2007/2008シーズン
5月

2007/5/20(日)
第2回 関西ラグビーまつり


●関西の聖地、花園へ
 兵庫県でも神戸より西に住んでる身としては、正直花園は遠いです。片道二時間近くかかるし。交通費も馬鹿にならないし。でも、野球のようにしょっちゅうあるわけでもないので行ってきました。一度行ってみたかった場所ですし。色々乗り継いで、近鉄東花園駅へ。高架化工事の最中でした。


 駅から徒歩十分という花園ラグビー場に向かいます。

 あれ……?

 あれれ……?
 人の流れに乗っていたら、なんか極々当たり前の、普通の道を歩いていってるんですが。駅からスタジアムまでのアクセスの確保は大切な問題でしょう? これだと大挙して観客が通行する時はまずいのでは? 歴史のあるラグビー場だから、その辺はどうにかなってるんだろうとは思いますが。

 ともあれ、そんなに遠いと思うこともなく、ラグビー場に着きました。
 ……広い……。
 それまで東大阪の住宅街を歩いてきたから余計にそう思うのかもしれませんが、こんな場所に、こんなに広い敷地を持ってたのか……。同じ近鉄の持ち物でも、藤井寺球場より恵まれてるんじゃなかろうか。周辺でも近鉄ライナーズを応援するポスターとかよく見かけたし。

 

 スタジアム前では、各種屋台の他に、JRFUと今日試合をする4チームのテントが出されていました。まず向かったのは、神戸製鋼のテント。今日から会場限定で、ファンクラブの先行受付があったもので(一般受付は7月から)。先行受付特典として、クリアファイルかミニボールとのことだったので、ミニボールをもらいました。他の人を見ると、クリアファイルを選んでいる人が多かったような。ファン暦が長くなると、色々持ってるようになるから嵩張らないクリアファイルを選ぶ、とかなんだろうか。

 ついでにJRFUのテントも覗き、ゆずの公認応援ソングCDも買いました。500円だったし、前からフルバージョン聞きたかったし。四年前の曲で、一般販売してないようだったのであきらめてたんですが、会場ではまだ売ってました。

 他のチームのテントは、さすがに神戸製鋼のパンフを持った状態では気が引けたので寄りませんでした。ファンクラブのパンフくらい貰えばよかったかな……。



●花園ラグビー場
 どこに座るか悩みましたが、なんとなくバックスタンドの奥のほうにしました。あとで色々回ってみるつもりでしたが、結局最後まで動きませんでした(^^;
 今日の天気は微妙で、風が強いのはともかく、日が出てるか雲に隠れるかで肌寒いのと暑いのが交互にやってくる感じでした。この時期を考えるとやや寒いほうだったかな。

 花園にはスコアボードが一枚あるだけで、昨今定番になっている大型ビジョンはないんですねえ。寂しいような、清々しいような。


 グランドでは、午前中の高校の2試合が終わり、トップリーグの練習試合2試合が始まるところでした。
 オープニングセレモニーとして、毎日新聞のお偉いさんと中川家の二人、トヨタのマスコットであるライガー君が出てきました。ライガー君を生で見るの、初めてです。


 彼らが色々しゃべっていると、上空にヘリコプターが飛来してきました。何だと思っていると、試合球を投下していきました。おお、凝った演出だ。

 試合開始に先立ち、オープニングセレモニーに出てきた4人で、キックコンテストが行われました。ライガー君はトヨタのマスコットなので、トヨタのキックの鬼、廣瀬選手ばり(らしいです。まだ見たことがないので(^^;)にキックティーを使わず盛砂の上にボールを立てる、昔ながらの方法を選択してました。風が強くて大変そうでしたが(^^;
 四人とも、飛距離(転がった距離も含める)は10メートルそこそこでした。キック一つ取っても、現役の選手とこんなに差があるものなのかと驚いてしまいました。
 


神戸製鋼コベルコスティーラーズ 26 - 25 三洋電機ワイルドナイツ (近鉄花園ラグビー場)

三洋電機
ワイルドナイツ
前半 1 0 1 0 8 25
後半 3 1 0 0 17
    PG DG 合計
神戸製鋼
コベルコスティーラーズ
前半 2 2 0 0 14 26
後半 2 1 0 0 12

Kick Off 12:20
観衆 不明
レフリー 原田隆司



●久々のトップリーグ
 先月の紅白戦は見に行きましたが、神戸製鋼の赤いジャージの試合を見るのは1月以来なので、なんか新鮮でした。三洋電機はセカンドの白ジャージ。なんでもこの三年、神戸は三洋に六連敗中とのことなので、なんとか勝って欲しいところではあります。
 しかし、いつも思うんですが、選手入場から試合開始までの時間を長く取るなり、選手紹介を事前にじっくりするなりすれば、もっと盛り上げられると思うんですがねえ。
 
 ちなみに、お客の入りはこんな感じでした。




●試合

 春のシーズンの初戦だからか、試合の序盤は選手の動きがどうも鈍く感じてしまいました。特に先発7番だった新人の鈴木敬弘選手、大丈夫かな。あと、13番のジョエル・ウィルソンのハンドリング。そんなにポロポロこぼされるときついよ……。シーズンインすらまだまだこれからなので、レベルアップしてくれるでしょう。そうしないとレギュラーは取れないでしょうし。
 当然ですが、試合が進むにつれ、どんどんスピードも激しさも出てくるようになってきました。

 超攻撃的というキャッチフレーズに偽りなしと言うか、キビキビと繋ぎ、勝負し、どんどん前に行く姿は見てて小気味よかったです。パスも速くて正確でしたし。
 ただ、誰かが頑張って前進し、相手に捕まったのでボールをパスしようとした時に、サポートの選手が誰もいなくて困るというシーンを何度となく見かけましたので、ここは修正ポイントでしょうね。
 それと、ディフェンス時にラインを抜かれたら、その後ろががら空きでそのまま走りきられるシーンもありました。まあ、三洋のバックスは代表落ちしたばかりの北川・霜村がいたりとなかなか強力だったというのもあるかもしれませんが。いくら超攻撃的といっても、ノーガードの殴り合いは勘弁して欲しいですから頑張ってほしいところです。

 ラインアウト、スクラムのセットプレーもまずまず良かったように思いました。マイボールラインアウトは大体取ってたように見えましたし、スクラムもそこまで押し負けてませんでした(負けてたという声が多いので、どこかで確認したいところではあります)。フロントローは1番平島(故障)、2番松原(ジャパン)がいなかったんですが、後藤主将の言うように、誰が出ても戦えるレベルに上がっていかないと、上位には行けませんものね。
 その後藤主将は今日の22人にも選ばれておらず、まだ時間がかかりそうですね。まあ、故障部位が首ですから、じっくりやらないといけませんし。

 一進一退の攻防が続いた試合の終盤、三洋がトライを決めて26-25と一点差に追い上げてきた時は、逆転されるものと覚悟しました。真ん中に決められたから、コンバージョンも真正面から蹴れるんですから。なのに、三洋はこのキックを外してしまい、会場からは苦笑交じりのどよめきが起こってました。
 その後も三洋の猛攻が続きましたが、神戸の選手はゴールライン前で素晴らしい守りを見せ、得点を許しませんでした。
 そして時間が来て、ノーサイド。
 点差の通り、拮抗した接戦でした。こういう試合では、キックの成功率が勝敗を分けるんですよねえ。トライ数はどちらも4でしたし。


