繋がりきらない印象でした。なかなかうまくいきません。


 29分のヴォルテクスのトライは、スティーラーズ陣内深くでのラックから出た球を、ギャップを見逃さずにズバッと切り裂いて取られた印象でした。やられた、と。GKも決まり、7-11とヴォルテクスリードです。

 スティーラーズもリードされて気合が入ったのか、34分、展開からおがじん(小笠原仁)のステップとスピードを発揮したビッグゲインが飛び出しました。やはりボールを持って走らせるとおがじんは強い! 最後は後藤翔太にボールを繋いでトライ! もちろん後藤も良くやりましたが、おがじんに対する声援が一番大きかったです。

 ピエーレ・ホラがこの日二つ目のゴールキックを決めます。やや難しめの角度だったんですが、この安定感はたいしたものです。ホラのプレースキックはごつい体から受ける印象とは逆に、柔らかくそっと蹴る感じです。きっちり必要な分だけの飛距離でゴールポストの向こうに落とす感じ。森田とかが蹴り抜く印象なのとは反対です。14-13と再逆転です。

 ほぼ互角の攻防を繰り広げるのですが、抜かれたかと思うような場面で、再三CTB山本大介がいいタックルをして、食い止めてました。もちろん他の選手も頑張ってましたが、「今のはよく止めてくれた」と思った時のタックラーが彼だった事が多かった印象です。


 このまま神戸製鋼リードで終わるかと思われたハーフタイム直前、またしても吉岡泰一のPGで14-14の同点にされました。この執念はすごい。そして逆に神戸製鋼、自陣で反則を取られすぎだよ……。


●ハーフタイム
 キューデンヴォルテクスの応援団(神戸にはそもそも応援団はいませんでした)は、最初のうち、リードにスピーカーを使ってました。プロ野球の応援で使われると不愉快で仕方なかったんですが、これには全く嫌悪感を抱きませんでした。我ながら意外ですが、がなり立てるためではなく、純粋に応援のリードのためと感じたからかな?


●後半戦
 開始早々の九電のトライは、スティーラーズがヴォルテクスのハイパントを受け、なんとか相手をかわして攻撃に転じようと、おがじんが後藤にパスしたのを、ナイサン・グレイが狙い済ましたインターセプトを決め、そのまま取りきったものです。グレイも凄いけど、おがじんも少し注意力が足りてなかったのかなあ。
 これで逆転され、14-21と7点差です。


 正直そろそろ焦りだすところですが、すぐ後にモールから突破して後藤がトライを取ったことで、スティーラーズも息を吹き返しました。トライの直後、力強く右腕を突き上げた後藤の姿からは、闘志と、味方を鼓舞する強い気持ちが感じ取れて、実に頼もしかったです。21-21

 その後またしてもPKを決められてリードを奪われますが、スティーラーズが後半になって多用しはじめたモールが効いてきました。ハーフタイムでヴォルテクスの戦いを分析して、きっちり修正してきた成果です。16分、28分とモールからのトライを二つ決め、33-24とリードして終盤を迎えます。

 このまま逃げ切るかと思われましたが、九電も諦めません。こちらも後半になって多用しはじめた、展開攻撃で神戸の防御網を突破し、最後は途中出場のピーター・ミラー、ティム・アトキンソンの外国人コンビが、ディフェンス最後の一人になった森田をコンビプレーであっさりと抜いてトライを決めました。33-31
 森田のディフェンスの弱さは前から指摘されてましたが、2対1だったし、これは仕方ないかな。タックルに成功していても、結局繋がれていたでしょうし。でも、空振りに終わったとはいえ、タックルに入る姿勢、もっと低いほうがいいのでは。

 その後もヴォルテクスはどんどん展開して攻めてきます。前半のシンプルな戦法でも十分通用してましたが、この展開がまたいやらしい。決定力のあるバックスの外国人選手が複数いるため、展開のどこからでも突破してくるという非常にいやらしい攻めで、この二本立ては最後まで有効でした。