●特に印象に残った選手
 神戸製鋼
 他の選手でも印象的な人はいましたが、あんま多くても訳がわからなくなるので(^^;
 NO.8 伊藤剛臣 ベテランですが、まだまだ元気です。今日もフル出場で、チーム4トライ中3トライと大暴れでした。見ていると、声も良く出ているし、プレーでも皆を引っ張っていっていましたし、雰囲気を作れる人ですね。さすがは代表キャップ日本歴代2位。
 SO 森田恭平 今日はキック以上に、パスが目を引きました。速く鋭く、近くへ遠くへ。自分で行くことも含め、自在に動き回っていた印象です。これは期待したくなります。
 CTB 高倉和起WTB 小笠原仁(おがじん) 同じバックスとはいえポジションも持ち味も違う二人ですが、今日は見ていて同じような印象を持ちました。二人ともよく動き、体を張って頑張ってました。どんどん前に出るし、ディフェンス時のタックルも積極的に行ってました。こういう選手は、次からも気になります。頑張れー。
 WTB 濱島悠輔 新人ですが、強いタイプのウイングとのことで、どんなものか注目してたんですが、前半の25分頃だったか、キックされたボールをジャンプして捕球しようとした際、後ろから飛びついてきた相手の選手ともつれ合って地面に落ち、頭を打ったようで、しばらくふらついていたので一旦フィールド外に出されました。それでもフラフラし続けていたので、交代となりました。大丈夫かなあ。やっぱラグビー選手も、もっと受身の練習をするべきじゃなんじゃあ。



 三洋電機
 三洋で知ってる選手はまだほとんどいないんですが、それでも目に付いた選手をば(^^;
 WTB北川智規(ともき) 昨シーズンの新人王ですね。代表落ちしてチームに合流してましたが、やはり速いです。まだ全開ではなかったんでしょうが、それでも見ていてうならされるシーンが何度となくありました。
 No.8タイオネ 大きくて分厚くて強くて……。彼一人を倒すのにかなり苦労してました。他の選手を止める時の倍くらい人手も時間もかかっていたんじゃないでしょうか。これでもレギュラーじゃないなんて……。



●ノーサイド

 試合終了後の、神戸の選手のほっとしたような喜び方が印象的でした。負け続けていた相手に、春先のオープン戦とはいえ、代表メンバーや故障者などを抜きの状態で(それは三洋も同じでしょうが)いい試合をして、しかも勝ったというのは大きいと思います。しっかり戦える手ごたえを掴んだでしょうし、勝ち癖をつけるのも、とても大事なことですからねえ。

 ただ、スタンドへの挨拶も終え、全員でクーリングダウンしている時、一人離れて足首の治療を受けていたロイス・ウイリス(ロイシー)が気になりました。大丈夫だといいんですが。試合の途中で痛め、その後は全力どころかスムーズにも走れてませんでしたからねぇ……。


●闘い終わって

 クーリングダウンが終わったあとは、観客の求めに応じて即席のサイン会が始まってました。ジャパンの試合でもそうでしたし、これがラグビーでは普通の光景なんでしょうかね。
 さすがにバックスタンドまでは来ませんでしたが、次々と差し出されるものにせっせとペンを走らせる姿は、ファンを大事にしようという姿勢が感じられてよかったです。続くトヨタ−コーラ戦が14時10分頃に始まっても、会場脇ではサインをし続け、最後まで残っていた林と大橋の両選手などは、14時35分ごろまで頑張ってました。
 でも花園、メインのスタンドの最前列の位置が高いよなあ。サインをしようにも、ロイシーくらい大きければいいけど、そうでない選手はモノのやり取りがひと苦労な様子でした。
 
 そして、そんな周囲を尻目に、スクラムの反省を黙々と続ける南條・村上・金武の三選手の姿も印象的でした。



●雑感
 ハーフタイムの出し物として、中川家の兄弟が2チームに分かれてそれぞれに子供達を率い、タックル&ジクザグランリレーをやってました。アンカーとなった中川家のお兄ちゃんが、お約束のようにタックルに行って逆に弾き飛ばされてました(^^;
 

 それにしても、今日は風が強かった。今日のラグビーまつりをアピールするアドバルーンも、風に煽られて客席に何度もぶつかりそうになったので、神戸と三洋の試合が終わった後で、巻き取られてました。


 まだまだ、どうしてもボールを追いかけながら見てしまいます。ボールに絡まないところでいい働きをしている選手とか、駆け引きとか、よく分からないんですよねえ。意識して見ていけば、分かるようになるとは思うんですが。


トヨタ自動車ヴェルブリッツ 45 - 31 コカ・コーラウエスト・レッドスパークス (近鉄花園ラグビー場)

コカ・コーラウエスト
レッドスパークス
前半 2 1 0 0 12 31
後半 3 2 0 0 19
    PG DG 合計
トヨタ自動車
ヴェルブリッツ
前半 2 1 0 0 12 45
後半 5 4 0 0 33

Kick Off 14:10
観衆 不明 - α
レフリー 斎藤卓将



●本日のメイン試合……なんですが
 神戸の試合が終わると明らかに観客が減りました。こんな感じです。帰宅してから知ったのですが、隣の人工芝グランドで、神戸製鋼と三洋電機の選手によるトークショーが行われていたらしいので、その影響もあるかもしれません。知ってたら、僕もそっちに行っていたかも(^^;


 トヨタも関西協会所属のチームですし、強いし、人気がないわけではないんですがねえ。


●試合
 全体的にトヨタ陣内で試合をする時間が長かったですが、その割りにコーラが押している感じがあまりしませんでした。なかなかトヨタの守りを抜けず、逆に達のギャップを突かれてターンオーバーされ、トライされるシーンが目に付いたせいかもしれません。
 トヨタはたとえ一枚抜かれても、すかさず次の選手がカバーしてましたが、コーラは一人抜かれると、次がいない、いても間に合わないことが多かったような。

 12−0とトヨタペースで終わりかけていた前半の終盤、40分前後にコーラも2トライを返して同点になりました。コーラが終盤に強いのか、トヨタが緩んだのか、どっちなんだろう。
 後半も、半ばまでは1トライ&ゴールを決めあい、19-19の同点で推移してました。昨年度の順位からすると、コーラの健闘と言っていいでしょう。
 と思っていたら、後半の後半に入り、トヨタが爆発しました。特にバックス陣のスピードが目を引きました。特に黒宮、正面。立て続けの連続トライで、さっきまで競っていたのが嘘のようにコーラを突き放して試合を決定付けました。
 そして、試合がほぼ決まってしまったためか、後半の終盤に、前半と同じようにトヨタの守りが緩みました。コーラが逆襲し、またしても2トライを返しました。
 今日のコーラの5トライのうち、4つまでがハーフの終わり頃って……。どうなんだろう。



●特に印象に残った選手
 トヨタ自動車
 FB 正面健司 名前だけはよく聞いていたのですが、やっと凄さを目の当たりにしました。うまくて速くて、動きのキレが凄い。今日3トライを決めたのですが、一回などはスピードとキレで相手を翻弄し、触られないでディフェンスを突破してトライしてました。今は選ばれてませんが、代表レベルに近い選手ですね。


 コカ・コーラウエスト
 CTB ニールソン・武蓮傳(ブレンデン)  トップスピードでボールを受け取るセンスとスピードが目を引きました。絡まれてもなかなか倒れない強さも。いい選手ですね。


●雑感
 ハーフタイム、なんか露出度の高い姉ちゃん達が出てきたなと思ったら、アメフトの神戸ファイニーズのチアリーダーでした。この派手さは、さすがアメフトです。
 
 そして、トヨタのマスコット、ライガー君も元気に走り回ってました。顔立ちから受けるイメージどおり、お調子者というよりは元気者という感じでした。


ガーデンパーティー(アフターマッチファンクション)

 ラグビーまつりと言うだけあって、隣の第二グランドでは中学・女子・OBなどの試合が行われていたり、人工芝グランドではいろんなイベントが行われていたりしたようです。

 もちろん全部を見尽くすのは無理です(^^; なので、試合を途中で抜けてきて、ジャージ姿で汚れもそのままな人が第一グランドのトップリーグの試合を見に来たりしてました。

 トップリーグの練習試合を二試合見終え、お腹も減ったので、帰る前に腹ごしらえをしようと名物のラグビーまんを買い、人気の減ったスタンドでのんびりと食べていると、スコアボードの裏側に人がたくさんいて、にぎやかなのに気付きました。しかも、聞こえてきたマイクの声は「伊藤選手」とか「神戸製鋼」とか言っています。

 これはもしやと慌ててそこに行くと、参加費3000円かかるうえ、分かる選手もまだまだ少ないので申しこまなかったガーデンパーティーが行われていました。各チームの選手とファンが一緒に食事をしたり話したり、サインを貰い放題だったりという、なんとも贅沢な空間です。ファンと選手の距離がこんなに近いトップスポーツって、そうはないんじゃないかな。
 申し込んでなくても、人工芝グランドの外から、中の様子を普通に見ることができました。これはラッキー。


 僕が行った時は、ステージでちょっとしたトークショーが行われてました。MCは、先日神戸のCABトークライブに来られていた村上晃一さんです。神戸製鋼の伊藤剛臣選手と苑田選手のインタビューの次は、三洋電機の三宅・山下両選手(多分)のインタビューでした。
 
 その後も歓談の時間を挟みつつ、第二試合を終えたトヨタとコーラの選手も加わる中、各チームのチャリティーオークションが行われました。かなり豪華な品物が出てましたが、落札価格は数千円程度と、プロ野球であっという間に数万円に跳ね上がるのを知っている身には、微笑ましい場でした。

 そして、ワールドカップイヤーということで、2003ワールドカップ当時日本の監督だったコーラの向井監督をはじめ、当時コーチ・選手だった人達が壇上に呼ばれ、当時の思い出を色々話してくれました。22人に選ばれなかった選手が痛飲して気持ちを切り替えた話とか、興味深かったです。

 最後に、トヨタとコーラが供出したチャリティーオークションが行われている間に、選手たちは次第に減っていき、流れ解散のような形になりました。スケジュールが後に押しので、帰りのバスの時間が迫っていたためらしいですが。選手・関係者の皆さん、お疲れ様でした。

 ふと気がつくと、時間は17時を過ぎていました。ガーデンパーティー会場のすぐ向かいてやっていた屋台を見ると、調理モノはあらかた、半額サービスを始めていました。……屋台の半額サービスなんて、たまにスーパーの前でやっている屋台くらいしか覚えがないですよ。せっかくなので、食事代わりにたくさん食べさせてもらいました(^^;



 17時をとうに過ぎ、影が長く伸びたグランドでは、協会役員オーバー40の試合が行われていました。選手の皆さんは本当に楽しそうにプレーしてましたが、さすがにスタンドには数えるほどしか残っていませんでした。僕も、二時間かかる帰路につきました。


2007/5/9(水)
JAPAN XV 26 - 35 Classic ALL Blacks
(神戸総合運動公園ユニバー記念競技場) MasterCard スペシャルマッチ JAPAN XV vs Classic All Blacks

クラシック・オールブラックス 前半 3 3 0 0 21 35
後半 2 2 0 0 14
    PG DG 合計
ジャパンXV 前半 2 1 0 0 12 26
後半 2 2 0 0 14

Kick Off 19:30
観衆 10,150
レフリー 平林泰三



●初日本代表戦
 テストマッチではないものの、今日が初めての日本代表戦の観戦になりました。試合前からワクワクしてる自分が嬉しかったり。
 総合運動公園駅を出たところに、今日の試合の告知看板が出てました。


 でもこれ、今日の試合のことを知ってる人にはいいけど、知らない人はなんの試合か分からないよ。ぱっと見て目に入ってくる文字の中に、ラグビーってないもん……。

 今日はそんなに人は来ないんじゃないかという予想もありましたが、念のため、16時10分頃に行きました。当日券の販売開始まで一時間ほどですが、こんな感じでした。先着プレゼントがどうとか、早く行かないといい席がなくなるとか、選手の練習が見れるとか、そういうのがなければこんなものなのかもしれません。

 
 それよりも、動員予想が一万人いくかどうかレベルらしかったとはいえ、野球を見慣れてる僕には、並ぶ意識も並ばせる意識も存在しない空間は、すごく不思議な感じがしました。そもそも並ばせて捌くノウハウがなさそうだったので、観客が大量に押し寄せていても同じだったでしょうが。世間一般では、どちらが普通なんでしょうね。

 中からは、場内アナウンスの予行演習の声が聞こえてきました。なんというか、早めの時間に着いたことを実感。でも、残念ながらこのアナウンス、試合中はバックスタンドに座っていた僕の耳にはまともに届きませんでした。メインスタンドの屋根に反響したのか、やけにくぐもって何を言ってるのか分からなかったんです、ほとんど。

 今日の開門前後のスケジュールは、17時00分当日券販売開始、17時10分JRFU(ジャパンラグビーフットボールユニオン)会員先行入場開始、17時30分一般入場開始、でした。そんな中、関連グッズを売るカンタベリーのテントは16時40分頃、神戸製鋼のテントは16時50分頃に立てられてました。チケット販売開始に合わせたんでしょうねえ。
 
 実際、当日券販売開始時にできていた列は20〜30人、JRFU会員先行入場開始時にできていた列も30〜40人くらいだったので、そんなものなのかもしれません。


●神戸ユニバー記念競技場
 先行入場で中に入り、スタンドを目指します。途中、パンフレットを売っていたので思わず購入(千円)。売店も開いてました。やっぱり神戸、淡路屋が入ってるよ。これだけでスタジアムフードのランクが一つ上がるから嬉しい。

 スタンドに出ると、ビジョンの鮮やかな桜色が目に飛び込んできました。うわあ……。なんか国際試合をやるんだという実感が一気に湧いてきました。


 先行入場の人数がそんなに多くなかったからか、誰も走りません。普通に歩きながら、どこに座るか考えます。
 せっかくだから前のほうに座ろうと思うけど、メインスタンドにするか、バックスタンドにするか……。バックスタンドにしました。ほぼハーフライン上。こんな場所をのんびりと確保できるなんてすごいや。ただ、バックスタンドだけあって、最前列近くだと広告看板のせいでタッチライン沿いが見えなかったので、少しだけ後ろに下がりました。他の人達も似たような場所に座ってました。


 試合開始までまだ二時間以上あるので、日本代表のレプリカジャージを着て準備を済ませた後は、配られたパンフ(開くと内側が赤地に桜のエンブレム、「Believe 共に戦え」と描かれた応援ボードになるもの)や、さっき買ったパンフレットを読んで時間を待ちます。
 17時30分に一般入場が始まると、それなりに人が増えましたが、まだまだ。平日ですからね。野球の時の印象からすると、18時半から19時半の間に大挙して来るはずです。こうやって見ると、知り合い同士で来てる人も多いけど、一人で観戦に来てる人も結構多いなあ。

 18時を過ぎると、グランドに選手が姿を見せました。両チームとも、練習着は黒いんですねえ。

 観客もどんどん増えてきました。社会人が来るには少し早いなと思っていたら、学生が多かった。クラブを終えてから来てるのかな。みんな普通に缶やペットボトルの飲料を飲んでいるのが、野球を見慣れた目には不思議な感じでした。
 それはそうと、結構暗くなってきたけど、まだ場内の照明はつけないのかな。



●試合前練習
 18時40分ごろ、ようやくライトアップが始まりました。ん、少しだけガスってる? それだけ湿度が高いということか。ユニバの照明って、四基しかないからどうかと思っていたんだけど、グランドだけ照らしてるから、スタンドの、特にゴール裏あたりは暗いなあ。
 18時45分頃から、観客が加速度的に増えてきた。やっぱり。みんな見たい場所は同じなので、周囲はそれなりに混雑してきました。どこまで増えるかな。
 

 両チームの試合前練習も始まりました。徐々にテンションが上がっていきます。
 先月の韓国戦で初キャップを獲得したSOアレジも、持ち味のキックの練習に余念がありません。