●ノーサイド

 どうにか勝てました。薄氷を踏む勝利です。最後の最後まで、九電がボールを展開するたびに冷や冷やしてました。というか、正直、非常に怖かったです。神戸もよく守りきりました。
 スティーラーズの出来も、先週のNEC戦の勝利で緩んだとは言いませんが、正直良くはなかったです。そこを、神戸に勝つための戦略を練り上げ、着実に遂行していった九電に衝かれた感じでした。先日のワールドカップで日本に辛勝したフィジーはこんな気分だったんだろうか(^^;

 でも今日も勝てましたし、4トライ以上も取れましたし、首位攻防戦に勝ち、勝ち点5を挙げて首位に浮上です(^^)/

 試合後、九州電力の選手が挨拶にメインスタンド前に来た時は、自然にスタンディングオベーションが起こってました。強くてひたむきな、いい戦いを見せてもらいましたからね。正直九州電力には何の印象も持ってなかったんですが、今日でかなりいい印象を持ちました。


●選手の感想
1平島 久照
 脱臼? 鎖骨? 大丈夫かなあ。
5ロイス・ウィリス 
先述しましたが、攻守にわたっていい働きをしてました。
H後藤 翔太
 キャプテンシーとでも言うのか、チームを引っ張っていくんだ、勝つんだという熱い気持ちが、見てるこっちまで伝わってきました。
12山本 大介
 正直、開幕前まではあまり印象になかったんですが、よくタックルしますし、頑張ってます。
15八ツ橋 修身
 今日一番受けたのは、相手のキックを倒れこんでキャッチしながら大声で「マーク!」と叫んだ場面でした。あんなにはっきりとマークの声を聞いたのは、初めてです(^^;

 九州電力キューデンヴォルテクスの、特に印象に残った選手を何人か。
12ナイサン・グレイ
20ティム・アトキンソン
22ピーター・ミラー
 この三人の強さは強烈でした。気がつけばビッグゲインをしていることが何度あったか。気の抜けない選手達でした。
13吉岡泰一 
これだけキックを決めまくられると、脱帽するしかありません。お見事。九電の今日の戦略は、彼のキックがあってこそでした。

8川嵜拓生 キャプテンです。正直、プレーよりも、そのギリシャっぽい顔立ちが印象に残りました(^^;



●おまけ
・入場前、神戸製鋼のテント前にいたら、試合に出る選手達が普通に荷物を持って通りかかりました。ラグビーの選手とファンの距離の近さは分かってるつもりですが、それでもやっぱりまだまだ驚いてしまいます(^^;
・二試合連続で、後藤主将のノーサイドタッチキックが炸裂しました(^^;
・キューデンヴォルテクスのテントでもらったパンフレットは裏が応援シートになってました。ジャパンの「Believe」よろしく、「九州魂」と。青地に白で太々と。ん、青地に白? ということは、ファーストジャージでの試合の時は、合わせてエンジ地に白文字なんだろうか?
・パンフレットには、九電のチームソング「虹橋」も紹介されてました。チームテントで流れてましたが、チャレンジスピリットにあふれた力強い歌でした。こういう曲、好きです。 この曲を作ったのって、「唄人羽」「うたいびと・はね」なんですね……。当面発売予定はないらしいです。また聞きたいので、九電の試合は見に行こうかな(^^;
・タマノイ酢で、300円分買ったらはちみつ黒酢ダイエットゼリーがサービスしてくれるとのことなので、所望(^^; さすがに1ケース買って、神戸製鋼のトートバッグを……というのは手が出ませんでしたが(^^;



●次の試合
11月10日(土) vs三菱重工相模原ダイナボアーズ戦
 大阪・近鉄花園ラグビー場 14:00キックオフ
 ※同会場で12時よりサントリーサンゴリアスvsコカ・コーラウエストレッドスパークス戦あり


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