 ゴールポストの下で、練習を真剣な面持ちで見つめるジャパンコーチ陣。




●いよいよです
 試合前の練習も終わり、両チームのメンバーが発表されます。いよいよ近づいてきました。ドキドキします。ちなみに紹介で一番湧いたのは、やはりロムーの時でした。
 それはそうと、ビジョンの映像、肉眼で見る分には全く問題なかったんだけど、写真に撮ろうとするとどうもうまくいきませんでした。角度の問題かなあ。
 

 試合中は、この画面が基本的に表示されてました。メンバーとスコアが一目で見れるのはありがたいけど、目がよくない僕には少々字が小さかったような……(^^;


 いよいよ選手入場です。今日は子供と一緒に入場してくるパターンでした。
 まずはビジターのクラシック・オールブラックス。
 本来はグレーのジャージらしいですが、今日は親善試合ではないという意思表示か、御馴染みの漆黒のジャージです。

 

 次いでジャパンXV(フィフティーン)。
 正式なテストマッチ以外では代表ジャージは着ないという方針のため、このカード用に特別に作られた深紅のジャージです。黒いパンツとの取り合わせは、なんか伏見工業か帝京かって感じでしたが、悪くないじゃないですか。
 

 
今日はテストマッチではないものの、国歌の演奏も行われました。



 そしてオールブラックスといえばこれ、ハカ! 昨日も見ましたが、やはり黒衣に身を包んだ集団が本気でやると、迫力が違いました。見てて鳥肌が立ちました。
 ちなみにリードは42歳のエリック・ラッシュだったそうです。




●前半戦

 
 開始2分でトライを決められましたが、ジャパンはここから頑張りました。9分には密集から山本貢が飛び込み同点。
 


 15分には自陣からWTBの遠藤が飛び出し、"キング"カルロス・スペンサーをハンドオフで退けて40m独走トライで逆転!
 スポーツは静かに観戦する派の僕が、無意識のうちに叫んでました。このプレーにはそれくらい、熱くなりました。
 二月の日本選手権で初めて見た時から気になってましたが、こういう"強い"ウイングってのもいいですね。北海道の東部、中標津の牧場出身という経歴もいい感じです。頑張れー。


 もちろんいいことばかりでもありません。13分、密集の中、味方と交錯して、SOのアレジが負傷退場しました。帰宅後知ったんですが、左足の骨折の疑いがあり、10日に手術だとか。骨折だったら、ワールドカップ、間に合わないんじゃ……。よりによって、扇の要のアレジが……。一日も早い快復をお祈りいたします。


 ジャパンのディフェンスは、見てて印象的でした。前に出て仕掛け、それもJKの言っているように低く、速く、鋭く。大きくて強い相手は簡単には倒れないので、二人がかり、三人がかりで倒し、ボールを奪いにいってました。ギャップを突かれて抜かれかけても、素早く戻って、サポートが入る。粘りと執念を感じました。
 基本的にディフェンスの多い試合でしたが(世界の強豪国とやる時はそうなりますよね)、見てて痺れました。
  

 クラシック・オールブラックスのメンバーは、やはり集合してからの時間が足りず、調整が不足していたり、モチベーションがピークに持って来れてなかったりしていた印象もありましたが、それでもさすがでした。体のこなし一つ一つが、基礎から積み上げてきた高さが違うのを感じさせました。
 特に神戸製鋼のロン・クリブは大いに目立ってました。戦前のコメントではほとんど触れられてませんでしたが、あの突進はそうそう止められるもんじゃないですよ。あの体、あの切れ、あのスピード……。スティーラーズ、彼が元気なうちに勝とうよ。


 結局、22分のクリブのドリブルでインゴールに運んで押さえたトライのあと、インジャリータイムにもう一つ決められ、12-21で前半を終えました。


●ハーフタイム
 大阪YMCAインターナショナルスクールの生徒たちによる、ハカと合唱の披露が行われました。
 はじめに、ギター伴奏つきの穏やかな合唱が。パンフレットによると、本来のハカは9割以上が訪問者に対する歓迎の儀式らしいので、こういうのが主流なんでしょう。
 
 とはいえこれはラグビーの試合なので、御馴染みのハカもやりました。男の子たちがTシャツを脱ぎ捨てて踊ってました(^^;

 いやあ、なごみました(^^;


●後半戦

 前半から感じてましたが、ジャパンはセットプレーで負けてました。
 スクラムは押されることが多いし、何よりラインアウトが酷かった。どっちのボールの局面でも、ほとんど負けてたんじゃないですか。相手ボールの時は楽々取られ、味方ボールの時は取られたり、タイミングが合わずに後ろに抜けて転がったり……。それも、試合がディフェンスばかりになった大きな要因だと感じました。歯がゆかったです。
 相手との身長差で負けたと感じるラインアウトはほとんどなかったので、問題はスローワーなのか、ジャンパーなのか、コンビネーション・サインプレーの問題なのか。プレッシャーを受ける場面での精度を高めていかないと、あまりにも勿体無いです。

 他にもパスミス、イージーなキャッチミスなど、プレッシャーからか、見てて失笑するしかないようなミスもいくつかありました。
 特にFBの立川。どうしたんでしょう。大きく蹴り返さなきゃいけない場面で、空振り(!)したり、絶好の逆襲のチャンスで、周囲に誰もいないノープレッシャーの場面なのに、ハイパントのキャッチを失敗してノックオンしたり。悪いけど、この試合に関しては足を引っ張ってたと言わざるを得ないんでは。日本選手権の決勝では輝いてたんですがねえ。

 後半17分、LO大野の突破から繋ぎ、最後は今村が決めたトライは、CABの選手がレフリーにクレームを言っていて、認定が遅れた微妙な雰囲気のトライでした。途中でノックオンがあったんじゃないかとは、僕も思ってましたが。その後もクレームをつけられるシーンがありました。レフリング技術も上げていかなきゃいけませんねえ。というか、テストマッチに準ずるような位置づけの試合なんですから、第三国からレフリーを呼ぶとかするべきだったんじゃあ……?


 後半に入っても、ディフェンスは頑張ってました。後半34分まで、無失点に押さえていたんですから。でも、次第次第に慣れられてきたのか、疲れてきたのか、タックルにいってもすかされるシーンが増えてました。それでも、抜かれたかと思ってもカバーがいたり、手を伸ばしてなんとか速度を緩めさせ、その間に他の者が追いついて止めたりと、本当に粘り強かったです。
 でも、その後半34分のクラシック・オールブラックスのトライはさすがの一言でした。どんなにタックルに行っても、鮮やかにパスが繋がる、繋がる。ここに来て連携がかみ合ったのか、見てて惚れ惚れするトライでした。さすがに元オールブラックス集団、半端じゃなくうまいや。

 最後の最後、もう勝負は決まってましたが、CTB今村の突破から大きくゲインし、最後はLOの大野が飛び込んで決めたトライは見ごたえがありました。

 勝てた試合だと思いますし、課題はいくらでも見えましたが、それでもこれだけのメンバーにここまでの試合ができたというのは、自信に繋がるんじゃないでしょうか。僕も、JKの「勝つ」という言葉を信じてみようという気になりました。
 実に楽しめた、いい試合でした。行ってよかったぁ。


●特に印象に残った選手
 ジャパン
 LO大野均 すごい運動量でした。気がつけばボールに絡んでましたし、いいタックルも再三決めてました。攻撃、ディフェンスとも体を張ってました。さすがゲームキャプテン。
 SH吉田朋生 積極的にコンテストしてましたし、球出しもまずまずスムーズだったように思います。後半に入って、パスのスピードが落ちたように感じたのが残念ですが。
 WTBクリスチャン・ロアマヌ 韓国戦ほどのインパクトは感じられませんでしたが、当たり負けてませんでしたし、頑張ってたと思います。
 CTB大西将太郎 ディフェンス頑張ってました。前半36分で怪我のため退きましたが、それまではタックルに行ったと思ったら大西だった、ということがよくありました。
 WTB遠藤幸佑 独走トライもそうですが、体を張ってディフェンスするシーンも目立ってました。それでも本人は反省してましたが。
 CTB今村雄太 大西と交代でしたが、178cmとそんなに大きくないのに、再三大きく前進する力になってました。動き、良かったです。ディフェンスでは目立ちませんでしたが(^^;
 SO小野晃征 アレジと交代でしたが、はじめはなかなかキックが決まりませんでしたが、他のプレーは頑張ってました。キックも最後のほうにはなかなか絶妙な技を見せてくれました。


 クラシック・オールブラックス
 みんな凄かったですが、特にNo.8ロン・クリブ、SHジャスティン・マーシャル、SOアンドリュー・マーテンズの三人が印象に残りました。クリブの力強いコンタクトプレー、マーシャルの鋭い突破とパス、マーテンズの見事なキック、さすがでした。レベルが違うってのはこういうことを言うんだなあ。


●ノーサイド


 試合終了後、両チームともバックスタンドにも挨拶に来てくれました。ジャパンの時は応援ボードを掲げるのに忙しく、写真は撮れませんでしたが(^^;
 クラシック・オールブラックスの面々、三回もお辞儀してたけど、誰が教えたのやら(^^;



●闘い終わって

 ジャパンの選手たちがクーリングダウンしている横で、今日出番のなかった四選手がダッシュを繰り返していました。
 

 このまま引き上げていくのかなと思っていたら、大野選手がバックスタンドに来て、サインをしてくれました。僕はもらいませんでしたが、ありがとう!

 他の選手も、多くがメインスタンドでサインしてました。いいなあ、こういう風景。
 


●雑感
 試合終盤、二人もグランドへの乱入を許したのは、運営側に猛省を促したいところです。幸い、試合そのものは止めずに済みましたが。というか今日、そもそもガードマンいましたかね? 乱入者を止めたのも、スタッフだけだったし。


 せっかくクラシック・オールブラックスが来るというのに、地下鉄周辺に何枚かポスターを貼っている以外、PR活動をしている気配がありませんでした。各ラグビー部への動員くらいはしていたようですが、ラグビー人気の上昇を考えるなら、関係者以外の一般層への働きかけをこそ、真剣に取り組むべきだと思います。

 神戸製鋼のブースで、春のオープン戦のチラシを配ってました。キャッチコピーは「今年の赤は、スゴイらしい。」なんだか期待したくなるコピーです。さすが神戸、観客も神戸製鋼ファンが多く、チラシを配られる時もスティーラーズの話題で盛り上がってました。

 ダフ屋がいました。メディアが注目しなくても、彼らは注目していたようです(^^;


 観客動員、一万人越えましたねえ。完全実数だからでしょうか、観戦位置があまりばらけなかったからでしょうか、普段スカイマークで感じる一万人より、ずっと多いような気がしました。

 バックスタンドに、今年から近鉄ライナーズに移籍した、侍バツベイがいました。関係者はメインスタンドのS席じゃないのか? 故障中とはいえ、日本代表スコッドにも入ってるのに。ともあれ、さすがに大きかったです。目立ってたので、子供達からサイン攻めに遭ってました。

 各ブログを見ると、やはり関西の関係者は大挙してユニバに行ったようですね。18時ごろの地下鉄は大混雑だったとか、帰りの駅の改札では入場制限してたとか、カンタベリーのショップのテントは人が殺到してえらいことだったとか、僕がスタジアムでのんびりしてた時の外の様子が分かって興味深かったです。


2007/5/8(火)
クラシック・オールブラックス公開練習 & クラシック・オールブラックス・トークイベント



●いやあ、忙しい(^^;
 ラグビーのシーズンは秋から冬だと聞いていたんですが、個人的にはGWのサニックスワールドユース二日間観戦から間もなく今週の神戸と東京でのジャパンXV対CAB戦と、立て続けに試合があって、下手したらシーズン中より忙しいような気がします。この更新があるから余計にそう感じるんでしょうが。我ながらよくやります(^^;

 ともあれ、今日は個人的にクラシック・オールブラックス(CAB)尽くしの一日でした。いや、はじめは午前中に行われた日本代表の練習も見に行くつもりだったんですが、果たしてワールドのグランドでいいものか、いいとして、そこにどうやって行くのかがよく分からなかったので、断念したんです。でも、明日の試合はもちろん日本を応援しますよー(^^;
 いいプレーはどっちのチームだろうと称えるのは野球観戦と同じですが。


●こんなに近いのに
 今日の最初の目的地は、ユニバー記念競技場。これまで十数年、何百回と通いつめているグリーンスタジアム神戸と同じ駅、神戸市営地下鉄の総合運動公園で降ります。なのに、このスタジアムに入ったことって確か、一回か二回……スミマセン(^^;

  
 天気は快晴。とはいっても平日の昼間だし、そもそも今日の練習が公開だと告知されたのは昨日なので、見物人は少ないだろうな。でも、練習後にハカ教室が行われるので、ラグビースクールの生徒と親御さんたちが来るだろうから、なんとかなるかな。


●御目見え、CAB
 練習開始予定時刻は午後三時半からだったので、15時10分ごろにスタジアムに入った時点ではスタッフが準備に走り回っていて、スタンドには五、六人の姿のみでした(^^;
 せっかくなので、最前列に座って見ることにしましたが、ユニバの最前列って結構低いんですね。これは間にトラックがあっても、結構迫力ありそうです。
 待つほどもなく、選手がスタンドに姿を現してきました。僕はまだまだ知識がないに等しいので感慨とかはないですが、詳しい人にはたまらないんでしょうねえ。


 今日の練習は、試合前日ということもあるのか、軽い調整と戦術・連携・自分の体の動きを確認する感じでした。
 15時20分頃から体を動かし始め、最初は全員でグランドの横いっぱいに広がり、往復しながら思い思いにパスを回し、タックルまでは行かないディフェンスをするような感じでした。なんていう名前のメニューなのか分からないですが(^^;
 

 笑顔がそこかしこにあふれる和やかな雰囲気で約20分動いた後、打ち合わせでもしているのか、一息入れてました。
 その後、フォワード陣とバックス陣に分かれて、それぞれの練習を開始しました。

 フォワード陣は、グランドを少しずつ動きながらラインアウトの練習を集中的に。場所によって、様々なケースを想定しながらの打ち合わせでもしていたのか、何度も止めて話していたのが印象的でした。そして、さすがにラインアウトのジャンプは高かった。
  
 FWの中で、 ロン・クリブとロイス・ウイリスの二人は神戸製鋼のシャツを着てました。赤いシャツは二人だけだったので、よく分かりました(^^; 他にも色々注目しなきゃいけない凄い人が盛りだくさんなのは分かってるんですが、ラグビー観戦暦の浅い僕にはよく分からなくて……(^^;
  

 バックスは、グランドの片面を使ってパスやキックを織り交ぜての展開の練習をしてました。全然全力じゃないのが分かるのに、さすがは元オールブラックス、動きの切れが尋常じゃないです。クロスで入ってスイッチするパスなんて、慣れるまでは分かってても一瞬ボールがどこにあるか分からなくなることも再三でした。こんな感じでした。
 

 16時15分頃からは、全員が集まって、みんなでアタックの練習を始めました。ラインアウトから始めたり、相手はいませんがスクラムからの展開の練習などを繰り返してました。いくら練習とはいえ、背後の味方に振り向きもせずに当たり前にパスを渡していたのは凄いと思いました。

 それにしてもロムーはやはり目立ちます。さすがに覚えました(^^;

 16時30分からは、子供たちへのハカ教室が始まったのですが、全員で教えるわけでもないようで、多くのフォワードの選手はそのまま空いた場所でラインアウトの練習を続け、一部のバックスの選手はキック練習をしてました。キック練習はあまり調子が良くなかったのか、ゴールポストに当てるなどして外し、悔しそうに声を上げるシーンが何度も見られました。でも、明日の本番の試合になると、きっちり修正してくるんだろうなあ。



●ハカ教室
 16時半からは、近隣のラグビースクールの子供達にハカ(ウォークライ)を教える教室が開かれました。どうも今日は、明日の試合のプレイベントという位置づけらしいです。やはりクラシックとはいえオールブラックスの名を背負う以上、ラグビーの普及も使命の一つですもんねえ。
  最初に全員にハカの由来や意義を話した先生は、42歳のエリック・ラッシュ。フィニッシュで舌をべえっと出すあのポーズ、プカナって言うんだ。
 
 気がつけば、子供を連れて来たんでしょう、スタンドにはお母さんがかなり増えてました。
 ラッシュの講義が終わってから、四人の講師役の選手について、二グループ(司会の人は四グループと言ってましたが無理だったようで(^^;)に別れて練習開始です。ラッシュとロムーが来たグループは、始めのうち子供達がロムーロムーと騒いでいて、なかなか落ち着きませんでしたが(^^;
 
 やっぱり日本の子供は最初のうちは恥ずかしがってましたが、次第に声も出るようになり、実に楽しそうでした。

 最後に全員が集まり、締めに子供の練習の成果を披露することになりました。と、その前に、選手たちが模範演技として本物のハカをしてくれるというではないですか! 今日来た数十人のコアなファンは得しましたよ。来て良かったあ。


 ちなみに、カマテの部分フィニッシュの部分です。分割で申し訳ない。明日は撮影どころじゃないかもしれませんからねえ。

 最後に、子供達のハカを披露して、今日のメニューは終了しました。



●練習後
 メニュー終了後、各選手が引き上げていく中、テレビ局の取材に応えていたマーテンズ主将(だと思うんですが(^^;)。

 なんとなく見てたんですが、ふと足元を見ると、どう見てもゴム草履を履いてるような(^^; 海外でも似たようなのがあるんでしょうか。それとも、日本に来てから気に入ったのか(^^;


 外に出て、ふと駐車場を見ると、クラシック・オールブラックスのバスの回りに人だかりが。サインをねだる人達です。さすがの人気です。僕はサインには興味がないので行きませんでしたが(^^; バスの名札もちゃんと「Classic ALL Blacks」なんですねえ。というか、ALLだけ、全部大文字なんだ。
 


●トークイベント・於三宮
 今日はこの後、19時半から三宮に場所を移し、前夜祭として神戸製鋼のロイス・ウィリス(ロイシー)選手と主将のアンドリュー・マーテンズ選手、MCにラグビージャーナリストの村上晃一氏を迎えてのトークイベントが行われるので、家に帰らずにそちらに向かいました。
 このイベントの告知自体が5月2日と直前だったため、僕が知ったのは九州から帰った5月5日の夜でしたが、申し込んだら普通に受理されました。参加料はワンドリンク込みで千円ぽっきり。これは行くしかないでしょう。会場となる店はもちろん行ったことがない場所だったので、緊張しました(^^;

 ラグビー観戦暦が浅いので、もちろんこういうイベントは初参加だったのですが、大混雑というわけでもありませんでした。とはいっても数十人はいたかな? 来場者同士、結構顔見知りが多いようで、盛り上がってました。

 なかなか興味深い話をたくさん聞かせてもらいましたが、村上さんも言ってましたが、それ以上に2人とも、かなりお茶目でした。現役のオールブラックスを退いたので、こういう場で冗談を言ったりもできるようになったとかで、実に楽しかったです。

 特にロイシーはかなり日本語が達者でした。日本語で答えられる話題だと、まず
「そうですねえ」
 と言ってから答えるとか、実に芸が細かくて楽しかったです(^^;
 それはそうと、
「どういたしまして」
 を日本語でくだけて言うと、確かに
「いやいやいやいや」
 ですが、神戸製鋼の選手たち、どんな日本語教えてるんだ(^^;

 最近はNZから海外に行く選手が増えましたが、国の選択理由は人それぞれで、英語しか話したくないからイングランドとか、文化に関心があるからフランス・イタリアとかあるけど、なかでも日本に来た選手はそのまま長く居続ける傾向があるらしく、それだけ快適なのかなあとマーテンズ主将は言ってました。ちなみにロイシーは和食が好きで、日本語も勉強してたからと言ってました。

 ハカはマオリ伝統の出陣の儀式なので、リードはマオリの血を引く選手のうち、最年長の者がすることになっているらしいです。知らなかったなあ。

 マーテンズ主将の見立てでは、日本の選手は若いからフィットネスが強く、CABのメンバーは経験が豊かなので、その勝負になるだろうと言ってました。まあそうでしょうね。さて、実際の試合ではどうなるか。 というか、さすがに日本を立ててくれてました。ありがとう。

 ちなみに、ニュージーランドでスポーツで食べていけるのはラグビーだけらしいです。あとは羊飼いくらいだとか(マーテンズ談)(^^;
 ニュージーランドでは、子供がラグビーをするのはごくごく当たり前のことだとか。日本で野球やサッカー、相撲を遊びでやるような感覚なのかな。だからこそ、そうでない他の国での普及活動が大事なんだとか。なるほど。

 お客さんの質問に答えながら、マーテンズ主将、まだ三日だけど、神戸は実に過ごしやすくていい町だと言ってました。リップサービスなのか本気なのか。確かに神戸の町を気に入る外国の人って多いよなあ。まさか神戸製鋼に来ることはないだろうけど(^^;

 同じくお客さんの質問に答えて。かつてショーン・フィッツパトリックは柔道選手だったらしいが、大した選手ではなかったらしい(^^;マーテンズ談(^^; まあ、そもそも今のNZに暮らす選手が柔道で世界の頂点に立つのは、それこそ今のラグビー日本代表が世界の頂点に立つくらい困難だと思うなあ。それはともかく、柔道は技も精神性も、ラグビーの参考になると言ってました。もちろん他のあらゆるスポーツも参考になるところはあるとも。


 どうでもいいけどマーテンズ主将、変わったじゃんけんポーズだったなあ(^^;

 ロイシーはロックだけあってさすがに大きくてごつかったです。196cmって、169cmの僕の頭が肩の下になるんだ……(^^;
 日本には僕より背の低い選手もいますが、こんな体格差のある選手をタックルとかで止めなきゃならないんだよなあ。大変だなあ。凄いなあ。


サニックス2007ワールドラグビーユース交流大会


2007/5/3(木)
 行ってきました、九州は宗像まで。ワールドラグビーユース大会。もちろん観戦に行くのは初めてです。そもそも高校生の大会に興味があったわけではなく、一度ラグビー観戦しようと言っていた山口の友人とタイミングが一致したので、せっかくだからと動いてきた次第です。
 兵庫から宗像までの旅や夜の様子などは別に語るとして、ここでは肝心のラグビーの大会のレポートをします(^^)/

●到着、グローバルアリーナ
 友人とともに辿り着いたグローバルアリーナは、最近の大規模スポーツ施設の例に漏れず、片田舎の山の中でした。正直、周囲の田園風景からは、何日にもわたって繰り広げられる国際大会が開催できるような施設がこの奥にあるとは信じられませんでしたが、それもよくあること。ともあれ、施設内に車を乗り入れます。


 ここに来るまでになんだかんだで時間がかかり、もう午後二時を過ぎていました。昨日で予選リーグは終わり、今日と明日は順位決定トーナメントが行われています。この時間なら、第三試合の後半あたりかな。どことどこの試合をやってるんだろうと思いながら中に入っていくと、予想通り、入り口からは想像もできないような広大な敷地に、そこかしこに芝生の敷き詰められたグランドが。後で分かったことですが、天然芝のラグビー・サッカーグランドだけでも五面もあるらしいです。

 係員の誘導に従って進んでいき、今日は一般の駐車場として使われている、奥にある人工芝のグランドに乗り入れて、車を降りる。うーん、さすがラグビー大会の会場。いい加減見慣れてきたけど、それでもやはり、普段の生活ではまず見かけない量のカンタベリー製品を着た人が行き来しています。まあ僕も着てるんですが(^^;
 試合に使われていない駐車場近くのグランドでは、何チームかが練習に励んでいました。雰囲気いいなあ。


 歩いていくと、一つだけあるスタンドつきのアリーナが盛り上がっていました。ここだな。入り口ではテントが張られ、受付も行われているし。今度行われるらしい早稲田vs明治のチケットも売られていました。この大会は無料だけど、大学の試合は有料なんだ。

 それはともかく、300円でパンフレットを購入。すぐ横に対戦表があったので見てみると、今は1〜4位の順位決定トーナメントが行われているらしい。ちょうど東福岡(日本)vsアベレ・カレッジ(サモア)の試合をやっている模様。その時、中から実況の声が。どちらかがトライを決め、24-0になったらしい。急いで中へ。
 ちなみにこの大会、予選リーグは25分ハーフ、決勝トーナメントは30分ハーフで、インジュアリータイムはないようです。




東福岡高校(日本)48-0アベレ・カレッジ(サモア)  グローバルスタジアム

 階段を上ってスタンド上部に出る。スコアを見ると、リードしているのは東福岡高校でした。強いなあ。
 ざっと見たところ、メインスタンドは観客でいっぱいだったので、バックスタンドに回りこむことにしました。途中、ゴール裏では売店ができており、ジャージや軽食が売られていたけど、まあそれは後で。
 それなりに空いていたので、バックスタンドのほぼ中央、前のほうに座ります。あれ、メインスタンドも前の方は案外空いてるなあ。まあいいけど。


 ちなみにオレンジに黒のジャージが東福岡、水色に白のジャージがアベレ・カレッジ。
 試合は後半も半ばを過ぎていたけど、東福岡は攻撃の手を緩めません。点差からすれば当然ですが、全ての面で圧倒しているように感じます。強いや。結局、48-0で圧勝。




ウェストフィールズ・スポーツ・ハイスクール(オーストラリア) 20-17 クライストチャーチ・ボーイズ・ハイスクール(ニュージーランド)  グローバルスタジアム
 続いて行われた、準決勝の第二試合。ニュージーランド対オーストラリアという、それだけでも興味のそそられる対戦なのに加えて、クライストチャーチはこの大会三連覇がかかっているとか。もしかしたらこれ、事実上の決勝戦なのかも。いいタイミングで来たもんです。

 そして、ラグビーマガジンの小林深緑郎さんのコラムを読んでいたのでやるのは知ってましたが、クライストチャーチのハカはよかった。
 一緒に行った友人も一番楽しみにしていましたが、想像以上の迫力でした。両チームとも、実に気合が入っていて、思わず引き込まれてしまいました。クライストチャーチがハカをしながら少しずつ前進していくと、対抗するように、横一線に肩を組んだウェストフィールズの選手たちも前進し、最後の方は両者くっつかんばかりの状態で、睨み合いながらのハカになりました。彼らにとって、この試合がいかに本気なのかがびんびん伝わってきました。

 
 クライストチャーチは父兄? もわざわざ応援に来ていたようで、試合中、ずっと旗を掲げて「Come on,Boys!」「Let's go Boys!」と声援を続けていました。学校名もそうだし、年齢的にもそうなんだけど、個人的にはこのプレーや体格を見ては、ボーイとはとても呼べないような……閑話休題。ちなみに、白地に青がクライストチャーチ、紺と黄色がウェストフィールズです。

 試合は実力伯仲の真剣勝負、一進一退の攻防が繰り広げられる、実に見応えのあるものでした。ラインアウトはほどんどウェストフィールズが取っていたけど、スクラムなどはクライストチャーチが押していたように思います。クライストチャーチがトライを決めれば、ウェストフィールズも取り返す。両者の意地と執念が見えるようなガチンコの試合。これだけでも、宗像まで来た甲斐がありました。

 見ていて特に印象に残ったのは、クライストチャーチのNo.8の突破力、20番をつけた左WTBのボールに向かう足の速さ、ウェストフィールズの3番の体格を活かした突進力、そのあたりでしょうか。
 試合は後半の後半に入ってから、さらに白熱の度を増しました。PKでウェストフィールズが13-12と一点リードした状態で、クライストチャーチの必死の攻めが続きます。13番が中央やや左を大きくゲイン、そこからパスで展開して、最後は20番がトライラインを突破、逆転に成功。残り時間はもう10分もない状態です。このあたりから、得点を挙げたチームの喜びの感情の発露がだんだん激しくなってきました。ちなみにコンバージョンは失敗で、13-17。
 しかしウェストフィールズも諦めません。キックオフから分厚い攻めで圧倒し、最後はほぼ中央にトライ。キックも決めて20-17と再逆転。


 クライストチャーチも必死に反撃を試みますが、ウェストフィールズの守備は堅い。最後の最後、クライストチャーチは相手の反則からPKを選択します。同点狙いです。でも、実況も言っていたけど、この大会ルールでは同点の場合、トライ数が多いほうが勝つので、ウェストフィールズの3に対し、2のクライストチャーチはここで決めても負けてたんじゃないのかなあ……?
 相手陣に少し入っただけの遠い位置からのキックは外れ、その瞬間、ノーサイドの笛が鳴りました。
 喚起の雄叫びを上げ、ヘッドキャップを放り上げて喜びを爆発させるウェストフィールズの選手達。


 がっくりと膝をつき、うずくまるクライストチャーチの選手達。

 勝負の世界の明と暗。本気で戦わなければ決して辿り着けない境地。熱い戦いでした。両チームの選手に、拍手。


●闘い終わって
 試合は終わったけど、駐車場は混んでるのが分かっていたし、この後急ぐ予定もないので、せっかくだからグローバルアリーナを見て歩くことにしました。ロッジ棟の周囲には、ここも見事な芝が一面に張ってあって、そこらを歩いている過半数の人が外国の選手達だったので、どこの国にいるのか分からない気分になったりしました。


 売店で、この大会の記念Tシャツが1200円で売られていたので購入。安いし。ちなみにこの記念Tシャツ、大会のスタッフも着用していました。多分、選手たちにも記念品として贈られているんでしょう。Tシャツといえば、外国の選手の中に、タイのTシャツを着た人が多かったのはなんなんだろう。ラグビーが盛んな土地とも聞かないし。日本に来る途中、トランジットでもした時に買ったのかな。
 
 これだけ見ても、まだ明日も4試合見られるんだ。密度の濃い大会だなあ。


2007/5/4(金)


●二日目(大会自体は五日目)
 今日は一日、ラグビー漬けです。ラグビー初観戦の友人も楽しめているようだし、今日は下位チームの試合ばかりだけど、楽しい一日になりそうです。空は曇っているけど、雨が降らないのなら、逆に過ごしやすくていいかも。

 早めに会場についてグローバルアリーナを散策します。昨日も感じていたことだけど、歩いていると、各高校の選手達が、すれ違うたびに
「ちわっす」
 などと、きっちり挨拶してきます。これが実に礼儀正しくて、気持ちよかった。友人は僕がカンタベリー製品を着て、体格もラガーマンぽいから「経験者と思われたんだろう」と言っていたけど、まさかそんな、ねえ。誰であれ挨拶してるんじゃないのかな。

 ちなみに今日の試合は、全てグローバルスタジアムの隣にあるトラック&フィールドで行われます。スタジアムの芝を休ませる意味もあるんでしょう。さすがにスタンドは小さいけど、観客数も少なめだろうし。でも、トラックがある分、観戦する身からすると、グランドが遠くなるなあ。と思い、念のため受付で尋ねてみると、観戦は試合の邪魔をしない限り、トラック内でも問題ないとのこと。逆にありえないくらい近くで見れるってことじゃないか、やった! ということで、スタンドを離れ、トラックに入り込んで観戦。

 ちなみに観客の多くはスタンドで観戦していたけど、我々のようにトラック内で観戦している者もそれなりにいたし、逆にグローバルスタジアムの最上段から観戦している人もいたりと、思い思いの場所でそれぞれ過ごしてました。確かに、普通のスタジアムなら、最上段からでも決して遠い場所じゃないもんなあ。


 我々は車で来たけど、JR赤間駅からの送迎バスも出ていて、見ていると頻繁に往復していました。30分ごとのタイムテーブルで、11時に始まる第一試合までにも二便、やって来てました。入場無料だからほとんど収益も出てないだろうに、運営側も力入ってるなあ。この大会自体、8年目らしいし。



●伏見工業高校(日本) 57-19 カーソン・グラハム・セカンダリースクール(カナダ)
 赤シャツに黒パンツが伏見工業、白地に赤がカーソン・グラハムです。

 今日の第一・第二試合は最下位決定トーナメントなんですが、そう感じさせない迫力のある試合でした。特に伏見工業のパスワークの早さは目を引きました。昨日の東福岡−アベレカレッジ戦などでは、やはり高校生だなと感じたりもしましたが、ここは早かった。足腰も強いし。
 
 伏見、前半はディフェンスラインが後ろのほうで、相手を受けてしまった感じでしたが、後半に入ってからはどんどん前に出るようになり、生き生きしてました。逆にカーソングラハムは、体格では日本を圧倒しているのに、俊敏さや技術、芯の強さといった部分では逆に圧倒されているように感じました。
「体格やパワーで押すだけでは勝てないんだなあ」
 とは、一緒に見ていた友人の弁。ここに来るまでは「ラグビーはぶつかりあうスポーツだから、体格で負ける日本人にはどうしようもないんじゃないのか」と言っていたんですが(^^;

 ともあれ、伏見工業、快勝です。


●大阪工業大学高校(日本) 38-14 キョンサン・ハイスクール(大韓民国)
 紺に赤ラインが大工大高、緑と赤がキョンサンです。
 大工大高、試合前に円陣を組んで部歌? を歌い、気合を入れるんですねえ。今まで真剣に高校ラグビーを見てなかったもので、知りませんでした。

 ちなみに帰宅後に知ったんですが、大工大高、2008年度から「常翔(じょうしょう)学園高」に校名変更するんですね。ということは、大工大高としては今年で見納めですか。せっかくなので、歌の最後のところだけ、動画をば
 試合の方は、見ていても明らかに大工大が強かったです。



●インターバル
 今日は等間隔で試合が組まれ、どの試合間も20分ほどですが、第二試合が終わったところで疲れたので気分転換がてら、昼食に出ました。グローバルスタジアム横にある売店で、カレー(400円)とフランク(200円)。やはりごはんモノが、お腹にたまって満腹感が得られるので、これを選んでしまいます。今日は試合のないスタジアムののスタンドに腰掛けて食べました。

●桐蔭学園高校(日本) 33-17 長崎北高校(日本)
 この大会は、全16チームのうち8チームが日本のチームなので、当然こういうカードもあります。ちなみに紺地に白ラインが桐蔭、白紺のボーダーが長崎北です。

 この試合では、やけにレフリーの声がよく通ってました。そして、試合の中盤から次第にエキサイトしてきたのか、長崎北の監督の指示の声がやけに響いてました。逆に、控え選手などからの声があまり聞こえてこなかったのが気になりました。
 桐蔭は確かに強かったけど、ほぼ勝利が確実になった後半は、さすがに緩んでたような。接戦・シーソーゲームでもない限り、一試合を通して高い集中力を保ち続けるのは本当に難しいんでしょうねえ。


 ゴールキックの瞬間。背番号からして、桐蔭の仲宗根主将かな。太ももの筋肉が見事です。



●佐賀工業高校(日本) 27-5 セント・マイケルズ・カレッジ(アイルランド)
 赤紺白のボーダーが佐賀工業(正直見てて目が痛いんですが(^^;)、水色・白に紺がセントマイケルズです。というかセントマイケルズ、背番号が数字じゃなくてアルファベットなんですねえ。こんなの初めて見ました。
 
 残念ながら、この試合は後半、荒れた展開になってしまいました。グランドの反対側で主にプレーしていたので詳しくは分かりませんが、イエローカード(シンビンによる一時退出)が三枚だか四枚だか出ていました。それも全て、セントマイケルズの選手に。敗色濃厚なのにいらついたんでしょうか。我々のすぐ後ろで観戦していた長崎北の選手達も「あれはない」とあきれてました。
 


●練習試合 東福岡 vs. 大工大高
 大会自体は明日が最終日。決勝戦をはじめとして、順位決定戦が八試合全て行われるんですが、友人の都合で我々の観戦は今日までです。でも二日間で六試合も観戦でき、十分満足できました。
 帰路につこうと車に向かう途中、トイレに寄った友人を待ちながら練習グランドの選手たちを見ていると、、車の誘導をしていたガードマンのおじさんが話しかけてきました。

「今からまだ練習試合があるらしいですね」
 と。
 ええ? 知らないですよ、本当ですか?
 本当でした。
 練習グランドの一面が空けられ、何人かの選手がジャージに着替えています。そこまで急いで帰る必要もなかったので、せっかくだからとしばらく見ていくことにしました。

 ジャージの色が見たことのないものだったので、はじめはどこのチームか分かりませんでしたが、どうやら東福岡と大工大高のようです。水色が大工大、黄色が東福岡。というか東福岡はもう一チーム、赤と黒のジャージのチームも作っていて、交代で出場していました。どちらも明日、順位決定戦があるのに、こんな時間に練習試合とは……調整なのか、二軍・三軍の選手なのか。素人の僕にはよく分かりません。

 試合は25分刻みで行われていましたが、第三クォーター? に入ったところで、退散することにしました。あまり夜になると、帰り道で色々不便なもので。


●雑感
 さすがは八年目を迎える大会というべきか、もうGWの風物詩として定着しているように感じました。周辺の住民にどれほど認知されているのかは分かりませんが(^^; トップリーグ、サニックスブルースの選手らしき人も運営の手伝いをしていましたし、ラグビージャージに身を包んだ親子連れなどもいて、山の中の天然芝の美しさもあり、実に雰囲気のいい大会でした。

 選手も、日本・海外とも、体つきから雰囲気から、とても高校生とは思えないような選手が多く、実に迫力があり、見応えのある試合ばかりでした。

 一つ残念だったのは、せっかくこんなに選手との距離が近いのに、友人ともどもラグビーボールに触れる機会がなかったことくらいでしょうか。そのうち、きっと(^^;

 試合を見たタイミングの関係で、試合を見れなかったチームが四つあります。EG・ヤンセン・ハイスクール(南アフリカ)、東海大仰星高校(日本)、タルブ・ハイスクール(フランス)、大分舞鶴高校(日本)です。滅多に機会はないわけだし、南アフリカとフランスの二チームは見たかったなあ。

ちなみに、最終的な順位は以下の通りでした。
優勝 ウエストフィールズ・スポーツ (オーストラリア)
2位 東福岡 (日本・福岡)
3位 クライストチャーチ・ボーイズ (ニュージーランド)
4位 アベレ・カレッジ (サモア)
5位 タルブ (フランス)
6位 EG・ヤンセン (南アフリカ)
7位 大分舞鶴 (日本・大分)
8位 東海大仰星 (日本・大阪)
9位 佐賀工業 (日本・佐賀)
10位 桐蔭学園 (日本・神奈川)
11位 セント・マイケルズ (アイルランド)
12位 長崎北 (日本・長崎)
13位 伏見工業 (日本・京都)
14位 大阪工業大 (日本・大阪)
15位 カーソン・グラハム (カナダ)
16位 キョンサン (大韓民国)


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